夢?
気がつくと初めに子供のなく声が聞こえて来た
重吾「大丈夫だよ」
そう言いながら手を伸ばそうとしたが、その手に違和感を感じる
重吾「あれ?動かして…るよな?」
そこで初めて痛みに気づく。手足は千切れ、息を吸っても満たされない、胸から突き出る鉄棒が目に入る
重吾「痛ってぇ〜、こりゃ死ぬなぁ」
人間不思議な物で、実際死にそうな状況になると悲鳴を上げパニックになる所か、少し冷静で痛みも言うほど感じない
重吾「店長、主婦さん近くにいますか?おぉ〜い」
そんな声も虚しく返事は周りの泣き叫ぶ声と助けを呼ぶ声だけだった
重吾「何で俺って生きてたんだろうなぁ」
死に際のはずなのだが色々な思いが溢れてくるのだ
何故に生き物は種を残すのか、自分の生きた理由とは何なのか、まだSEXもしてないのに死ぬのか、責めて彼女くらい欲しかったなぁ
重吾「もっと生きたい」
そう最後に呟いた、最後のはずだった
呟いた瞬間に世界は静寂に包まれ構わず飛んでいた鳥さえも宙に止まっている
重吾「これは異世界行きかなぁ…なんてな」
???「残念ながらそれはまだお預けかな」
おどけた声に驚き何とか振り向くとそこには黒い人型の何かが立っていた
重吾「えっと、これは?」
???「僕の仕業だよ?」
重吾「…」
???「…」
少しの沈黙が流れる
重吾「ですよねぇ〜」
???「聞こえてないのかと思ったよぉ〜」
重吾「で、お預けって何ですか?」
???「ん?あぁ、簡単な話さ。まだ君は死なないし死なせない。そんなに簡単にしなれちゃゲームが楽しくないしね」
重吾「ゲーム…?」
???「あぁ〜っと、君が知る必要は無いから大丈夫」
そう言うと誤魔化すようにに笑う黒い何か
???「今君に死なれるとこっちの都合で困るからまだ死なせないよ。まぁ、ルール違反になっちゃうけど少しなら気づかれないよね?って事で君の能力も少しだけ強化しておくよ」
重吾「は?能力?何の事⁉︎」
???「大丈夫大丈夫!まぁこの後事は忘れちゃうから気にしないでよ!じゃあお休みなさい、次に起きる時はベットの上かなぁ」
そんなセリフを残して笑いながら去る影を横目に僕は意識を手放した
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