第159話 「競争」の来季に期待します !

内外野の競争について二回に分けて書きました。

しかし、その「競争」について

「二遊間をまた二人もドラフト上位で指名してどうする」「ディカーソン取るより、鵜飼・ブライトを育てろ」「ファーストが渋滞してる。どうするんだ」「野手じゃなくて、投手の整備」など、野手が競争する環境を作ったことに文句を言うファンが結構います。

では、そのような人たちがおっしゃるように、何も動かずに、ドラフトもほぼ投手中心に指名し、「メンバーの底上げが大事」と今季のままに近い陣容で来季を迎えるとなっていたらどうなったでしょうか?

今度は、「最下位なのに、何も手を打たないのはおかしい、やる気がないのか」などといった意見が、現在のご意見以上に噴出するのでしょうね。

まあ、外野のファンなんて勝手なもんです。


確かに、今年経験を積んだメンバーを「じっくり育てる」という手法もあるかもしれませんが、果たしてそれで大きく成長するのでしょうか?

今季を振り返った立浪監督の、或いは実績のある投手・野手の発言をピックアップしてみると、若手野手はこのままでは厳しいという認識で統一されているように感じられました。そういったトーンでまとめている記事も年末にありました。

立浪監督が、アキーノ・アルモンテが機能しないと認識した5月くらいからトライした「若手にポジションを与える」方式では、そんなに大きな成長が望めない。少なくとも、今季の若手野手においては競争意識を高めなければならないのではないかと。


それは、くどくど私が意見を述べるより、監督と選手のコメントを下記に引用して並べてみました。これを読めば、自ずと明らかな結論に導かれます。

「競争させないといけないし、必要だ」と。



年末最後の最後になりましたが、チームの向いている方向は揃っていると思います。

明るい「竜年(辰年ではなく、りゅう年で)」を迎えて、来年の今頃は連覇が話題になっていることを願います。


中日ドラゴンズの選手・監督・コーチ・フロント皆さん、一年お疲れさまでした。

おかげさまでドラゴンズを応援する楽しみを一年味わえました。

ありがとうございました。

来年も、引き続き宜しくお願いいたします。


以下は、ご参考まで。

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【立浪監督の各種スピーチ・インタビュー・コメント】

・10/3 チーム最終戦後の挨拶

「今年、この成績にも関わらず、沢山、球場に足を運んでいただいた、

それは若い選手への期待、そしてファンの皆さんのドラゴンズに対する熱い想い、

そう受け止めています。


私にはこの若い選手を一人前にするという責任があります。

そして来年、生まれ変わったドラゴンズを、

皆さんにお見せできるよう秋から全力で頑張ってまいります。

来年、期待してください!

1年間ありがとうございました!」


・最終戦後の監督インタビュー

▼シーズン最終戦。借金26で終えた

この数字はしっかり受け止めて、われわれもスタッフも反省して次に向かわないといけない。選手も意識を変えてもらいたいし、このままではいけない。これからの選手もたくさんいる。この秋からオフにかけて来年のキャンプに向けた重要な時間になる。われわれも意識を少し変えながらサポートしていきたい


▼今季の敗因

敗因というよりも守り、走塁、チャンスでの打撃と全てが反省点だと思う。力不足。今いるメンバーが育ってこないと、もちろんドラフトや補強もあるけど、今年ある程度出続けた選手が成長してもらえるように。そこが一番かなと



【10/4立浪監督によるオーナー報告後】

「2年間やらせてもらい、いかに選手をやる気にさせるか。その方法がなかったのかな、というのが一番の反省点」


【10/25秋季練習スタート時立浪監督訓示】

「やらされるのと『さあ、やるぞ』では違うと思う。悔しい思いをしたんだから、また来年頑張ろう」


【ドラフト指名を終えて】

「昨年に続いて二遊間の選手を多く獲りましたが、競争していってほしい」

3位仙台大の辻本倫太郎内野手について

「脚力がありますし、小柄ですがパンチ力もある。同じポジションですが競争してほしい」


【秋季キャンプ開始時】

「誰のためでもなく、自分のためにやるんだから、元気に、激しく、しっかり練習しよう。自覚をもってね。コーチをどんどん引っ張って、色々、逆に自分からやってくように」


「朝から、選手にとっては非常にハードになっていると思う。自分のために自分の技術を向上させれば、チームの力になる。1軍で一緒にやったことのない選手もいる。少しでもアピールしてほしい。それが来年の春に1軍からスタートすることにも繋がる」


