第30話 私達は相性がいいじゃん!

古人は璧(へき)よりは寸陰を惜しむ!(※1)


これは、曹愛青ソウアオイが子供の頃、祖父が歴史を教えていたときによく教えられた。


幼い頃からのこのような影響が、彼女の自律的な性格を形成する大きな要因であり、人と会うときは決して遅刻せず、わざと早くすることでした。


今ごろの若者たちはあまり時間の概念を薄くなったが、彼女はその何年にもわたる教訓の影響で、既に彼女の習慣になっていった。


曹愛青ソウアオイは彼が自分より早く着くことが思いもしなかった。なぜならば、彼のような男の子は夜更かしで、ゲームをするのが好きだから。


「もう出かけだから、もう起きていますか?」


曹愛青ソウアオイは、ショッピングモールに入ってから、彼にそのようなメッセージを送信しました。


これは、相手が早くまたは途中で到着した方がよいことを意味し、まだ起きていない場合は、あまり心配する必要がないと同じだった。


しばらく待って、メッセージの返事がなく、状況をみると、おそらく後者かな。


曹愛青ソウアオイが考えた後、ショッピングモールで散々とするつもりだった。


とそんな時に、二階のギターショップで誰かが歌っているのを聞いた。声は聞き覚えがあるが、歌は日本語で、しばらく誰だか思い出せなかった。


これが好奇心をかき立て、行くことにした。


このショッピングモールは非常に大きく、二階に上がっても回るのに大変だった。ギターショップに向かってゆっくりと歩き、あと十数歩しか残っていないところで、突然後ろから少し硬い声が聞こえました。


「曹さん……お店は三階です」


彼女は驚いて振り返ると、なんと賀天然ガテンネンが後ろに立っている!


少年は全身黒で、黒いセーター、黒いズボン、頭に黒いキャップをかけたにも関わらず、セーターのフードがそれを覆っていた。


全体の姿は意図的に影に隠されているように見えた!


この雰囲気をなんというか……


まあ、彼らしい格好つけって感じでした。


賀天然ガテンネンがそう言った後、振り向いてエスカレーターに向かって歩いた。


幸いなことに、少女は彼の無口な性格に慣れ、彼のペースに従い、心の中で考え、勇気を振り絞ってこう言った。


「賀さん……今日は潜入捜査官みたいね」


「???」


「そうでしょう?さっき歩いた時は何も音を立てなかったのに、しかもこの姿で突然現れた、いきなり、このモールに爆弾が仕掛けられているから、早く逃げよう」


隣にいる女の子が眉をひそめ、声を下げ、ドラマシーンの口調を真似ているのを見て、俺は突然、彼女が自分の言ったことの通り、そんなに接しにくくないと思った。


「い、いや、こういうのを着慣れているから」


「ところで、なんでそんなに早く来たの?」


「ふん、賀さんも同じじゃない!」


曹愛青ソウアオイは反論し、二人はエスカレーターを上がり、レストランの奥に席を見つけて別々に座った。


温涼ウェンスズミの助けがなければ、俺は女の子と話しするのは本当に腰抜けだった。


曹愛青ソウアオイは頭を下げ、メニューと携帯画面で目は動き続け、オンラインの価格を比較しているようだ。


今日、少女はサソリの三つ編みを胸に垂らしており、額の左右の長い髪を2本取り、自然に垂れ下がっている。


穏やかで心地よい気質を持っていると俺はそう思った。


「学校でこんな髪型見たことない、かわいい…」


また、人から習うことを人に教えている。


彼は本日の動画撮影の為に、温涼ウェンスズミが服装をあわせたのを考え、もしかして彼女もランチするために、わざと…


この考えとともに、すぐにその可能性を否定した、このような想像は俺に適していません。


曹愛青ソウアオイが笑顔で、「そうですか?最近母から習いました」と話した。


「今日は初挑戦で結構面倒でした。学校のときは時間があまりなくて、というか、賀さん…」


彼女は話しながら突然周りを見回し、俺の前に傾き、低い声でこっそり言いました。


「今室内にいるから二つの帽子をせめて一つを脱いでもらえますか?おそらくばれないと思います」


それを聞いた俺は恥ずかしそうに嘘の咳をしながら、セーターのフードを下ろし、ようやく顔を出した。


曹愛青ソウアオイは、目の前にいる彼がとても面白いと感じ、学校では黙っていて、学校の外では神秘的に見えましたが、昨日のチャットする彼のイメージとは大きな違いを感じた。


内気な人はやはりネット上で別の一面を見せるとよく聞きますが、彼も同じですか?


曹愛青ソウアオイが食事を待っている間に、携帯をいじっているのを見て、俺は挫折感を感じました。


「ウ〜ン~」


かばんの中の携帯が振動し、メッセージが届いた。


それが温涼ウェンスズミからのものだと思いきや、身を後ろに隠しクリックしたら、

「(≧▽≦)/こんな風におしゃべりした方が気持ちいい?」


彼は頭を上げ、反対側にいた曹愛青ソウアオイは、微笑んで携帯のキーボードをタップし始めた。


「今日は何か落ち着かく、あまりしゃべらない気がするね!」


俺は言えなかったが、心の中では活発でした。


「俺は直男だけと、あまりこういうのをしらないからさ、妹よ」という絵文字から始めました。(※2)


何千もの糸がとても洗練された絵になり、曹愛青ソウアオイはそれを見て微笑み、この瞬間二人間の微妙な違和感は徐々に消えていきました。


明らかに相手が目の前にいるのに、こんな形で受け入れようとするなんて、俺がやっぱりダメかも。


俺は携帯を置き、短い髪の少女が言ったことを思い出しました。


(できる)


(曹さんと話しができる)


彼は心の中で励まし、ゆっくりと話しました。


「曹さん…確かに接しやすいですね…」


曹愛青ソウアオイも笑顔を浮かべたまま、携帯を置き、両手をテーブルに置いた。


「言ったでしょ」


「正直にいうと、今回は突然お食事に誘っていただき、ちょっとびっくりしました。元々冗談だったから」


俺はとがった帽子のつばを上げたが、曹愛青ソウアオイは怒ったように言い換えした。


「冗談でも食べるよ、だって2,000円分のクーポンも使い果たし、これは冗談ではありません!」


「食べる!絶対食べる!こうなることを知っていたら、隣のバイキングに直行していたのに。ランチは1,500円一人で、海鮮もロブスターもあるし、千どころか万でも返すから」


「あ?早くい…」


この時、店員さんから定食を運んできた。


曹愛青ソウアオイと俺は同時に黙って口を閉じ、しばらくお互いを見つめ合った。


店員さんが下がると、少女は顔を覆って二人は一斉に笑った。


実際、このレストランの二人用のセットメニューにしてかなり豊富、看板メニューのパイナップルシーフードチャーハンに加えて、カレー味のエビ炒め、炭火で焼いたポークネックなどの肉料理があり、デザートはココナッツミルクだった。


1,800円でこのテーブルいっぱいで、彼でさえ曹愛青ソウアオイのお金を節約する能力を賞賛しました。


「この二千円のクーポン券はどうやって手に入れたの?」


俺自身も、女神とのランチという重要な瞬間に、心の底からこんな質問をしたいとは思っていなかった。


でもそれがまぐれ当たりのように、得情報なら二人は本当にそれぞれの経験を持っており、この話題は知らず知らずのうちに続いていました。


「賀さん、あなたは本当に占星術の本から出てきたばかりのやぎ座のように見えます」


曹愛青ソウアオイはココナツミルクにあるココナツを一口に含み、軽く肩をすくめ、嬉しそうに目を閉じた。


「はぁ?それって何に?」


「やぎ座の男の子は一般的に無口で慎重派が多く、常に思考は合理的である傾向があり、財務管理には慎重だし、君がすべてこの特徴を持っているじゃん」


「おうし座のあなたはどうなの?」


「ええ、私がおうし座って知っているの?」


「…前のテーブルメイトである葉佳林ハカリンは、生活委員会のメンバーだから、彼女から聞いた」


俺は、学校のトップ美少女として、それぐらいの情報は手に入られるよ。


「まあ、そうならば、おうし座はお金を貯めることで有名です…」


曹愛青ソウアオイは彼を疑わず、星座について話し始めた。


俺は注意深く耳を傾け、星座に興味がなかったにもかかわらず、非常に興味深く聞いていた。


その間、彼は曹愛青ソウアオイが甘いものよく食べて、逆にテーブルの肉料理があまり食べていなく、ココナツミルクがなくなりかけていることにも気づきました。


「ウンウン~」


食卓にある彼の携帯が突然振動し、それを手に取ると温涼ウェンスズミからの電話だった…


「もしもし、天然、大丈夫?トイレを行って既に30分も経ったけと…」


温涼ウェンスズミの心配そうな話しが受話器から聞こえ、俺の心は引き締まり、向かい側の曹愛青ソウアオイを見て、申し訳なさそうな表情を浮かべた。


「ああ、すぐに戻るよ、心配しないで」と雑談ふりをして電話を切った。


「帰るの?」曹愛青ソウアオイは尋ねた。


テーブルの上の皿にあまり触れていないのを見て、今回は曹愛青ソウアオイに携帯を探していたお礼として一緒にデードする理由があったが、次回はいつになるか本当にわかりません。


このまま立ち去る?


俺は心の中では激しい戦いが広がっている、最後に心を脇に置き、リラックスした表情を見せてこう言いました。


「帰らないよ、ただ家に戻らなきゃ、家族が鍵を持ってくるのを忘れたので、私が鍵を渡しに行くだけ」


「家はすく近くだから、通りに向かい側のマンションさ、すぐに戻ってくるから」


彼女はそれを聞いて思わず「だからこんなに早く着いたね!」と突然気づきました。


「心配しないで、君とのご馳走を食べるために、俺は朝食さえ食べてないからね!」


少女は思わず笑わせた、すると、俺が席を立ち、少し進むと突然振り返った。


「あ、そうだ、よかったら、俺のも食べて、甘いものがあまり好きじゃないから」


俺は自分のデザートを曹愛青ソウアオイの前に押し出しました。


「無駄にしないって言ってくれたじゃん。これを食べ終わったら戻ってくるよ、ゆっくり食べてね、単品だと550円もするからさ…」


曹愛青ソウアオイが断るのを恐れたかのように、彼は話しを終えると急いでレストランから逃げ出した。


テーブルの上の手付かずのデザートを見て、曹愛青ソウアオイは今星座についてどこまでに話した?


そうだ!


やぎ座とおうし座の相性が似合う!


それが友達であろうと何であろうと…何とか何とか!


―――――

(※1)昔の人は宝より時間を大切にしている。


(※2)直男とは、異性を愛する人が、あまり女性経験がなく、女心がわからない男のことを指している。なので、女の子と接する時にはいつも話しがストレートで場をがっかりすることがあるから「直男」と言われている。


その反面ゲイなら、曲がると言われている。

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