ブッコロー -幸せのミミズク- 続編

やまとピース

ミッション2:色鉛筆をあの子の元へ

帰り道、おでこにポツリと雫が落ちた。

美容院で髪を切ってスタイリングしてもらった時はいい感じだったのに、翌朝鏡に映った自分は前髪が短くなりすぎててショックを受けた。色々試した結果、今朝はピチッと分けた。だからおでこ全開。同僚には元気だねぇと冷やかされたけど、久しぶりに見るおでこの見える自分の顔は新鮮で気に入っている。空を見上げると、青空。そして西に傾いた太陽。最近日が長くなり始めて日没にはまだ時間がある。春に向かうこの季節は滞っていた色々な物が動き始める感じがして好きだ。


と、ポツリ。また一滴、今度は頬に落ちた。傘は持っていない。いつもの事だ。雨雲は見えないけど、降り出されるとクリーニングに出したばかりのスーツが泣く。久々の春用の靴も。


今日は母親のお使いでお礼用の菓子折りを買うために雑誌に掲載されていたとかいうお店に行った帰りで、駅が遠い。試食させてもらったのはシンプルに美味しかったけど、包装がやたら凝っていて、その外観あっての値段だなと思う。あー、菓子折りの「折り」はこういう事か、と妙に納得した。


「降らないでよぉ。」、と足を速めるが、願いも空しく、ポツ…、ポツ…、ポツ。

本降りになる前にどこかに避難できないかと辺りを見回すと通りの向こうに喫茶店が見えた。横断歩道を渡ろうと駆け出したが、辿り着く前に信号はすでに点滅し始めていた。ポツ、ポツ、ポツ。雨脚が早まってきた。靴にも雨が小さい丸い円を描いている。「もう…。」コンビニでもあれば、と祈る様に振り返ると、後ろに商店街のアーケードがあった。「助かった!」


アパートには800円と1000円のビニール傘が二本ある。それから日傘兼用の折り畳み傘も一本ある。雨に降られる度に折り畳み傘を持ち歩こうと自分に言い聞かせるけど、コンパクトとはいえある程度嵩張る。小さい水筒を持ち歩いているので、傘を入れると、お気に入りの可愛いカバンがパンパンで不細工になるのが許せず3日ともたない。空を見上げると相変わらず青空で、睨みつけてやろうと雨雲を探したが、犯人の目星はつかなかった。「キツネじゃ仕方ないか…」、と3本目のビニール傘を求めてアーケードをくぐった。雑貨屋さんやクレープ屋さん、若い子が好きそうなアクセサリー屋さんなど可愛いらしいお店が並んでいるが傘は売ってなさそうだ。本当に古そうな洋服ばかりが並ぶ古着屋さんの前を過ぎて、しばらく行くと揚げ物のいい匂いがし始めた。お客さんが並んでいて食欲をそそるが両手の荷物を見て、ビニール傘を差す己の姿を想像して思いとどまった。チラッと見えた値札に、「コロッケ50円って…。儲かるのかな。」他人事ながら心配になった。

「こんなに歩いて、コンビニ一軒もないなんて、どこの世界?」、と歩幅を狭めて疲れて重くなり始めた足をゆっくり運んでいくと、女の子が一人寒そうに立っているのが前方に見えた。不思議に思って近づいていくと、ずっと昔の夕方の教室の光景がありありと蘇った。


―――

あの子はよく泣いていた。シクシク泣いていた。

その度に先生もクラスのみんなも困っていた。

仲のいい友だちはいなくて、窓際の席で一人、いつも絵を描いてた。

みんな気になっていただろうし、私も気になっていた。でも泣いちゃったらどうしようと思うと声が掛けられなかった。仲良くしてあげるべきだと良心が囁いているのに何もしない自分が嫌いだった。