【大野雄大の契約更改時での発言についてコメント】

「2年連続こうやって低迷しているわけなので当然、選手にも勝ちたいという気持ちがある。それは球団もわれわれも同じだと思う」

「みんなで変わっていこうと大野が発信をしたんですけど、それは当然、みんなが変わっていかないと変わらないのでね」


【中田翔選手獲得時】

立浪監督による、中田獲得に交えての現チームへのコメント

「若い選手も出始めているけど、若い選手だけでは今年のようになってしまう。経験がない選手もいる中で、軸ができると活性化するし、若い選手にも良い影響になる」


【有料:立浪ワールド 一般公開部分より】

「わたしたちもこれまでやってきたことを反省し、変化していかなければいけません。もちろん、選手も意識を変えていってほしいです。」


「選手が守られる時代ですが、これから育っていく、強くなっていくには、自分で厳しさを持たないと成功につながらない」


「プロで成功するため…自分自身に厳しさを」


「秋のキャンプが終わりました。前にも話したことがありますが、シーズンが終わってから行う秋の練習は、自分自身の課題に向き合い、技術、能力を高めていくことが主な目的です。ことしは、その個別練習もしながら、チームとしての課題にも向き合いました。走塁ミスがたくさんあったので、状況を想定しながら、右打ち、バント、エンドランなどに取り組みました。ケースバッティングをすることで、そういった場面ではどうした…」

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先輩選手から、今季の振り返りと、若手への言葉


【大野雄大 契約更改後】

「若いからといってゲームに出ている以上は言い訳にはできないというところもたくさんありますけど一年目二年目からはなかなか数字は残せないものですから。13年見てきましたけど、もっともっと練習せなあかんのかなと」

「ガラッと変わらないと勝てない。このままでは勝てないと思う。選手が一番やらないといけないが、球団もそうだし、監督、コーチ、皆が変わらないと強くならない。どうにかしようと必死にやっているが、山本由伸投手のような選手はいきなり出てこない。どうやったら出てくるのかを皆が考えていかないと難しいかなと思う。これだけ低迷しているので、ただ練習するだけじゃ強くならない」


【涌井秀章 契約更改後】

「勝負強い。立浪監督は代打の切り札と話していたが、中島さんはまだまだレギュラーを取りに行くと思う。そういう姿勢も野手は見習えばいいと思う」


「まだまだ速い球は出せる。160キロまではいかないが155キロくらいまでは何とか」


「(若手野手について)レギュラーを取りに行っている(姿勢)が見えない。レギュラーになれば年俸も上がるし、楽しい思いもできる。レギュラー取りを口に出せば、責任感も出て行動にも表れる」


「駿太(後藤駿太外野手)は『まだまだレギュラーを狙っている』と言っていて、それはいいなと思った。(30歳の)駿太がまだまだ狙えると言うことは、若い選手がそれだけのことをやっていない」


「(入団当時は)ガツガツとしていた。自分が先輩たちに負けていると思ったことはなかったし、そう言ってもいた。(中日には)ガツガツするタイプじゃない選手もいるが、それでもレギュラーを取りにいきますと口に出した方がいいんじゃないかなと思う」


