第2話

逃げるように僕は高校に進学した。もともとそこまで友人が多くなかったし、中学の同級生が誰もいないような学校に行きたかった。幸いにも僕はそこまで勉強ができなかった訳ではないから片道1時間掛かるそこそこ偏差値の高い高校に進学した。それに「彼」のことも住んでいる場所は中学と変わらないにせよ思い出すことも無いとも考えたからだ。だけれど、高校2年の時に新型コロナウイルスとかいう訳のわからないウイルスが蔓延して制限がある高校生活を2年間送った。


今でもあの手の感触を覚えている。あの温かさが掌にいつまでも残っていて。できることなら消したくない。嫌だ。嫌だ。あなたのそのフワッとした後ろ髪に優しさを感じる。

その逞しさに、端正な顔立ちに。


そうして僕は大学生になった。都内の大学に通うことになった。もともと小中高校とずっと埼玉の学校に通っていた。実家から通学することも可能ではあったけれど、これを良い機会に都内の安アパートに一人暮らしをすることにした。

学業にバイトに、とがむしゃらに過ごし一年が過ぎ、あっという間に大学2年の夏休みを迎えた。あまりSNSを使ってこなかったけれど、ふと思い立ってゲイ向けのマッチングアプリをインストールした。


何人かスワイプしていくうちに一人とマッチした。「180cm/62kg/27歳」「ひろ」「休日にはスポーツをたまにしています!こっち関係は初めてなのでお手柔らかにおねがいします!」らしい。プロフィール画像には半袖シャツにハーフパンツ、サンダル姿にビーチでピースをしている写真があった。鼻筋がシュッとしていて高め。

「はじめましてー」

相手からメッセージが来た。

「はじめまして。マッチありがとうございます!」

「こちらこそー」

「ひろさんはカッコいいですね!自分と比べたら特に笑」

「そんなことないよ笑。ユウくんも可愛いよ」

そんなことを言われたのは初めてだった。逆に、ずっと容姿のことは気にしていたから飛び上がりそうになるくらい嬉しかった。

「そんなお世辞ありがとうございます笑」

「そんな笑

お世辞だなんて笑。ユウくん、今は学生?」

「そうです!ひろさんはお仕事は何をなされているんですか?」

「会社で営業してるよー。スポーツ用品の会社で。」

「そうだったんですね!ちなみにお休みの日は何のスポーツをされているんですか?」

「小学校の時からずっとサッカーしてて今でも気が向いたらしてるー」

「そうなんですね!凄い!」

「話変わるんだけどさー、ユウくんってそういうエッチ系興味ある?」

「まあ、それなりには笑」

「そうなんだ笑。ちなみにさ、明日とか会えたりしない?」

「明日は夕方までバイトなので、それからなら大丈夫ですよ。」

「おーちょうどいい!7時くらいでいいかな?」

「それで大丈夫です!分かりました!」

「じゃあ、東口に行く階段の下に集合で。よろしく」

翌日、都内有数のターミナル駅で待ち合わせをした。日本有数の繁華街があり、ホテル街がある。

風が吹いているが、これから夏本番というのにすでに蒸し暑い。体を通り抜ける気持ちの悪い生温かい風が吹いた。

土曜日だということで駅の周りには多くの人が待ちあわせのためにいた。手持ち扇風機を持った若い女性やみすぼらしいランニングシャツを着たおじさんなど様々な人がいた。

駅のトイレに行ってから「ひろさん」にメッセージを送った。

出会う前、必要のないアプリを開いて閉じてソワソワした。

「着きました!今、どこら辺にいますか?」

「おっけい。今、階段降りてるよ」

19時17分、「ひろ」がやってきた。

黒のタンクトップにジッパー付きポケットが付いたハーフパンツを着ていた。黒マスクを着け、タンクトップから毛のない脇が見えた。脱毛でもしているのだろうか。ミニショルダーバッグを肩から掛けていた。いかにも体育会系。サッカーか何かスポーツを小さいときから続けそれなりにモテて彼女も何人かいたって感じかな。切り込みが入ったツーブロックがよく似合っていた。爪は短い。アプリで見た写真よりも実際に会った時の方が胸がときめいた。よくそんな軽装で大丈夫だな、とも思ったけれど、彼の服装がドンピシャに好きだった。でも、果たして彼が半袖半パンにサンダルだったから好きになったのか、元々そういう服装がタイプだったのか今となってはもう分からない。


