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数日後、私は
「おいっ 山城山葵 学校で変なウワサあるの わかってるのか?」
「うーん なんとなくネ」
「なんとなくじゃぁ無いだろぅ 山城山葵が、男を誘惑して やったんだってことまで言ってる奴も居るんだぞー お前はそんな奴じゃぁないよなー 何があったんだ?」
村沢君は黙ったまま私を見詰めていた。私は、みんなにあの日のことを全部細かく話始めたのだ。そして、話し終えると
「山城 どうして そんなことがあったって、話してくれなかったんだよ」と、村沢君は私に問い詰めるわけでも無く、いたわるように言ってきたけど
「どうしてってー 村沢君にも心配かけたくなかったしー 脱がされかけたけど・・なんでもなかったし・・ もう、ウチも忘れたかったんやー」と、私は涙が滲んできていた。
「わかった わかったよ 山城山葵 辛かったんだなー もう 俺たちが 変なウワサから守ってやるからな 泣くな! なぁ 山水」
「あっ あぁー 山城は何にも悪くないんだから、堂々としていたら良いよ」
「そうだよ わさびちゃんの処女は俺か山水のもんやからー それにしても そんなええ加減なこと誰が言い出したんやろなーぁ 数人しか知らないことなんだろう? その音女の女って思いたくないしなぁー」
「どさくさに 紛れて 今変なこと言ったやろー・・ 勝手に・・」
「そうやー 白木屋君 いゃーらしいー」と、亜里沙も追い打ちをかけてきた。
そうなのだ。数人だけのはず。あの時の男達は未遂に終わって逃げて行ったんだから・・・あの人。音女の人。助けたといっても、私が怖くてふさぎ込んでいるのに、他人事みたいに、彼氏と楽しそうに笑いながら帰って行った。きっと、私のことを見下して、ふらふらしてるからよって、言っていたに違いないワ。
だけど、私は、ありがたかった。やっぱり、仲間なのだ。ずーと、ふさぎ込んでいたけど、私は、この仲間にだけでも、信じてもらって、気が楽になっていたのだ。
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