日本の伝統的な怪談会である『百物語』
作法は色々とあるが、新月の宵に人々が
車座になり怪談を次々全部で百話語る。
同時に、青い薄紙を貼った百の行燈を
用意する。
一話を語り終える毎に、行燈の蝋燭を
吹き消す。
百話を無事に語り終えると
本物の 物の怪 が現れるとされている。
起源は不明だが、室町時代の御伽衆に
由来するとも武家の肝試しに始まったとも
言われている。
その歴史は現代へと。
これは『百者語』として今の世に蘇った
古の怪談の数々。一つ一つが不思議で
恐ろしく、又心温まるものも中にはある。
百話、語り終えた時には…一体、何が。
青行燈の陰から物の怪が現れるか。将又
天井から小判が降るか。
それとも。
まだまだ先は長い。
一話一話を楽しみに読まれるのが佳い。