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お料理です!
先程のハンバーグ作りは成功か失敗かよく分からないことになってしまいました(さっくんは美味しいと言っていたので多分成功?)
今度はさっくんとお風呂で一緒に不思議なおキノコさんの調理をしました。
既に下拵えは充分なギチギチの不思議なおキノコさんを調理して中に溜まっていた液体を絞り尽くしたと思っていたのですが、いくら液体を絞り出しても不思議なおキノコさんは衰えを知りませんでした。凄いです。いっぱいお料理出来ます!
回数を重ねる毎にママの料理スキルも磨かれていきます。さっくんに「ママ……上手……」と褒められてしまいましたね!
特にさっくんを膝枕して胸を吸わせながらするお料理がさっくん的にはとてもお気に入りだったようです。
いろんな調理方法でお料理して、ご満悦のさっくん。そのお礼とばかりにママはいっぱいなでなでされてしまいました。
さっくんになでなでされるのはとても気持ちよかったのですが、ママ的にはやっぱりなでなでされるより、なでなでしたいところです。でもやっぱりさっくんにされちゃうのも凄く良かったので、もっともっととなってしまうのは困りものですね。
「ママ……さっくんにお借りしたいモノがあるんです……」
さっき思いついた”練習”のことについてさっくんにお話しました。
不思議なおキノコさんの真の調理方……不思議なおキノコさんを不思議なおキノコさん専用ママ袋に収納する調理方の事です。
本番の調理をするにあたって、とっても大きな不思議なおキノコさんが、ちゃんとママ袋に収納することが出来るのかどうかの事前の確認作業です。
いざ本番調理をする時になってママ袋が小さくて不思議なおキノコさんが収納できないとなったら大変です。ママのお料理を楽しみにしてくれたさっくんを失望させることになってしまいます。そんなことはママとしてはあってはならない許されざる行為です。
やはりそれを踏まえると事前の練習調理は必要です。
「えっ……。いやそれ……練習じゃなくて、もう本番なんじゃ……」
「いえ!あくまで練習ですっ!本番ではありません!練習なので大丈夫なんです!」
「お、おう……」
練習ですし、あくまでお料理です。だからなんの問題もありません!
本番調理に未使用ママ袋でぶっつけ本番ではやはり不安が残ります。ですのでさっくんから不思議なおキノコさんをお借りし、一度、ママ袋を使用済みにして使い心地を確かめる作業はやはり必須だと思うのです。
「た、確かに、そう……なの?」
そうなんです。ママはハンバーグの1件でしっかり学習したのです。何事も事前の確認や練習はしておくべきだと。だからこその練習なんです。
さっくん以外の人のを借りて練習はありえませんので、必然的に練習するならばさっくんのを借りての練習になります。
さっくんに頼ってしまうのはママとして不甲斐ないですが……。
さっくんがどうしてもママとお料理の練習をするのがイヤだというのなら、大変不本意で、悲しくて、気持ち悪いことではありますが、他のところで練習してきます……。
「それは絶対にダメ。本当にダメだし嫌」
ママも他のところで練習なんて嫌です。
ママはさっくんとお料理の練習したいです。
だから不思議なおキノコさんを貸してください!
「わ、わかった……。ママと……する」
わー!それでこそさっくんです!ありがとうございます!大好きですー!
「とりあえず……一旦、お風呂上がる?」
「そうですね。このままずっと入ってたらふやけちゃいそうです」
2人で一緒にお風呂から上がって、身体を拭いてからそのままベッドに向かいました。
「それじゃさっくん……横になってください」
「お、俺が横になるの……?」
「はい!貸してもらうだけですので!さっくんはじっとしていて大丈夫です!あとはママがしますから!」
「わ、わかった……」
まな板の上には不思議なおキノコさんが直立しています。
今からこれをお料理するんですね……練習とはいえやはりドキドキします。
ですがしり込みしてはいられません。ママとしてたくさん練習して本番調理で上手にお料理するんです!
それではさっそく……。
「ママにいっぱい練習させてくださいね?」
【注】お料理の話です
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