ある日の放課後、私はクラブ活動の日誌担当で遅くなった。日誌は色々考えすぎて時間がかかってしまうので苦手だった。教室にカバンを取りに戻ると、残っていたのはあの子だけだった。いつものあの席で一心に何かを描いていた。顔を紙に近づけてシャカシャカと音を立てながら鉛筆を上下左右に忙しく動かしている。懸命な姿に見とれていると、描き終わったのか、体を起こし紙を目の前に持ち上げて、満足そうに笑った。


夕日が差し込む教室で、初めて見るその子の明るい表情に誘われるように自然と話しかけていた。

「ねぇ、何描いてるの?」

驚かしてしまったのか、可哀そうなほどビクッとなってその子は振り返った。

「えっ?あぁ、しぃちゃん…。」

「あっ、ごめん。急に…。どんな絵描いてるのかなって…。」

自分の絵を見て、少し安心した表情になったその子は小さい声で言った。

「見る?」

「いいの?」

「うん。」コクリと頷いた。私はほっとして、小走りでその子の机のそばへ行き、手元を覗き込んだ。かわいい犬が寝そべってこちらを向いていた。

「わー、かわいいね。ミエちゃんの犬?」

ミエちゃんは、俯いて、顔を横に振った。「通学路でよく見るの。私を見るとね、しっぽ振るの。」私を見上げるミエちゃんの黒目勝ちな目と絵の犬のクリクリした目が重なった。

「えー。私も見てみたいな。」

「じゃ、一緒に行ってみる?」

ドキッとした。いつもより下校時間が遅れていたし、ミエちゃんの家がどこか知らないし、これから犬を見に行くと帰り暗くなってしまうかもしれないし…と色々理由がみつかった。

「ううん…。今日は遅いし、やめとく。」

ミエちゃんは顔を赤くして「そっか。ごめん。」、と言って俯いた。

断ってしまった自分が恥ずかしくて「明日はお習字だけど、明後日。明後日だったらいいよ。」と取り繕うように付け加えた。

ミエちゃんはコクリとうなずき、少し笑った。

でも、二人で犬を見に行く事はなかった。

ミエちゃんは高校を中退して、若くして結婚したけど、最近離婚したと風のうわさで聞いていた。

―――


「あー、そう言えばあの子、ちょっとミエちゃんに似てるかも。」

何となく確かめたくなって、ヒールの音が鳴らないようそっと近づき、その子から数メートルの所で立ち止まった。その子はショーウィンドーの前に立ってジッと何かを見ている様だった。視線の先を追うとお目当ては色鉛筆のセットらしい。昔から変わらずある懐かしい色鉛筆だ。

微笑ましくなって「きれいだね。」、と思わず話しかけていた。

その子は振り向きもせずコクリと頷いた。

「絵描くの好き?」

またコクリと頷く。あー、買ってあげちゃいたい、と衝動的に思ったけど、絶対怪しまれるに決まっている。ここは大人の知恵の見せどころだぞ、と頭をひねった。

そうだ!

「ふーん、そっか。実はさ、お姉さんもあの色鉛筆ずっと欲しいと思ってたんだけど、残念ながら絵が下手でね。…で、いい事思い付いたんだけど、もしお姉さんが今あれを買って、貸してあげたら、絵描いてくれる?」

その子は初めてこっちを向いた。

「描いたげる!」その真剣すぎる瞳の勢いにちょっと怖気づいてしまったが、ヤッタと思った。

「本当?嬉しいな!じゃぁ、お姉さんリクエストしていい?」

「いいよ!何がいい?」

「犬!描ける?」

「描ける!あたし、可愛い犬知ってるし。」

「よし、決まり!じゃ、行こっか。」

手を出したら、しっかり握ってきた。「私ってば、さすが大人!」と内心自画自賛しながら、小さい手を引いてお店に入った。ピーン、ポーンっといやに歯切れのいい大きな音でチャイムが鳴った。レジには緑のエプロンをした年配の男性が座って何やら読み物をしていた。

