括弧で括られたタイトルの不思議
洋楽(欧米)を聴いていると、タイトルの表記が気になる事がある。
ギルバート・オサリバンの不朽の名曲に「Alone Again (Naturally)」というのがある。日本語であれば「アローン・アゲイン」となる。態々「アローン・アゲイン(ナチュラリー)」と表記する事はほとんどないだろう。海外でも、オサリバン氏自身でも、この曲を紹介する際は「Alone Again」と言うだろう。
歌詞を見れば「Alone Again Naturally」というフレーズが出て来る。勿論、歌詞カードの中では括弧で括っていない。「Naturally」を省略したら意味が通じなくなる訳ではないが、「Alone Again Naturally」と歌っている以上、省略はしたくない、でも「Alone Again」の方がタイトルとしてはすっきりする。そんな折衷案的な措置なのだろうか。
エルトン・ジョンの楽曲に「(Gotta Get A) Meal Ticket」というのがある。括弧がタイトルの尻に付くならまだしも、頭に付くのはどうなのだろう。
歌詞の中では「And I gotta get a meal ticket」というフレーズで出て来る。「And I」は省略しつつ「gotta get a」は括弧書きにする。飽くまでも感覚的な表記なのだろうか。
本人も曲紹介では「Meal Ticket」と言っていた気がする。それでも、持ち歌をアルファベット順に並べる際には恐らく『G』の欄に入るのだろう。
因みに、英語では頭に『The』が付く楽曲が大量に存在するので、『T』の欄が溢れ返ってしまう。なので『The』の次の単語の頭文字で並べる事が多いようだ。
調べたら、ザ・ビートルズやエルビス・プレスリーの楽曲にも括弧書きタイトルが幾つか存在した。かなり昔から存在するようだ。映画その他のタイトルにもあるのだろうか。
更に調べたら、英語には『parenthesis』(パレンティス)という習慣があり、そもそもは丸括弧の事だが、括弧内の言葉や文章をも意味し、補足説明や注釈の為に使用するとの事。
確かに日本語でも文章の語尾等に『心の声的ツッコミフレーズ』を付ける事がある。
一方で、邦楽で括弧書きの表記は直ぐに思い浮かばない(探せばあるのだろうけれど)。←パレンティス。
例えば『上を向いて歩こう(涙がこぼれないように)』のような表記になる。「括弧書きの部分、要る?」と言われそう。
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