第2話 ◇
一人は赤き太陽。かつては万物の長として崇められ、しかしいつかは沈みゆく者。
一人は遥かなる神風。その息吹は時に厳しく、時に優しく、その御魂は常に麗しい。
一人は深藍の御子。蒼き竜の血を脈々と受け継ぐ清き巫女姫。
一人は欠けた月。ただ一つ空に有り、ただ一人太陽に隠れて墜ちる。
そして、一人は暗き夜。雷鳴を纏う、名もない少女の生き写し。
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