「あっ、はじめまして。」

「待ってた?遅れてごめんね。」

「いえ、全然大丈夫です。」

「なら、よかった。」

「この近くにイタリアンレストランがあるから、よければ行かない?」

「なら、ぜひ。」

僕はボローニャ風スパゲッティを注文した。「ひろ」さんはカルパッチョや小さいサイズのピザを頼んだ。

「ひろさんって、カッコいいですよね。モテますよね?」冗談交じりにそう聞いた。

「ありがとう。けど、ユウくんほどモテないと思うよ。」そう笑いながら答えた。

注文したものを食べきると、ひろは僕の目を見つめながら言った。

「このあと、まだ時間あるかな。もし予定があるなら無理に、とは言わないんだけどさ。」

「大丈夫ですよ。今日はこれしか予定入れてませんから。」

「なら良かった。良い場所があるから行かない?あと、俺、本名は広志って言うよ。」

「もちろんです。そうだったんですね。僕は祐希と言います。」

多分、「そういうこと」が待っているんだろうなと直感で分かった。こんな夜遅いし、この周辺は繁華街だし。ドラマでも映画でも小説でも、同じような流れで行動している。だから。多分そうなるのだろうなと思った。

案の定ラブホテルだった。入口の自動ドアが狂いなく開く。上り専用のエレベーターに乗り、3階のフロントに向かった。タッチパネルで部屋を選ぶ。フロントの目の前にあるのかよ。いくら「同性利用可能」とは言え、他の客もいるし恥ずかしい。後ろめたいというか何というか。4、50代くらいの女性が前払いの料金を払っている男性の後ろにくっつくように体を密着させていた。

「この部屋でいい?」

「まっ、任せます。僕、こういうの分からないので。」

「そっかそっか、じゃあ払ってくるわ。」

「あっ、いや、自分が払います。申し訳無いので」

「いいよ、気持ちだけ受け取るよ。ありがとう。」

「あっ、あ、ありがとうございます。」

「ひろさん」が料金を支払うと、長く派手なネイルを付けたフロントの女性が千円札を数えていた。料金は2時間で4400円。僕はただその姿を見ていた。ぼんやりと一瞬だけアメニティコーナーに目を移した。シャンプーもドライヤーも、コスプレの衣装まである。最近は「こういうところ」でも、色々と力を入れているんだなと思った。

彼が退室時間が書かれた紙を持ったのを見ると、僕は彼のところに駆け寄り、ありがとうございますと言った。彼は、そこまで言わなくて大丈夫だよ、と苦笑いしながら上り専用のエレベーターに乗り3階から4階まで上がった。エレベーターのなかで、彼が不思議そうに聞いてきた。

