2. 要するに、自分は福倉家の従物なのである

前回、吠えるほかない犬、と自分を称しました。

結局、家族の意向には何一つ、逆らえないわけですから。


家族の意向で引っ越しを決められたのもそうですが、

この間、ちょっとした事件(家族は事件と思ってないけれど)も、ありました。

ゴールデンウィークに2泊3日の旅行。何も伺われることもなく、勝手に私も行くことになっていたのです。


「念のため聞くけれど、予定入ってないよね?」と聞かれたのは旅館や電車の予約を既に父が完了させたあと。


ここで私が予定あるんだけれど、と言っていたらどうなっていたんでしょう。

(今から思えば、試しに言ってやればよかったとも思いますが)


……まあ、3月後半の早い段階だったのでゴールデンウィークの予定はこの段階では、実際に、入っていませんでした。


でも、そのあと、どんどんお誘いがあり……調整した結果、4月30日から5月7日までの8日間、自分の体がまっさらに空いている日は5月2日(火)だけ、ということになってしまいました。

普段、週に多くても予定を入れるのは3つまで、と決めている自分にとってはめちゃくちゃに過密スケジュールです。

しかも、日数的には半分以上が家族や親戚との予定です。しんどい。しんどすぎる。


家族は私の病気に理解がある方だとは思いますが、健康な人のなかでもバリバリ働いている類の人たちなのでイマイチ病人のペース配分がわからない様子です。

私が普段ほとんど予定を入れていないのは、家族との時間のために空けているのではなく、自分が休養を意識的に取らないと大変だから、ということが伝わっていないのかもしれません。


この日、〇〇(旅行とか雑事とか)があるから、よろしくね、と言われたら断れない。

引っ越すからね、と言われたら経済的に自立してない自分は家族に付いていくしかない。

調子悪そうだから入院しろ、と家族から言われたら入院するしかない。


この3年間で、私は2回引っ越しをしています。

入院は1回。

どちらも、私の意向ではなく、家族の意向です。

入院については「したくない。自分のお金でビジネスホテルに二泊ぐらいして、それでも良くならなければ入院したい」と訴えましたが、聞き遂げられませんでした。


私の意思ってどこにあるのでしょう。

病気にならなければ、自分に自活する能力があれば、聞いてもらえたのでしょうか。

或いは、聞いてもらえなくても、上手に距離をとって、逃げられたのでしょうか。


要するに、私は福倉家の従物で、家族の意向でなんとでもなるし、一蓮托生の運命でもある、ということをひしひしと感じております。


それこそ、飼い犬のマロンのように。


さて、愚痴めいたことはここまでにして、また、3年後の自分への手紙を書くとしましょうか。


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3年後の自分へ


良い習慣をつける、という目標はなかなかうまくいきません。

点数でいえば、50点ぐらいでしょうか。


どうしても朝起きられない日が多いのです。


とはいえ、引っ越しやらなにやらでいろいろ生活の変化があった後ですから疲労が溜まっているのかもしれませんね。


文章を書いたり、運動したりする、掃除したりすることは、まだ「習慣」と呼べるほどではありませんが、続けています。

うまく習慣になってくれたらいいな、と思います。


自分は従物だ、犬のマロンと同じ立場だ、と腐している今の私。

そんな私を私自身、好きになれません。


家族よりなにより、無力な自分が腹立たしいのです。


3年後の自分へ。

今のあなたは、あなた自身をどう思っていますか。

そして、家族のことをどう思っていますか。

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