「いらっしゃい。」チラッとこっちを見たけれど、興味なさそうにすぐまた目を落とした。

「あのー、ショーウインドウの色鉛筆のセット、見せてほしいんですけど。」

「えっ?あー、それならこっちにもあるよ。」よいしょ、と腰を上げるとレジ横の狭い通路に入っていった。そして、しばらくすると「こっち、こっち」と呼ばれた。

女の子の手を引いて、おじさんが入っていった通路に一列に並んで入っていくと

「これが24色、これが36色、そしてこっちが48色ね。お嬢ちゃん用かな?」、と女の子にも見えやすいように低い位置に出してくれていた。

「あっ、いえ。私のなんですけど…でもこの子も使う…感じと言いますか…」、と女の子の手前、矛盾しない様に説明をしようとして、我ながらあまりのしどろもどろさに変な汗がでた。やっぱり大人の知恵はあまりないようだ。おじさんはニッと笑って、何か勘付いたように、ちょっと頷いた。

「それなら36色がいいかな。今ならプロ仕様の鉛筆削りとねり消しプレゼントキャンペーンやってるよ。」、といかにも取って付けたような事を涼しい顔で言ってのけた。心が通じていると確信した。女の子を見ると、ほっぺがピンクに色づき夢見心地の表情だ。

おじさんと私は目配せして、どちらからともなく頷いた。

「じゃ、それでお願いします!」

「はい。じゃ、鉛筆削り…」、とシルバーのゴツイ鉛筆削りをまず取り出して女の子の手に乗せた。「長持ちするし、絵描きさん向けだ。それから、ねり消しは、これとこれ。乾くと消えづらくなるからこのケースに入れておくといい。」、と白とピンクのねり消しを小さなプラスチックのケースに入れて女の子に渡した。暗い灰色のもあって、さっきの鉛筆削りを見た後で心配したが、ここはちゃんと可愛い色を選んだおじさんの心遣いが嬉しかった。両手が一杯になってぼんやりしている女の子の背中をそっと押してレジに向かう。おじさんはレジカウンターの向こう側に戻ると、大きくて今時見ない様なレトロなレジの数字キーをカチャカチャ打ち、最後の一打を打ったところで、ガチャーンという派手な音がしてお釣りの入った引き出しが飛び出した。と同時にカウンターの上から何かが足元に落ちた。見るとオレンジ色の柔らかそうな丸いボール。女の子がサッと拾い上げて、クルッと回した。

「ふふ。何これ、かわいい!鳥?」、とおじさんに手渡した。

「あー、ありがとう。そう、これは鳥。何の鳥か分かるかい?」、とよく見える様にきちんと正面を向かせてカウンターに座らせた。正直、可愛くはない、と思った。女の子は頸を傾げてしばらく考えてから、分からないのか私を見上げた。大人の知恵を…、と中腰になって少し顔を寄せると焦点の合わない大きく出っ張った目に見つめられて一瞬思考が停止した。何だか自分の浅はかさが色々見透かされてる様な気がした。思わず目をそらして、

「何だろうねぇ…。こんなとがった耳をした鳥なんて…。耳…?あー、ミミズクだ!」

「ご名答!」おじさんは女の子に内緒話をするように「ちょっと前の雨降りの日にね、雨宿りしたいって言うもんだから入れてあげたんだよ、お店に。そしたら、気に入っちゃったみたいでさ。置いて下さいって頼むんだ。どう思う、お嬢ちゃん。」と聞いた。

「ふふふ」と女の子は肩をすくめて笑って言った。

「おじちゃん、優しいから、好きなんだよ、きっと。」

「好き、か…。じゃ、置いてやるかな。」、とミミズクを親指で指して付け加えた。「ただ、ちょっとおしゃべりが過ぎるんだよ、こいつ。お嬢ちゃん、時々遊びにきて、こいつの話し相手になってやってよ。」

