第4話

 楽しい時間はあっという間に過ぎるとよくいうが、これは本当らしい。

 しばらくすると、頼んだ商品が店員によって運ばれてきた。限定メニューを頼むと、数量限定で配っているマグカップ貰えるようだ。どうやら、もう少しで配布の数に達するらしい。店員が商品を机の上に置きながら、そう教えてくれた。もしかしたら、もう少し遅ければ、貰えなかった可能性もあったと考えると、ラッキーだった。


 クラシカルなケーキは美味しかった。限定メニューを幸せそうに頬張る香奈を見て彼はつられてにこやかに笑った。食べ終えたふたりは会計を済ませ、店内から出る。

「美味しかったな、それに数量限定のマガカップまで手に入って良かったな。」

「うん!限定メニュー美味しかったー、また来ようかな。マグカップ早速家に帰ってから、使おっと!」

「季節限定商品もこれから出るようになるらしいから、次回のお楽しみにだな」

「え?!季節限定なんてあるの、絶対来なきゃじゃん」


 夕日も落ちてきた頃、ふたりはのんびりといつも通り帰途につく。

 そして、それぞれの家に着き、「また明日」と言って、香奈を見送り陵も自宅の扉へと手をかけた。


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