逆峯美和-nd

高校の状態だったなら私にとって、高嶺の花かもしれない。でも、今から準備をしておけば、少しは高くても、「高嶺の花」というものじゃなくなるかもしれない。

紅葉はきれいに色づき、一部は散っている。

彼はいろんなことが上手かった。勉強もスポーツも全て一番だった。

「とりあえず‥‥」

そういって私は今のままじゃだめだと思い近所の書店で参考書をできるだけ多く買ってきた。ジョギングも毎日3km走ることにした。私の母と父は中学一年生の時になくなり一人暮らしになった。時々、私の家に来る友達ができた。それはネット上でのある人だった。年齢は私と同じぐらい。同じ市内だったらしく、この市内では有名な場所で待ち合わせをした。相手は「宮形みやがたほし」という人だった。もちろん家に呼ぶことはその後10回はなかったが仲良くなると段々とどちらかの家で遊ぶようになった。ただ、流石に手を出してきたら追い出したり通報したりするという条件をつけて、だが。

ジョギングし続けると段々距離を長くしていくようにした。勉強も何度かクラス唯一の満点を取れるぐらいにはなった。結果、かなり成績は良くなり、体育の成績も上がった。

でも、まだまだ頑張ることにした。どうしても今の自分では納得できなかった。

「あのさ、、、」

「何?」

私は宮形さんに質問することにした。

「告白するときってさ‥‥‥どういうシチュエーションがいいのかな?」

「何?俺に気があんの?」

「宮形さんじゃない。」

私はメモをとることにした。

「やっぱり体育館裏とかそういう人通りのない場所とかかな。あとはタメ口だったり‥‥‥とか?」

なるほど。そういうことか。

「ありがとう。」

宮形が帰る支度をしていると、

「LINE、交換しない?」

「え?」

「だって名前知ってる関係性だし。」

結局、相手の波に流され交換することにした。そのあとも何度か出会っては何度か笑い合ったり、たまにはホラー映画見たり、さすがにお泊まりはしなかったが、コミュ力はかなり上がったと思う。

「ここは?」

「えっとね。」

宮形さんと一緒に宿題をすることも多々あった。私の中学校よりも少し遅れている部分を勉強していたので教えるのは意外とスムーズだった。

そんなことをしているうちに卒業していた。

高校のためにここまで頑張ったんだ。これからが一番の集大成だということを決め、私は二度目の高校進学を行った。もちろん同じ学校で、クラス分けは全く一緒だった。それは私にとって都合がとても良かった。

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