5#3
「それではお二人のの生活指導を担当します佐藤紫音です。僕のことをは気軽に紫音ママとでも呼んでください。よろしくお願いします」
「さっくんのママはママだけです!」
「五月蝿い聖歌。ママとは言いますが僕はお母さんであってママではありません。ですから問題ありません」
「確かに……そうですね……!よろしくお願いします紫音ママ!」
ちょろ。
今ので納得するんですね。流石はセックスにどハマりして頭がパーになる淫乱聖女様。ポンコツですね。やはり男子的にはこんな感じでちょっとおバカで抜けてる所がヌケて性欲を掻き立てるんでしょうかね。
結局、聖歌は僕の口車に乗って、諸々の関係を容認しました。
かなりの暴論(自覚あり)を展開しましたが、聖歌は納得しました。皐月との関係は継続です。やったね紫音ちゃん子供が出来るよ(暗黒微笑)。
「っていうかなんでママなの……?」
ふと疑問を口にする皐月。
「それは皐月の性癖でしょ?ママプレイがお好きなんですよね?僕は皐月の性癖に合わせてあげてるんですが」
「あっ、いや、そういう、わけじゃ「はい!さっくんはママ大好きです!」」
「ほら」
「聖歌ちゃん……」
「さっくん1日に何回も「やっぱりママは最高だぜ!オギャァ!ばぶばぶぅ!」って叫びますもんね!」
「聖歌ち”ゃん”ーッ……!」
「マザコン」
「……はい。ぼくはマザコンです……」
ちょっと度し難い特殊性癖をかかえている皐月ですが、ママプレイも面白そうなのでアリとしておきましょう。
「マザコンの事はひとまず置いておいて。本題に入ります」
「「はい」」
「僕は2人の乱れた生活を正そうと思います。皐月から最近の2人の生活に関する事情聴取はすませてあります。その話を聞いたうえでの僕の見解ですか、どう考えても2人揃ってバカですね」
「「はい……」」
「今はまだなんとかなっているかも知れませんが、どう考えてもこんな生活続けていけるわけが無いですよね?生活能力皆無のポンコツバカ女さんと彼女の言うことをなんでもハイハイ聞いて許して自分の首を絞める甘ったれバカ男さん」
「「…………」」
「このバカ共。現実はそんなに甘くありません。同棲と言う夢広がる言葉に惑わされて、ちゃんと現状を認識できていなかったのでしょう?皐月、現在の貯金残高は?」
「えっと……その……ほぼ無いです……」
「そ、そうだったんですか……!?」
「黙っててごめんね聖歌ちゃん……」
「はぁ……。ちなみに皐月はこれからどう生活していくつもりだったんですか?」
「…………」
「何も考えてませんでしたね?」
「……はい」
「さっくん……言ってくれればママが……」
「言ってくれれば?聖歌、アナタはどうしていたんですか?催眠アプリでも使って両親から金銭を巻き上げてくるつもりでしたか?」
「そ、そんなことしないです!……ただ……ちょっと……食べ物とかを……」
「それ、金銭が食料に変わってるだけで、やってることに大差ありませんからね。もっとよく考えなさい。まだやってないからいいものの。確かに催眠アプリがあるからなんでも出来るでしょう。ですが、なんでもしていいわけじゃないでしょう?」
「はい……ごめんなさい……」
「兎にも角にも、このような生活はもう続けていくことは出来ません。聖歌は家に帰りなさい。甘く怠惰な同棲生活は終わりです」
「で、でも……!」
「でも?でも、なんですか?現状を改善する為に聖歌に出来ることがあるんですか?」
「そ、その……が、頑張ります……!」
「頑張る?何を?今までなんの苦労もなく、のうのうと生きてきた聖歌に何が出来るんですか?家事のひとつもロクにこなせないのに?無理です。諦めなさい」
「う、うぅ……」
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