第7話 5日後
そしてまた翌朝、僕らは学校へと向かいながら、いよいよ明日に迫ったデートの行き先について、話していた。
「で、どこに行く?」
「ふっふー、行きたい場所はたくさんあるよ!まずは映画館でしょ、それからショッピングモールに水族館に遊園地!あ、でも1日じゃ回りきれないから、どれか一つ選ばないと行けないんだよね…」
「そうだね…あ、もう学校に着いちゃった。続きは帰りにカフェとかで決めない?」
「それもそうだね!」
その後、いつも通り授業を受けて、僕らはカフェに向かっていた。
「うーん、悩むなー」
「だね…」
そんな風に話しながら歩いていると、カフェに着いた。
中に入って、僕はカフェラテ、彼女はストロベリーラテを頼んだ。
「んー!美味しー!」
彼女はストロベリーラテを飲んで、ご満悦の様子だ。
僕はその様子を眺めながら、デートの行き先について考えていた。そこでふと思い付いた。なにも今回で全部行く必要もないのだ。明日と、来週に分ければ良いだけの話だ。そう考えた僕は、
「凛花さん、その行きたい場所を明日と来週に分けて行かない?それなら、全部行けるでしょ?」
「いいね!じゃあ今日は明日行く場所を決めよっか!」
それから、彼女は悩み出した。
「うーん、ここは遊園地にするべき?いや、定番の映画館に行って、その後ショッピングをして…むむむ、、、」
そして彼女は決めたようで、
「うん!映画館行きたい!」
「分かった。何が見たい?」
「うーん、実は見たい映画があって…」
「じゃあそれで良いよ。どんな映画?」
「原作は小説の恋愛物なんだけど…」
「うん、いいね!」
「良いの?男の子は恋愛物はあまり好きじゃないんだと思ってたんだけど…」
「僕、よく恋愛物の小説も読むからさ、意外とそういうのは好きなんだよねー」
「本当?やった!」
彼女はそう言って小さくガッツポーズをした。可愛い
「じゃあ今のうちにネットでチケットを予約しておこうか。どこが良い?」
「んー、あ!今、カップルシートにすると、半額なんだって!ねぇねぇ透君、ここにしよ!ここ!」
「うん、別に良いよ。何時上映のやつにする?」
「えーっと、10時くらいがいいんじゃないかな?」
「了解!じゃあ10時でカップルシートのチケット予約するねー」
ポチッとな。よし、予約完了!
「えーっと、10時に映画が上映するから…9時にマンションのエントランス集合でいい?」
「うん!私はいつでも良いよー」
「じゃあこれで決まりで!」
その後も、僕と彼女はしばらくカフェでのんびり話してから、家に帰った。
…明日が楽しみだなぁ
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