「もしかしてだけどさ、こういうホテルに来るのって初めてだったりする?」

「実はそうです。なんとなく話には聞いてたんですけど、あんまり分からなくて。」

「そうだったんだ。大学1年生なんだもんね。すっかり忘れてたよ。ごめんね。最初が俺で。」

「いやいや、むしろ嬉しいくらいです。」

そう言うとエレベーターのドアが開いた。部屋は408号室。一番奥の部屋だった。

彼がカードキーで部屋を開け、僕はドアを閉めた。

「もう二人きりだからマスクしなくてもいいよね」そう彼が言った。

「そうですね。着ける必要もないですし。」そう言って彼も僕もマスクを外した。すると、すぐに彼がキスをしてきた。考えたらこれがファーストキスだった。

「初めて」は自分自身が「この人としたい!」と思う人としたかった。キスもしたことがなかったし。でも、彼となら「初めて」をしても良いと思った。

コロナであれだけ「ソーシャルディスタンス」なんかが盛んに言われたこともあるし「触れ合い」がよりしたくなったのもあるのかもしれない。

なぜかキスをした瞬間、体が自然ととろけるような感覚がした。腰から砕け散るように腰が抜けるような感覚がした。遺伝子レベルで僕と彼は近い人間なのではないかと疑うくらいだった。舌を絡ませ、さらに深く口づけをした。彼のシャンプーの少し甘いフルーツの匂いがする。彼の剃りたての髭が少しくすぐったかった。それすらも心地良かった。僕はこれまで友人や家族ですら至近距離で自らの顔を見つめられる経験は無かった。ほんの少しだけ恥ずかしかった。カッコいい彼に、こんな不細工な僕が見つめられているなんて体がどこかに行ってしまうくらい申し訳なかった。実際に、僕は左目の上の瞼に縫合した跡があった。

「急にキスしてごめんね。とっても可愛くて、つい。嫌だった?」

「ううん、急でちょっとビックリしただけで。気持ちよかったです。僕の方こそ、ひろさんがカッコよくてキスできて凄く嬉しいです。」

この時、初めて生きていて良かったと思った。それよりも、生きているという実感を得たという言い方の方が正しいかもしれない。

僕はスリッパを履き、荷物をテーブルに置く。部屋は、人間2人でギリギリ収まる広さだった。でも、部屋全体が新しめで、プラスチック製のティッシュ入れや照明の調節つまみ、備え付けのテレビがあった。2人でベッドに腰掛けた。思わず彼の艶のある素肌を見ていると、彼が言った。

「ユウくんって、こういうエッチ系のことってどのくらい経験あるの?」

「実は、今日が初めてで、キスもさっきが初めてで。今日は初めてだらけです。」そう言って僕は訳のわからない申し訳なさで、俯いた。すると彼は、両手で僕の顔を上げた。

「そうなのか、でも大丈夫だよ。リラックスしてれば、それで大丈夫。」

そう言ってハグしてくれた。

彼が「シャワー浴びようか。」と言ってくれた。シャワー室の手前の洗面所で服を脱いだ。正確には「脱がし合った」と言うのが正しい。なぜかふたりとも急かされるように脱いだ。

でも、彼の手つきは優しかった。個人的には、服を脱ぐ速さはその人の性格やその時の欲求の強さを表していると思う。例えば、一瞬で脱ぐ人はガサツだったり欲求(だいたいこういう時は性欲)が強い人だし、ゆっくり脱ぎ着する人は穏やかな性格だったりそこまで性欲が強くないのではないかと思う。

シャワー室も体を密着させないと扉が開けられないくらい狭かったけれど、それが逆に良かった。彼の艶々として筋が入った腹筋。筋肉質な腕。さすが運動しているだけあって引き締まっていた。ライトに照らされて眩しいくらいだった。僕は堪らなくて「心の中のコップ」が溢れ出るように彼に聞いた。

「もう一回だけキスしてもいいですか。」

「もちろん。」その答えを聞くとすぐに僕はキスをした。なんだかまるで恋人みたいだな。まだ付き合ってもいないのに。そう思った。何度も唇を重ね合わせた。ただこれだけなのに汗をかいてしまった。その後、シャワーで汗を流しあった。

バスタオルで体を拭いて腰に巻いて再びベッドに二人で腰掛けた。

「ユウくん、ごめん我慢できないや」

「えっ?」

彼は僕に唇を重ね、深く舌を重ねた。彼は僕のタオルを取り、僕の陰茎を舐めた。深くゆっくりと。舌を使いながら。快楽のという名の海へ沈んでいった。

「んっ、気持ち、いっ…。」

僕も彼の平たい乳房を、乳頭を舌で舐め回した。そして、彼の陰茎を口で舐めた。とても気持ちよさそうだった。良かった。良かった。僕はその時、自分の快楽よりも他人の喜びを望んでいた。所謂自分よりも他人、ホスピタリティとでも言おうか。相手がいかに快感を得てくれるか。それが大事だった。それが自分自身が満足感を得ることができる手段だったと思う。

