ネコ好き必読の書。ただし、男性はそこに悲哀を感じるでしょう。

【カドカワ読書タイム短編児童小説コンテスト・応募作品】
 小学5年生のユキナの家には3匹の猫。茶トラのチャーコとサバトラのサバオ、キジトラのキジタローがいます。
 サバオは自分を助けてくれた姉のサツキに、キジタローは母にべったりで、自分に懐いてくれるのはチャーコだけ。それが不満なユキナは、怪しい男から貰った薬で、猫たちを人に変えてしまいます。制限時間は30分。

 人の姿を手に入れた猫たちが、何をして何を言うのか。普段は話などできない人と猫が正面から交流するのがこの作品のテーマです。

 人が猫を救い、また猫が人を救うこともある。そして出逢いの奇跡。短編の中にこれらのエピソードがテンポよく語られます。

 そして全国のお父さんが頷く(かも知れない)秀逸なオチ……。

 猫のみならず、ペットを家族としている方には必ず共感できる物語となっています。ほのぼのしていてコミカルな内容ですが、泣かせて来ます。泣きました。

 皆様も是非、ご一読下さい。

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