【大島 洋平 契約更改後】 

「2500、3000は目標に持ってます。1年間通して、打つ方では首位打者」

(来季の目標について)「首位打者。まだ取ったことないですし」


「今年は試合に出たり出なかったりが多かった。もっと使ってもらえるよう『外せないだろ』(と首脳陣に言ってもらえる)くらいまで自分を高めないと」


「シーズン中、今の若い選手を見ていて練習量が足りているか? 足りてないでしょ。何のためにやっているのかよく分かってないと思います」


 「ただ単にやるんだったら意味ないんで。自分がこうしたいからこれをやってみるみたいな。意図がないと、もったいないんです」


「今年は出してもらったという部分がある。それを分かるところからです」


「僕もいろいろやりました。そして今のところに落ち着きました」


「練習量が足りていないし、何のための練習なのか(理解しているか)と思うことがある」


「今と同じことをやっていては同じ結果になる。自分で考えて行動しない限りは成長はない」



【福 敬登】

「優勝を目指すと言っても、今優勝できるとは思えない」

「病気をした僕が生え抜きで一番投げているって恥ずかしいことだと思う。若手に、かかってこいよ、という思いが正直ある。秋季キャンプでやらされた練習をやっているんじゃないかと思う選手も何人かいた。頑張りますって言っている若い子が頑張らないと、こうなるって思う」


【加藤 翔平】

「チームは守備、走塁の意識を変えないといけない。意識を変えれば、拾えている白星はもっとある」


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選手以外からもも声を拾ってみました。


【仁村徹編成統括】

「うちは出られるチャンスが多く、地域に1個というチームでもあるので、ちょっとやったらレギュラーとか、何本柱の一角とか言われる」


「強くなるには、もっともっと上を向いてやってほしい。皆が温室育ちの同じような選手に育ってもしょうがないので、突き抜けて、米大リーグに行くような選手が出てくると強くなる」


【荒木雅博 前コーチ ラジオインタビューにて】

「(若手選手について)ただ弱い中で出てるというだけ。優勝争い、Aクラス争いしている中で若い子が一人、二人出ているのならまた違うだろうけど。下(下位クラス)でやっていただけなので」



【今中OB 】

「我慢、我慢できた2年なんで、そろそろ我慢も解放して、ちょっとやればいけると思いますけどね」。

「選手ももうちょっと意気に感じないといけないと思う。使ってもらっている若手から、それが伝わってこない。結果が出る、出ないじゃなくて必死にやっていることをもっと前面に出してもいい。見ている人は見ていますから。今はね、余裕を持ってミスしているように見えるんですよ」


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来季に向けて、新入団選手、若手選手は前向きです。


【中田翔  柳との会食にて】

「立浪さん、今ものすごくたたかれているよな。でもさ、その半分はオレが引き受けてやる、そんくらいの気持ちよ。だってオレは5000人ファンがいたら、1万人アンチがいるタイプだから。とにかく頑張るわ。若い選手多いし、みんなで勝ちたいね」


【高橋宏斗】 

今だったら勝てなくても、打線が打てないからって言われる。柳さんは「それで納得してたらダメだ」と言ってましたし、大野さんは「勝てなかったのは勝てないピッチャーが悪い。もし勝ちたかったらゼロで抑えろ」と言ってました。その言葉が僕には一番響きました。僕が勝てなかった時も、新聞には〝打線の援護がない〟と書いてあった。僕自身もそれに甘えていた部分があったんです。「確かに援護がなかったしな」みたいにちょっと思ってた部分はあったので…。でも、大野さんは「そんな気持ちだったら、いつまでたっても勝てない。勝ちたかったらゼロに抑えて投げ切れ」と。それなら負けることはないですよね。柳さん、(小笠原)慎之介さんとの食事会で大野さんが話していたんですが、そういった思いや言葉が、おそらく会見での発言につながったのかなと思いますね。


【根尾 昂 NHK名古屋取材より】

「ローテーションを奪い取れるように頑張る」


【田中幹也 誕生日に際して】

「祝ってくれた人ありがとう。 来年はレギュラー取ります」


【田中幹也 中日スポーツ取材】

「誰にも負けたくない気持ちが一層、強くなった」


【石垣 雅海 故郷山形での後援会にて】

「来年はセカンドのレギュラーを絶対に取る」


【上林誠知】

バンテリンドームの広さは「嫌です」 それでも…「そこで打ったら評価されるので、『やってやるぞ』という思いは強いです」

「自分はルーキーの立場だと思っている。一からレギュラーを狙うという気持ちで頑張りたい。走攻守すべてで貢献できるタイプだと思う。野球ができる喜びを感じてプレーしたい」

「広いバンテリンドームで30発、いきましょう」

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