彼は小指から順番に僕の「中」に入れた。何となく不快感があったけれど、だんだんと気持ちよくなった。僕はコンドームを彼の陰茎に着け、彼の「モノ」がだんだんと、ゆっくりと僕の「中」に入ってくる感覚があった。激しさが次第に増していきキスも激しくなっていった。彼の荒々しい息遣いが耳元で聞こえた。

「いくっ、いくっ…!」

彼はたまらなくなり着けていたコンドームを外し、僕の腹部へ射精した。僕は性的な快楽と愛情の間にいた。

「はぁ、はあ…。」

僕も彼も息が絶え絶えになっていた。

「ユウくんも気持ちよくしないと。」

そう言って「ひろさん」は僕の陰茎を口に含んだ。そして、手で上下に刺激した。

「もう、ダメっ、出ちゃう…!」

僕も自分の腹部に射精した。頭では、理性ではティッシュで拭き取らなければいけない、そうしなければ不快だと分かっていた。でも、体が、本能がキスを求めていた。彼は最初、少し戸惑っていたけれど受け入れていたと思う。幸福感が血管を巡って脳に伝っていく感覚がした。

「さぁ、シャワー浴びようか。」

そう彼が言うまで僕はキスをし続けていた。服を着て、僕たちは部屋を出た。エレベーターに乗り、入ってきた入り口とは違うもう一つの入り口から出た。

こんな外装だったのか。入ってくる時に詳しく見なかったからな。ホテルから放つライトがやけに明るかった。やけに猥雑だった。

最寄りのJRの駅に戻り、改札で「ひろさん」と言葉を交わした。

「今日はありがとうございました。ひろさんと今日会えて嬉しかったです。」

「うん、俺も。また機会があればまた会お。」

「そうですね。また今度。じゃ。」

そう言って僕は彼に手を振り、改札を抜けて階段を降りた。なぜかホームに着いた時に思わず涙が頬をつたった。この喪失感は何なのだろう。この大切なものを失ったような感覚は。気が抜けたせいか疲労感と空腹感が体を支配した。あの暖かな体温がするりと手から抜けていく感じがした。嫌だ。1人になりたくない。でも、こんなことを言ってしまったらもっと嫌われる。「また今度」と言葉を交わしたが、もしかしたらもう連絡できずもう2度と会うことができないかもしれない。「仕方ない」と割り切るしかこの気持ちを処理することが出来ない。結局、帰宅したのは日が変わる直前だった。


それから数週間後、再び夜に会うことになった。待ち合わせは前と同じ場所。

前と同じイタリアンレストランで食事をすることになった。メニューを見ながら、1つ気になることを彼に聞いた。

「前に、プロフィールにこういう界隈は初めてって書いてあったじゃないですか。っていうことはひろさんってバイってことですか?」

「うん、基本的には女性がメイン、っていう感じで、男もタイプだったら好きになるっていう感じかな。もちろんユウくんもそのうちの一人だよ。」そう笑いながら彼は僕の手を握った。彼は僕の手を離し、スマホを触った。一瞬だけ彼のスマホのホーム画面が目に入った。彼は僕たちが話したあのゲイアプリを開いていた。そしてそのアプリを上にスワイプした。そのアプリは「ヘルスケア」というショートカットキーに入っていた。おそらく最初からスマホに実装されているキーだった気がする。あくまで「ヘルスケア」のショートカットキーに入れているのはバイセクシュアルであることへの意識、意地なのかもしれない。もしくは恥ずかしさなのかもしれない。完全な同性愛者の「こちら側」ではないという意思表示、抵抗なのかもしれない。

「注文するもの決まった?」

「はい。じゃあ店員さん呼びますね。」

彼はアーリオオーリオを注文した。ニンニクが入っているから今日は僕とはキスをするつもりはないんだね。気にしないんだね。

食べ終え、やはり予想通りホテルに行こうという話になった。でも、着いたのは周辺のエリアでは最安値のホテルだった。外観もさることながら部屋も埃や水垢まみれ。ベッドもカビ臭かった。前はあんなに話していたのに行為中、彼は最低限のことしか話さなかった。