女の子は笑顔のままコクリとうなずいた。いい本屋さんだな、としみじみ感じながら支払いを済ませた。紙袋を出してくれたおじちゃんの手を止めて、カバンの中からエコバッグを取り出した。この間美術館で買ったばかりで気に入ってたけど、私よりも女の子が色鉛筆を入れて歩く方が似合ってると思った。「その鉛筆削りとねり消しも、失くすといけないからここ入れて。」、と言うと、女の子は素直に両手の物を袋に入れた。歯切れのいいピン、ポンに送られて店を出ると、私はしゃがんで、まだ小さいその子には丈の長すぎるエコバッグを肩にかけてあげて、女の子の目を見て言った。「じゃあ、犬の絵、楽しみにしてるね。できたらこのお店に来て、おじちゃんに言って。そしたらおじちゃんがお姉ちゃんにおしえてくれるから。」

女の子はウン、と元気にうなずいた。

「お家は近く?一人で大丈夫?」もう一度ウンと頷くと、女の子はバイバイと手を振って駆けだした。私も手を振った。女の子は一度も振り返らずに角を曲がってあっと言う間に見えなくなってしまった。もう一回ぐらい振り返ってよ、と思ったけど、あの何とも言えない嬉しそうな表情を思い出して、こっちも嬉しくなった。「がんばれ~」と小声で言った。おじちゃんに一言いった方がいいかな、とも思ったけれど、あのおじちゃんなら全てお見通しの様な気がした。

空を見上げると、夕暮れが近づいて少し薄紫がかっていた。雨は止んだようだった。


その週末、頼まれていた菓子折りを届けるため実家に帰った。ぽかぽか陽気で気持ちがよくって、家にいるのがもったいなくって、お昼ごはんを食べた後散歩に出かけた。そういえば、河川敷の公園に桜並木があったけ。まだ早い事は分かっていたけど気にせずテクテク歩いた。冬服は嫌いじゃないけど、数カ月振りに軽い服で出かけると心も軽くなるようだ。雪解け水の勢いを期待して橋の上から見る川は、春の光を反射してきれいだけど、思ったほど水量は無い。川を渡ってくる風はまだ少し冷たくて、コートを置いてきた事をちょっと後悔した。紫外線は気になったけど、陽だまりを選びながら土手から坂を下って公園へと歩いていく。芝生のそこここにオオイヌノフグリが小さな青い花を咲かせている。可愛らしくて、思わずスマホで何枚か写真を撮る。最近慣れてきたせいか、数枚でもいい写真が撮れるようになって嬉しい。すぐお姉ちゃんにLINEで送った。早速返事が来る。でも面倒くさいのかいつもスタンプに全て語らせようとするので、本心が分からない。こっちはいつも気を利かせた言葉を選んでるのに、とちょっと不満。スマホから目をあげると、ベンチで絵を描いている人がいた。邪魔にならない様に背後に回ると画材道具の箱にはやたら短い色鉛筆ばかりが何本も入っている。あんな短い鉛筆、どうやって持つんだろうと不思議に思って少し近づくと、とても素敵な絵が目に入った。


