第3話 癒しの場

間もなく 紹介を受けて

幼い病を持つ弟、妹たちと共に

ある地方の教会に預けられる柚葉ゆずは


「此処は支援を受けて 多くの困難にある人達の為に作られた場所なのよ 

安心して遠慮せずに過ごしてね」 


「まずは栄養を取って体を休めないと‥それに今後の為に勉強も少々」 

「まあ、できることはちょっと限られるけどね」

異国のシスター 

日本語が堪能なシスターが笑う


「はい、有難うございます感謝します」柚葉はやや緊張の面持ちで話す


「シスター では行ってきます」

一人の眼鏡をかけた内気そうな少女

荷物を持った少女がシスターに話しかけた。


「ええ、上京して店のお仕事よね 頑張って手毬てまりちゃん」

「はいシスター行ってきます あ、こんにちは 急ぎますから ではまた」

シスターに柚葉に挨拶をするとそのまま汽車に乗るために

彼女が立ち去ったのだ。


愛らしい綺麗な子 どこか有栖ありすさまに似ている気がする。

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