第4話

時は、夜10時半頃であった。


またところ変わって、名古屋栄さかえの伝馬町通りにあるガールズバーの前にて…


店の前に、ものすごく疲れた表情を浮かべている恒興つねおきが立っていた。


この日、恒興つねおき房江ふさえたち家族に『浜名湖へ釣りに行く…』と大ウソをついた。


家族に大ウソをついた恒興つねおきは、8人の旧友なかまたちと一緒に競艇場ボートへ行った。


恒興つねおきは、これまでに家族に大ウソをついて競艇場ボート競輪場チャリ競馬場ウマ雀荘マージャンなどに行ってた。


今の恒興つねおきの気持ちは、ギャンブルすることが楽しいので家族との関係は完全に破綻した。


もちろん、起史たつし房代ふさよが結婚できなくてもいいと思っているだろう…


恒興つねおきは、家庭を持つ資格はとっくにくなったので、完全にアウトである。


話を戻す。


ものすごく疲れた表情を浮かべている恒興つねおきは、サイフの中身を見た。


サイフの中には、900万円ほど入っていた。


900万円は、全額競艇ぜんぶフネで当てて得たものである。


この日、恒興つねおきは全レース特券で当てた。


獲得した大金をATMへ入れようとしていた時に、旧友なかまのひとりが恒興つねおきのもとにやって来た。


旧友なかまのひとりは、恒興つねおきに対して『あやかりたい…』などと分けの分からないことを言うた。


旧友なかまたちは、恒興つねおきのサイフをあてにする形でここに来た。


旧友なかまたちは、恒興つねおきが900万円を持っているから大丈夫だと思って次々と延長した。


これ以上延長されたら困る…


そう思った恒興つねおきは、足早に店から逃げた。


ところ変わって、店内にて…


時は、日付が変わって6月24日の深夜2時過ぎであった。


旧友なかまたちは、恒興つねおきが全額払うと思って延々と延長した。


店が開店したのは、前夜7時くらいだったと思う。


約7時間以上に渡って店内に滞在している旧友かれらは、エスカレートしたようだ。


旧友かれらは、店のホステスに対してセクハラザンマイをするなど…きわめて危険な状態になった。


このあと、旧友かれらは取り返しのつかないトラブルに巻き込まれた。


メイテイ状態におちいった旧友かれらは、店のホステスに対してあられもないことをしていた。


「かわいいねぇ〜」

「やめてください!!」

「イヤ!!」

「おじちゃんに元気を与えてくれるかなァ〜」


この時、旧友なかまのリーダーのじいさまがホステスが着ていたマゼンタのナイトドレスを脱がした。


「やめて!!」

「わぁー…おじちゃん元気出た〜」


そこへ、20人前後のヤクザがドカドカと足音をたてながら旧友かれらのもとにやって来た。


「オラクソジジイ!!」

「オドレらよくもみせのおんなにてぇつけたな!!」


この時、旧友かれらのリーダーのじいさまがヤクザたちに凄んでいった。


「なんやクソガキ!!よくもいちゃもんつけたな!!」

「やるんかコラ!!」

「オドレら全員ぶっ殺してやる!!」


(ドカドカバキバキ!!ガシャーン!!ガシャーン!!)


このあと、店内で旧友かれらとヤクザの男たち20人による大乱闘が発生した。


それから30分後であった。


旧友かれらと20人のヤクザたち全員がケーサツに逮捕された。


その一方で、恒興つねおきは店から逃げ出したあと栄〜大須など…名古屋一帯を逃げ回った末に行方不明になった。


それから数時間後であった。


房江ふさえは、市役所へ行って恒興つねおきのシッソウセンコクの手続きを取った。


これにより、恒興つねおきは帰る家と家族をくした。

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