「えーっ、お上手ですね。」思わず声が出た。

女性がクルっと振り向いた。誰かに似た面影…。

「あーっ、ミエちゃん?」

ミエちゃんは一瞬すごく驚いた顔をしたけれど、少し考えて、思い直したように私の顔をマジマジと見つめた。

「え、もしかして、しぃちゃん?」

「そ~、久しぶり!」、と言ってから思い出した。そうだ、ミエちゃん離婚したんだったな…。「元気だった?」これはセーフ、だよね…。

「うん。元気!トモちゃんは?今何してるんだっけ?」何だ、もう全然吹っ切れてるみたいじゃん。まぁ、別れていい関係だったのかな…。

「私も元気。まぁ、ぼちぼち会社員やってるよ…。」ミエちゃんは?、とは聞かない方がいいかな、と迷っていると、ミエちゃんはあっけらかんとして、

「そうか。しぃちゃんも頑張ってるんだね。私はイラストレーター…」

「イラストレーター!?」

「イヤイヤ、早まらないで!イラストレーターで独り立ちを目指すアシスタント!」

「へー。そうなんだ。そう言えば、昔から絵上手だったもんね!」

「上手だったかは分かんないけど、好きだったのは確かかな。」

なんだか、昔のミエちゃんとは印象が違った。快活だ。

「あー、そういえば、さっき気になったんだけど、その色鉛筆凄い短いよね。それで描いているの?」

「うーん。これで描くのは流石に難しい。でもお守りみたいなもんなの。これが傍にあるからめげずに頑張れるんだ。」

「へー、誰かからのプレゼント?」

「そ。知らない人からのね。」

「知らない人?隠れファンとか?」

「ううん。ファンなんていないよ!いやさー、私、小学校の頃、ひと月に一回ぐらい父親の所に行ってたのね。」

いきなり、何の話だろうと思った。

「で、その父親のアパートの近くにね、本屋さんがあったのよ。文房具とかも売ってる系の小さい町の本屋さん。」

この間行った本屋さんを思い出した。胃がキュッとなった。気にせずエミちゃんは続ける。

「で、その店頭のガラス棚にさ、色鉛筆が置いてあったのね。見た事のないようなきれいな色が一杯入ったやつでね。ただ、父親も母親も生活楽じゃないのは知ってたから欲しいなんて言えなくてさ。だけど見るのはタダじゃない。だから、父親の事はそうでもなかったんだけど、その色鉛筆見るのが楽しみで、いつもアパート抜け出してはその本屋さん通ってたわけよ。」

私が変な顔をしていたのか、「あっ、つまんないか、こんな話…。」と言うので顔を横に振って「ううん。続けて。」

「そ?それでね、ある日、いつもみたいにガラス窓にへばりついてたらさ…」

私の事をチラッと疑うように見てミエちゃんは続けた。

「きれいなお姉さんが隣に来てね、その色鉛筆買って、私に貸してくれるっていうわけよ。信じられる?見も知らぬ子によ!で、その色鉛筆で犬の絵を描いてくれって。その色鉛筆ね、店の前のガラス窓のトコに置いてあったのよりももっと沢山色が入っててさ、もうどうしてもすぐに試したくなっちゃって、そのお姉さんの事疑いもせずに借りたつもりで帰っちゃったわけよ。」


意味が分からない。たまたまあった、よく似た話し?それにしては、似すぎじゃない?ミエちゃんは興奮気味にまくし立て始めた。


「でさ、犬の絵を一生懸命描いて、本屋のおじさんの所へ持ってったのよ。できました、って。あのお姉さんに連絡して下さい、って。でも、そのおじさん、お姉さんの連絡先知らないって。そんな事ってある?」ミエちゃんは、怒っていた。

「あたし、どうしたらいいか分かんなくってさ、泣いちゃったのよ!お礼もしなかったのよ、あたし!」ミエちゃんは、涙声になっていた。


「そしたらさ、本屋のおじちゃんが、泣いてる私に、その色鉛筆で好きな絵を一杯描いて、いい絵描きさんになって、絵本の挿絵とか、雑誌のイラストとか、大きな看板とかに自分の絵が使われるようになれば、きっとお姉さんの目にも留まるよって。」ミエちゃんの左目から大粒の涙が頬を伝った。


「だからね、私、頑張ってるの。この小っちゃい色鉛筆のお姉さんのために!」

良かった。デカシタ、おじちゃん!そう思ったら知らないうちにもらい泣きしていた。

「なんでしぃちゃんまで泣くのよ!」とミエちゃんはまた怒った。泣き怒りだ。

「LINE交換しよ。もっとミエちゃんの絵見せてよ。」私は泣き笑いになった。

ミエちゃんはコクリとうなずくと、黙って電話番号をくれた。


あの時、一緒に犬見に行かなくてごめんね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ブッコロー -幸せのミミズク- 続編 やまとピース @yamatopiece

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