2#4 ママとお料理4



「ウママぁっ!!!こんな美味しいの初めて食べたよママァッ!!!」


「本当ですか!?よかったですぅ!」



ガツガツガツガツッ!


私の作ったハンバーグをそれはもう美味しそうにヨダレを撒き散らしながらさっくんが食べてくれてます!目が完全にキマってますね!そんなに美味しく食べてくれるなんてママ冥利に尽きます!初めての普通のお料理は大成功と言っていいでしょう!



さて私もお腹ぺこぺこなので食べていきましょう。


黒い塊の様な、まるで炭の様なハンバーグをひとつまみ。口に運びます。



ガリッガリッ!



クッソ不味いです·····。



「うめぇ!ママの手作りハンバーグうめぇっ!ひゃっはっーーー!」



しかし、このクッソ不味いハンバーグをさっくんはホント美味しそうに食べてくれてます。


私の味覚が狂ってしまったのでしょうか?



「あのぉ·····さっくん·····?」


「なぁにぃママァッ!?」


「ホントこのハンバーグ·····美味しいんですか·····?」


「もうめっちゃ美味い!ばりうまっ!こんな美味しいの今までの人生で食べたことなぁいよぉっ!いくらでも食べられちゃうよぉママァッ!」


「そ、そうですか·····?」



さっくんがママに嘘つく筈は無いのでママに気を使って美味しいと言ってる訳では無いでしょう。


クソマズハンバーグをもうひと口食べてみます。



ガリィガリィッ!



やっぱりゲロマズいですね。このハンバーグ·····。



うーん·····。もしかして私の口に会わないだけで、たまたまさっくんの口にはあったということでしょうか?


だからさっくんは美味しく感じてるけど、私は不味く感じていると·····おそらくそういう事ですね!



「さっくんママの分のハンバーグも食べていいですよ?」


「ホントにぃ!?やったぜっ!ママのハンバーグ大好きぃいいっ!あっ、でもママもお腹減ってない大丈夫?ちょっとだけしか食べてなくない?」


「そうですね·····。ちょっと物足りない気はします·····でも大丈夫です!ママですので!」



ぐぅぅーーーっ!



「ママなんか今すっごいお腹の音聞こえたけど?」


「ち、違いますよっ!これはママのお腹の音ではありませんよっ·····!」


「ホントにぃ?それじゃちょっと確かめさせてもらおうかなぁママァ!」


「あっ·····!?だ、ダメですさっくんっ·····!」



ニタニタとちょっぴりイヤらしい笑みを浮かべたさっくんが近寄ってきて、私を押し倒しました。


そうしてさっくんは何をするかと思えば私のお腹に耳をくっ付けてきました。



「ほぉお·····これがママのお腹の中の音かぁ·····!」


「ヤァっ·····!や、やめてください、さっくん·····!」


「うわぁなんか凄いグルグルいってるなぁ」


「だ、ダメですぅ!ママのお腹の中の音聞いちゃダメですっ!」



ぐぅぅーーーっ!



「おぉー!ママァ!またママのお腹なったよぉ!?」


「あっ·····ママのお腹の音·····さっくんに直に聞かれちゃいましたぁ·····うぅ·····は、恥ずかしいですぅ·····」


「やっぱりママお腹すいてるんだねぇ?こんな大きな音鳴らしちゃって!ママの嘘つきぃ!」


「ち、違うんですっ·····!これは違うんですっ·····!」


「何が違うのママァ!ほらまたママのお腹の中ぐるぐる鳴ってるよ?どうなのママァ!ホントはもっと何か食べたいんじゃないの?ほらどうなのママァ!」


「はぅぅ·····そんなママのお腹の中の音聞いたらヤーですぅ·····!」



身動ぎをして離れようとしますが、さっくんはそれを許さず私の腰に抱きついて耳をグイグイとお腹に押し付けてきました。凄い力です。抜け出せそうにないです。



「逃げないでよママァ!僕にもっとママのお腹の音聞かせてヨォッ!」


「や、ヤダァ·····そんなママのお腹の音聞かないでくださいっ·····さっくん、お願い·····離してぇ·····!」


「ハァハァ·····ッ!凄いよママッ·····。ママの中ってこんな風になってるんだね·····!」


「アッ·····ンンッ·····そんなグリグリしたら·····ッ!ま、またキちゃいますっ·····!ダメっ·····だめぇっ·····!」


「そんなこと言ってもママのココは正直だよッ·····!アッ·····コレまた来そうッ!ほらママァ我慢しないでッ·····!もっと欲しいんでしょッ!ねえねえっ!」


「そ、そんなこと無いんですッ·····私、ママですからッ!ママだからッ·····んあっ·····だ、ダメッ·····またきちゃうぅうっ·····!」



ぐぅぅーーーっ!



「あーあ、また大きな音出しちゃったねママァ!ママのココもビクビクしてるよぉ?」


「アッ·····アッ·····さっくん意地悪です·····」


「ママもう我慢できないんだよね?ほらママ素直になろ?」


「そ、そんなこと·····無いです·····ママは·····ママは·····」



「そっか·····あくまで正直に言わないんだねママは。だったらしょうがないなぁ。もう僕1人でイッちゃうね?」


「·····え?そ、そんな·····ダメですさっくん·····!1人でイッちゃダメです!ママも·····!ママと一緒にイキたいですっ!」


「ダメだよママ。素直に慣れないママとは一緒にイけないよ。僕、1人で勝手にイッちゃうから。ママは大人しくしててね?」


「そんな·····そんな·····!ママを1人にしてさっくんだけでイッちゃうんですか!?そんなのダメです!ママも一緒にイかせてください!お願いしますっ!」


「今回はもうダメ。今度からはちゃんと素直になったら一緒にイってあげるからね。それじゃママ。僕イクね」


「ヤダッ·····!1人でイッちゃヤダッー!待ってくださいっ·····!さっくんッ!さっくーんっ!」



1人でイッてしまうさっくんを引き留めようとしましたが私の身体はもう動きませんでした(お腹が空いて)。


私の静止を振り払ってさっくんは1人でイッてしまいます·····。




コンビニに。




「ほら聖歌ちゃん。とりあえず食べれそうなもの買ってきたよ」


「すいません·····ママなのに不甲斐ないです·····」



しばらくしてコンビニの袋を持って帰ってきたさっくん。買ってきてくれたコンビニのお弁当は普通に美味しかったです。













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