第17話
お兄ちゃんが学校へ登校する。
わたしは。
「悪いけど二度寝するよ」
「いいけど、そんなに寝るなら布団干せ。寝汗を風呂で流せ。シーツを洗え」
「お兄ちゃん、すぐにでも1人暮らしできそ、なんでもない……」
「べつにいいよ。母さんもオレがしっかりしてれば……」
そこから先は泣きそうになったのか玄関ドアを開けて通学路へと。外の二階建ての家々を眺めたくないのでわたしも部屋のドアを開ける。
しっかりと、玄関の鍵をかけていってくれた音がしたけれど、部屋から出て念のため確認する。
さあ。
「どうしよう……」
わたしは、あまったるいお兄ちゃんとのとろけるバターのような、あまい夢が見たいのに。
急に現実味が帯びてきた。
これが恋と現実の差なの?
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