第11話 Aランク冒険者と私
地球でキャンプ用品や食材、調味料などを購入してカサンラカに戻って来た。
冒険者ギルドに行くとタオとAランクの冒険者チームが三組揃っていた。どうやら私が最後のようだ。
一組目はチーム
二組目はチーム
三組目はチーム
「
「おう、光栄だね。俺は
和やかに話が進むと思ったが
「おい、待てよ。何で俺達じゃなくてそいつと組むんだ!?自己紹介もしてないだろうがっ!」
「んっだよ、その
今にも殴り掛かってきそうな男に
「ステータスを確認してパーティを組む相手として相応しいと思ったから
ふんっと鼻で笑ってやる。
「ステータス確認だと!?そんなの専用の魔法道具が無い限り無理に決まっているだろう!ふざけたことを言うなっ!!」
激高する馬鹿を冷めた目で見つつ
「あんたの隠蔽している情報を暴露してあげるよ。名前はヨハン、年齢32歳、職業斧使い、レベル70、隠蔽52、称号
色々と暴露してやった。
嘘吐きだ、大法螺吹きだと騒いでいたが
「真実の瞳で鑑定すれば良いじゃん。」
タオに真実の瞳を渡す。マジックアイテムである真実の瞳はどんなに隠蔽しても全ステータスを確認することがチートアイテムである。ウォーズ6周年記念のログインボーナスで貰ったアイテムなので、レア度はそれほど高くない。ウォーズ内の取引のレートは金貨300枚だった。鑑定のスキルを取得しているプレイヤーが大多数だからね。
「真実の瞳だとっ!?文献に載ってはいるのは知っていたが実物するとは!」
幻想級のような扱いをされている。
タオは真実の瞳をヨハンに向け、ステータスを確認した。
「……これは、ヒヨリの言ってた通りだな。おい、衛兵を呼んできてくれ。」
ギルド職員に指示を出す。
「ふざけんなっ!!それが本物の真実の瞳なわけないだろっ!!」
青い顔をして怒鳴るヨハンに
「ならこれを鑑定してみよう。鑑定道具を持ってきてくれ。」
タオは受付嬢に鑑定道具を持ってくるように指示を出した。
鑑定道具を受付嬢から受け取り、真実の瞳を鑑定する。結果はお察しの通りだ。
「こんな物っ!!」
ヨハンは真実の瞳を奪い取り地面に叩きつけ踏み付けた。パキリと嫌な音がする。
「おいっ何てことをするんだっ!!」
ヨハンを突き飛ばし、真実の瞳を確認するタオの
「こんな物があるからいけないんだっ!!」
収集が付かなくなったし、私の私物を壊したのでお灸を据えても文句言われないだろう。
胴を捻り上げるような動きで放つ胴回し蹴りを食らったヨハンは壁に激突した。手加減してたとは言え意識を保っているとは流石はレベル70だ。捕縛、捕縛っとロープで簀巻きにして転がしておく。
「それ一つしかない代物だから弁償して貰うからね。タオさん、相場ってどれぐらいになる?」
「真実の瞳なんておとぎ話のアイテムなんだ。相場なんてあるわけがない!国一つ買ってもお釣りがくるだろうよ!すまない、俺がこんな犯罪者を紹介しちまって!」
タオの言葉にどうしようかと頭を悩ませた。
「タオさんが謝ることじゃないよ。だって巧妙に隠蔽されていたからね。犯罪者として憲兵に捕まるのは良いけど弁償はして貰わないと困るんだよねぇ。物も
「そうだな、こんな奴等を紹介したギルド側の落ち度もある。それに真実の瞳をもっと慎重に扱わなければならなかった。……ギルド側からも賠償金を支払おう。すまなかった。」
謝罪するタオに
「壊れた物はどうしようもないからね。それよりも
「任せてくれ。」
「金額は7:3で冒険者ギルドが3割負担してくれたら良いよ。7割は彼等に支払いして貰うよ。どんな形であったとしてもね。請求金額はダンジョンの調査後に伝えるってことで良いかな?」
「それで構わない。ヒヨリ、本当にすまなかった。」
例えば日本を買い上げるとなると5000兆円ぐらいかかるらしい。その金額をウォーズの値段に換算して請求することにした。
返済に何年かかるかな?冒険者ギルドに恩を売っておくのも良いな。
そんな事を考えながら私は
次の日に私達はダンジョンへ調査に赴くのだった。
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