5#4




「しゅんっ……」



現実を容赦なく叩きつけてやるとしゅんっ……としてしまった聖歌。目に見えて落ち込んでいます。



「聖歌、同棲を辞めるだけで別に会えなくなるわけじゃありませんよ?それで、そこまで落ち込みます?」


「さっくんとずっと一緒に居たいです……おはようからおやすみのあとまでずっと一緒に居たいです……」


「重。今はいいかも知れませんが、その調子ではそのうち鬱陶しく思われるようになるかもしれません。確かに一緒に居る時間が愛を育みますが、ヤリすぎは禁物です。飽きます。逆に会えない時間が愛を育みもします。大事なのは適度な距離感です」


「そうなんですか?」


「そうです。恋愛とはそういうものです。駆け引きですよ。駆け引き」


「駆け引き……!なるほど勉強になります!」



そう偉そうに語る僕ですが、男性とお付き合いしたことはありませんが。お突き合いしたのもさっきが初めてでしたが。


僕の言葉に聖歌は納得を示したので問題ありません。



「そのためのセックス禁止でもあります。毎日する行為とたまにしか出来ない行為、果たしてどちらが気持ちいいと思いますか?我慢に我慢を重ねた末の行為……それは毎日する行為とは比べ物にならないぐらいに、とてもとても気持ちいいモノになります。それはもう気持ちよすぎて脳が焼き切れるぐらいに乱れてイキまくり、至高の快楽を得られます」


「ごくりっ……!」


「聖歌……皐月ととっても気持ちイイおせっせ、したいですよね?」


「……し……し、したい、です……!」


「ではやはり暫くセックス禁止です。我慢したら我慢しただけ気持ちよくなりますので、いっぱいガマンしましょう。我慢するのは辛いでしょうが、我慢の先にしか得られない快楽があります。その為に今は辛くても耐え忍ぶ忍耐力が必要です。それを鍛えなさい。わかりましたね?」


「は、はい……!頑張ります!いっぱい我慢します!それでその……さっくんと……じゅるりっ……!」



我慢の先に得れれる快楽を想像して舌舐りする聖歌。やっぱりコイツただのポンコツ淫乱聖女ですね。ただのドスケベです。



「さっくん!ママいっぱい我慢がんばります!」


「う、うん……頑張って……?」



むんっと拳を握って意気込む聖歌。


アホな子ほど可愛いといいますか、面白いように僕の手のひらの上でヘコヘコ躍る姿……良いですね。そんな聖歌、好きですよ。ええ。


まぁ、こう我慢は大事と教え、聖歌に我慢させてる間に僕は毎日皐月とヤル予定ですが。


あくまでお世話ですよ。お世話。その点は既に聖歌に許可させましたからね。好きに楽しませてもらいます。


我慢は大事?僕は既に結構我慢しましたし。もういいでしょう。気持ちいいことは毎日したいですが、なにか?



「それと聖歌には僕が直々にママ修行をつけてあげます」


「ママ修行ですか?」


「そうです。今の貴女はあまりにもポンコツママです。上手に出来ることと言えばちんちんのお世話ぐらいで、家事全般まともに出来ないでしょう?」


「は、はい……そう、ですね……」


「基本的に僕はなんでも出来てしまいます。掃除、洗濯、料理と家事全般。ついでに勉強も運動も出来ます。だから聖歌にはちんちんの握り方ではなく、ちゃんとした包丁の握り方から何まで教えてあげます。包丁の投擲は上手いようですが、ぶん投げる物ではありませんからね?そもそも使い方が間違ってますからね?包丁をヒトに向けて投げてはいけません」


「その節は反省してます……ごめんなさい……」


「失敗は誰でもします。1度目は怒りませんし許しましょう。ですが反省を生かさず同じことを繰り返すのは怒りますし、許しません。次、同じようなことをしたら皐月のオチンポを包丁で切り落とします」


「なんで俺の!?」


「自分が罰せられるより、自分のミスで他人が罰せられる方がキツいからです。わかりましたね聖歌。貴女が何かをやらかせば、その贖いは全て皐月にさせます」


「私のせいでさっくんが……?」


「そうです。聖歌にはなんのお咎めなし、変わりに全部、皐月に罰を与えます。それを心しておいて下さい」


「わ、わかりました……!」






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