第36話 意地悪と泣き虫
「君らは、本当に今まで担当したクラス中で学力が最下位の生徒だ!」
秋の日差しがちょうどいい月曜の朝、担任の陳先生は先週の学級評価で順位が下がったことに怒りをぶつけ、最下位ではなかったものの中位で、この更年期に入った女性には授業の半分ぐらいの時間で発散した。
俺はいつものように気が散っていたが、隣席の曹さんがノートに何かを描いているように見えた。
さり気なく見たら、それは帆のような建物でした。
線の緩やかな輪郭で建物の本体を形成する3組の貝殻のようなドームが、ボールペンの先端が紙の上を斜めに滑ると、すべての弧が今この瞬間も光に満ちた、並外れた美しさ。
「シドニーオペラハウス?」
講壇上の先生は怒りを続けているが、
すると、彼女は空白のところにコメントを書いた!
「もう一回~」
彼女は次のページをめくった。
今回はノートの絵は寺院の建物でした。
本堂は巨大な舞台のように柱で支えられている。
俺は建物についてあまり詳しくなかったが、たた、この特徴的な建物を見て思わず微笑みしペンを取り紙に書きました。
「京都清水寺」
「建築が好きですか?」
彼女の字は美しく、柔らげ可愛系ではなく、真っ直ぐな四角く楷書体そのものだった、更に、文字のサイズと位置もすべて同じく揃えているため、強迫症にも文句なし。
俺は首を横に振って次のように書いた。
「ここは、告白の聖地だから知っている」
冗談だけと、でも工藤新一が幼なじみと告白した超有名なシーンを知らないと、新蘭党としては失格中の失格だ。
「直接話さなければ、賀さんは結構なんでも話せるね!」
二回連続の敗北により、
二次元を知らない人に、これを言うと確かにおかしいと気づき、彼は解釈しようとしたら、彼女がノートを手に取って難問を探しているかのように、すばやくページをめくった。
しばらくすると、ノートが再び下に置かれ、
今回紙に描いた模様は実はとても難しく、エキゾチックなスタイルに満ちた大聖堂で、真ん丸で金の先端がついているドームがあり、その周りに4つの塔が立っていった。
普通の人なら、名前は言うまでもなく、中東の特徴を持つ建物を言えるだけでも珍しいのだが、彼の場合思わず笑っていた!
「アヤソフィア大聖堂」
「どうやって知ったの?」
少女は思わず驚いたような口調で声を出した!
「それを登ったことがあるから」
「何?」
すると、俺はペンを手に取り、建物の最上部にある最も高い十字架の横に次の文章を書きました。
「俺はここに立って、コンスタンティノープルの大都市の素晴らしさを目で確かめたそして、ここから飛び降りし、鷹のように偽りと許しのすべてを確かめた」
呆然とした
「実はゲームの中に……」
俺が説明しようとしたとき、チョークの破片がどこからともなく飛んできて、耳の端を引っかかった!
「……」
担任の陳先生は数学の先生より、このチョーク投げの当たり率が少々弱い感じがした。
「
二人共一瞬で沈黙した!
「わからないの?早く廊下で立ちなさい!」
今ところは誰も担任先生の怒りに受けたくないため、教室の全員がたた彼らを見つめていった。
目線の熱さを感じ、俺はかなり立ちづらくなり、隣の彼女は頭を下げて黙っているに気づきました。
「先生、俺が…」
過ちを認める前に、
「ええと?」
「行こう…」
彼女が振り向いて言った後に、俺もしょうがなく、教室のドアに向かって歩きました。
廊下では俺が壁にもたれかかって、教室で先生の講義を聞いていた。
「俺のせいだ…」
しばらくして、俺の口から飛び出した。
「確かに!」と少女は頭を傾き、涙目で彼を睨み着いた。
俺はあえて直視せず、乾いた笑い声を上げた。
「友達だって言ったのに、今こそ一緒に悩む時だから…」と俺は頭を悩ませ、自信をなくして言った。
これを言わなければ、今は逆効果となり、少女が感情的になり、目に水霧が浮かんで来た……。
「廊下で立つのが初めてだ、こんなに恥ずかしいこともなかった…」
この辛そうな声を聞いて、俺も悔しく思い始めた。
でも先生を引き寄せるのを恐れて、俺は冷静に状況を分析し小さい声で、急いで言った。
「今は泣く時じゃない。こんな風に泣いていたら、あとで先生が来てもっと恥ずかしくない?そうでしょう?」
女の子は泣くのを止めたかったのですが、考えれば考えるほど、彼女は悔しくてしょうがなく、すすり泣きのように聞こえた。
前回の備考欄の名前の話を思い出して、
俺は激しく頭を振って、今はそれを考える場合じゃない。女の子の口を塞いで黙らせることは不可能だろう?
「今さ、ますます声が大きくなったよ!このまま行けば学校内で『泣き虫』と遅かれ早かれ広まるでしょう」
「それで……それで……どうしよう?」と彼女の泣き声が断続しながら聞いた。
彼女も泣きたくないが、でも涙はやめたくでもやめられない!すると、彼女は涙でぼやけた目に
「噛んで、そうすると泣いていることは私だけが知っている。噛まなければ、先生が出てきたときに、間違いなくほかのやつは窓から飛び出してみる、そうすると、学校全体が知ってしまう」
今の彼女は悔しくてたまらないのに、このありえない話を聞いて、今日になって初めて気づいたが、賀さんって意地悪だなぁ!
前はそんなことがなかったのに!
とはいえ、今は緊急事態、彼女は愚痴をいう暇がなく、目を閉じて彼の腕を両手でしっかりとつかみ、口を開けて噛んでしまった。
「ああ…」
「ス〜……」
俺は思わず頭を上げ、口を開けて冷たい空気を吸い込み、悲鳴を上げないように我慢した。
ひとつ忘れていたのは、彼女には小さな犬歯が二本あるようだということ…
前はドラマでこのシーンを見たときは、かなり曖昧に感じていましたが、今試してみったら…
マジで痛いっす…
(今度こんなことがあったら、俺はまたしたら、絶対にバカだ!)
靴のつま先は握り締められ、もう一方の手はこぶしのように握りしめられ、力が入れすぎで震えていました。
愚痴を言っているが、これで彼女のすすり泣きは徐々に治まり、口の中の力は弱まり、痛みに慣れた。
久しぶりに、彼女は目を開けて、苦しそうな俺を見た。
腕は痛みの信号を脳に送りながら、温かみのある柔らかな感触を伴い、手を離すと、意図的または無意識に傷を引っ掻き、電気ショックのように麻痺した。
そんな複雑な情報を脳がしばらく処理できず、少年はぼんやりとしている。
あまりにも深く噛みすぎたったので、俺は腕を引っ込め、すぐに制服の袖を下ろして覆いました。
少女の頬は紅潮し、目は春の雨に洗われたように透き通っており、涙はまだ少し残っていたが、もう泣いていなかった。
二人は同時に視線を別のところを向いていた。
「あの……他に考えられないの?」
「……ちょっと軽く噛んでくれない?」
「……前から……気がつかなかった……意地悪だ!!」
「あ……はい……泣き虫より……」
「ちょっと……」
二人は気づいていなかったのかもしれませんが、今回のことにより、彼女からは賀さんと距離感があるような呼び名がなくなり、俺も気にせず気楽で何でも言えるようにとなった!
ただ、しばらくすると、二人は一言も喋らず、ベルが鳴ると、
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