あぁ、そうかと思った。そう直感的に理解をした。もうこの人の1番にはなれないのだ、と。恋人にはなれないのだ、と。だって僕は大切にされていないから。でも、都合のいい関係でも、それでもいい。ただ愛してくれれば僕のことを想ってくれればそれだけで。

今日はホテルの出口で解散した。果たして彼は笑顔だったんだろうか。どのような言葉を帰り際彼と交わしたのか覚えていない。

あんなにそっけなかったのはなぜだろう。何か気に障るようなことを言ってしまったのか。帰りの電車の中で様々な考えが頭の中に浮かんだ。

最寄りの駅からアパートに向かう道で見た青信号がエイリアンの目のように見えた。

微かに漏れる都会の高層マンションの光が頼もしい。


今までは数週間に一回くらいの頻度で彼からメッセージが来ていた。しかし、最後に会ってから一ヶ月経っても連絡が来なかった。頻繁にそのアプリを開いている訳ではなかったので不思議に思いあのアプリを開くと彼とのメッセージの履歴が全て無くなっていた。つまり、僕のアカウントは彼からブロックされていた。そう分かった時は感情が崩壊した。風呂で1時間も2時間も咽び泣いた。自分の掌の水分が涙なのかお湯なのか分からないくらいだった。何が悪かったか教えてよ。僕が何か変なことしたの。それから数日間、何も食事が喉を通らなかった。


この喪失感を埋めるために発展場に行くようになった。前から存在は知っていたけれど性感染症のこともあったしそこまで興味がある訳ではなかった。もちろんアプリでもSNSでも風俗でも探せばいくらでも会うことのできる人がいることは知っていた。けれど、メッセージを交わして会う気力もわざわざ高い金を払いたくもなかった。それなら、その場に行ってセックスをする方が心地良かった。

シャワーを浴び、どんな人かも分からずに顔と体だけを見てセックスをする。感傷に浸る暇もなく数え切れないくらいの数の人とセックスをした。挿入もした。入れられたりもした。最初は会話すら交わすことのない見ず知らずの人に体を触られることには抵抗感があった。でも、こうするしか愛情を感じることができる方法がなかった。けれど満たされることは無かった。違う。違う。いや、違う。全然違う。僕が求めているのはこういうことじゃない。違う。この人じゃない。僕を愛してくれるのはこの人じゃない。あの人でもない。あの人はあんなにイケメンだったのに。鍛えていて筋肉もあったのに。誰も僕のことを愛してくれない。そんな人はいない。

クリスマスソングが嫌味たらしくテレビでも街角でも聞こえてくる季節、僕は夕方過ぎに神保町から半蔵門線に乗った。端の席に座った。大学はもう冬休みになっていた。男女が手をつなぎながら乗ってきた。どっちもカバンには「HIGH SCHOOL」と書いてある。おそらく高校生のカップルなのだろう。男の子は、日に焼けていてサッカー部なのだろうか。センターパートにするのに充分な毛量で眩しいほどのオーラがある。パーマをかけてもきっと似合うだろう。気持ち良く顔の輪郭が隠れるピッタマスクを着けている。学ランがよく似合う170cmくらいの身長だ。ぴったりと姿が収まるように設計されたのかのような長さの学ランだ。女の子は髪が少し肩にかかるくらいの長さで、靴下は何の意味もなしていないような短さだ。きっとクラスの中心的人物と付き合ってきたのだろう。初体験はイケメンの同級生か、学校イチモテる先輩といったところだろう。勝手に異性が初体験の相手だと推測してしまったな。いつからこんな気持ちの悪いオジさんみたいな思考回路になったのだろう。

二人とも「ザ1軍」「ザ青春」という風貌、空気をまとっている。

この2人はどんなセックスをするのだろう。女の子が激しく喘ぐのだろうか。それとも男の子が激しく自分勝手に進めるのだろうか。

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