2#10
記憶がスッポリ抜け落ちている。
昨日、バイトから帰ってきて聖歌ちゃんからおかえりなさいされてからの記憶が無い。気がついたら朝になっていて、おっぱいに埋もれていた。聖歌ちゃんに抱き枕にされていたようである。そして何故かお互い裸である。
な、何かあったのか……?それとも単純にバイトで疲れて直ぐに寝たとか……?
なにも思い出せないので、とりあえず暫く聖歌ちゃんのおっぱいの感触を楽しんだ。あー……やわらかーい……。
そうしていたら聖歌ちゃんが起きたので、おはようのちゅーからお互い満足するまでちゅっちゅっした。
「あの……聖歌ちゃん……?」
「なんでしょう?まだ物足りないですか?」
「いやっ、そうじゃなくて……。俺、不自然なぐらい昨日の夜の記憶がスッポリ抜け落ちてるんだけど……」
「あっ、はい!そうですね!昨日の夜何があったかのさっくん記憶はママが催眠アプリで消しちゃいました!」
「は……?えっ……。催眠アプリ……?なんで俺の記憶消したの?」
「さっくんが悪いんですよ……。ママの練習だっていうのに急にさっくんも練習したいって言い出して……」
「れ、練習……?」
「さっくんにマウントをとられていっぱい意地悪されちゃいました……。メッ!って言うのにさっくんはママの事を無理矢理、何度も、何度も……」
「おっ……?おぉお……!?」
「アレではママの練習になりませんっ!それにさっくんが上手になってしまいます!ダメです!ママがさっくんにしてあげるんですから、さっくんは上手になったらダメなんです!だからさっくんの経験値を0にする為に記憶消しちゃいました!」
「えっと、えっと……。ママぁ……それ何の話……?」
「ヒミツですっ!(にこにこ)」
ママの口振りからして、そういうことなのか?そういうことなのか?でも俺知ってる。こういうのって大体は勘違いだったってパターン。主語抜けてるから実はそういうことじゃなくて、まったく別の事だっていうパターン。はいはい。よくあるヤツね。分かる分かる。
シーツにびっしり血の跡があった。
…………。
なんの血……?
…………。
いやでもママは練習って言ってたし……。
落ちいて考えよう。
俺と聖歌ちゃんは好きと好きでlikeのlikeでLoveのLoveなんだから、もし仮にそういうことだったとしてもなんら問題は無いのでは無いでしょうか?
聖歌ちゃんは自分はママだと言い張る訳だが、それでも実質的に俺たちは母息子の関係ではなく恋人的ななサムシングである様なもんだ。
だからそういったことの練習があったとしても、なんら問題は無い。オールオーケー。
明らかに練習じゃなくて本番をぶちかました痕跡があったとしてもだ。特に問題は無い。そうだな?
問題があるとするならば、俺にその記憶が一切無いーーというかどうやら聖歌ちゃんの手によって消されてしまったというところだろう。
生々しい血痕……そして何やら生臭い謎のティッシュの山があった。
俺の今の感情を表現するのは難しい。強いて言うなら酔った勢いでやらかした後の朝と言ったところだろうか。いやお酒飲んだことないから知らんけど。
「にこにこ」
聖歌ちゃんはにこにこしていた。
大変機嫌は良さそうである。そこに不安要素は無い。
うん。なんか細かいこととか、どうでもよくなってきた。
聖歌ちゃんとヤラかしていようが、いまいが、結局のところ、俺は聖歌ちゃんの事は好きで、これからも一緒に仲良くしていきたい。
ならば、ゆくゆくはそんな感じになるだろう。
というか既にもう……いろいろと……ね?してるのだから、到着点として、そんなんもしてしまうのは至極突然の事だろう。聖歌ちゃんが練習だと言ってるのは謎だが。そんなことに練習なんてなくて全部本番であろうに。
と、言うわけでヨシっ!ヨシっ!たらヨシっ!
「さっくん……ママいっぱい練習して本番の時はちゃんとさっくんの事を満足させてあげますね!」
なんの事を言ってるのかサッパリわからないがヨシ!
「 それではさっそく朝練をするのでさっくんの借りますね!はい!催眠アプリ使います!」
催眠アプリは使わんで欲しいけど、もういっか!ヨシッ!
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