(四)-2(了)

 しかし、今となっては、体験したことはないものの、知識は持っている。それについて苦しめられている人が身近にいたことに、愛希子は少し驚いたし、郁美に大いに同情した。そして彼女に今してあげられることは、この穴を掘り進めることなのだと考えるに至った。

 そうして腰までの高さ程まで掘り進めたとき、シャベルの先に固い何かに当たった。

 郁美が底にスマートフォンを向けてライトを付けた。石や岩ではないようだった。

 そこで郁美がさらにその部分の周囲を掘り進めた。そして愛希子は穴の外から中を覗き込んだ。郁美の掘っていたところに、人の足の骨を見つけることができた。


(了)

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知らない親友としゃべる 【い-14】文学フリマ京都_筑紫榛名 @HarunaTsukushi

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