第35話 スラム街大改造
続々と集まる情報と金と女に貴重な薬。以前の
男も女も才能がある者は取り立て、才能が無い者にはホストやキャバ嬢として活躍して貰っている。日本を真似た高級ホストクラブやキャバクラを
薬はエルフの里の者達と契約が結べたので、こちらの指定する土地に引っ越しして貰った。
元伯爵家が所有していた領地をそのまま買い取ったのだ。そこにエルフの里の者と薬の研究者達に護衛を送り込んだ。
が、元伯爵領には新しい領主が不在のため治安が
私は治安維持の為に
規律を定め、少しの贅沢が出来るぐらいに税を調整し、食料供給を密にして子供から大人まで週に二回の割合で簡単な読み書き算術を教えた。
学ぶことに対して村人達は懐疑的だったが、就学することで税の一部免除や習得したスキルによっては金一封の褒賞が出ると知ったら学ぶことに必死になってくれた。
とはいえ、新しい領主が来たらこの領地を買い上げて貰わなければならない。だから領地をこれ以上発展することはない。
領地とは別に王都の下町に
下町はスラムと隣接していて治安が良くない。しかし、多くの冒険者は下町にいるので客層としては取り込みたいのだ。
「ヒヨリ様、何かお悩みですか?」
アドルフの心配に
「下町にも店を広げたいと思っているのだが、治安が悪くてどうしようかと思ってな。」
悩み事を打ち明ける。
「下町はスラムと隣接してますからね。大通りであれば多少は治安が良いですよ。」
やっぱり大通りしかないか…
「いっそうの事スラムを買い取るか…」
ボソっと呟いた私の言葉に
「スラムを買い取るんですか?反発が起きるんじゃいですか?」
現実的ではないと言うアドルフ。
「買い取るリスクとしては住民の反発と治安の悪化だけど、成功すれば巨万の富を
生んでくれるんだよねぇ。住民には多少の矯正は仕方ないと考えて貰うか…」
こうして私はスラム地区の土地を破格の値段で全部買い取った。勿論、足元を見て高く売りつけようとする輩も出てきたが、私は相手にせず内々に
悪さをしようとする者達は矯正と称して
悪さする気力が無くなったのか、私に逆らえば返り討ちに遭うことを理解した彼等は私をボスと崇めるようになった。
購入が終わったら区画整理をして建物の立て直しである。王都にある建築関係の職人達に声を掛け9階建てのプレハブを作って貰った。
設計図と材料は私が空間支配を駆使して海外で調達した。組み立て方法に関しては、建築現場を撮影してその動画を職人に見せて建てて貰った。
「設計図だけでも凄い画期的な物なのに、こんなに簡単で立派な建築物が出来るとはなぁ。」
建築現場を指揮しているドワーフ職人のノブの感想に
「ノブ達の腕が良いのさ。時期が冬や夏じゃなくて良かったと思ってるよ。その時期だと工事が大変になるからね。それにしても次々と家が建っていくな。」
私は笑ってしまった。
「ノブ達が紹介してくれた家具職人には大変助かっているよ。廃材を使って家具を作って欲しいと随分無茶を言ったからね。」
「確かに廃材を使って家具を作るって発想は無かったが、これも勉強になるってもんだ。それでも余った廃材はどうするんだい?」
彼の疑問に私はにんまりと笑い
「炭にするさ。大浴場を作るから水の浄化に利用出来るし、冬場は暖炉にもなるからね。他にも色々と使いようがあるから捨てる部分が無いって良いね!」
資源のリサイクルを歌う。
「あんたの知識は底が知れねぇな。にしても共同トイレじゃなくて各家にトイレ設置とは贅沢じゃないかい?」
「不潔は病気になりやすいからね。清潔にしないと。スライムの大量確保の依頼を出していているからスラム街を賄えるだけ捕まえて欲しいね。」
スラム街に
他のスラム住人達を建築や今後開店予定の
主な職業としては建築、炊き出し、子守り、家具職人補助、服飾作成、自衛団などだろう。
特に自衛団は実力が全てなので、私が直々にブードキャンプをして最低レベル50まで引き上げている。ブードキャンプの場所は皆大好きダンジョンだ。ダンジョンでドロップしたアイテムの6割が私で4割が参加者の配分になる。分配が鬼?安心安全?にブードキャンプ出来るのだから文句は言わせない。
識字率が0%に近いので私は神社を作って、その一角で文字の読み書き算術を学ばせることにした。
スラム街にいる人間は全員強制参加である。
自衛団と建築は危険手当が銀貨1枚プラスされるが、仕事後に3時間みっちりと勉強に励んで貰う事になる。
他の者達は午前中は勉強、午後から仕事という感じになっている。
自衛団と建築は危険手当込みで日当銀貨6枚、他の仕事は銀貨4枚になる。未成年の子供の場合は銀貨2枚と安い。
しかし昼と夜は炊き出しが出るので、その分を貯金すれば大人は金貨12枚~18枚ぐらいになる。家族で共働きをしなければならないが十分に生活していけるだろう。
住まいが完成したら
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます