第5話 スライム討伐
冒険者ギルドに登録した日の翌日、私はスライム討伐のクエストを受注した。勿論、この体を戦闘に慣れさせるためである。いきなり高ランクの魔物と戦って死にたくないからだ。
「見晴らしが良いね。」
索敵をすれば南2キロ先にスライムが点在していた。私は
初めて発動した
「さて、スライムを10匹討伐すれば依頼完了だったな。」
私は集中して村正に手をかける。
この抜刀術は武器出し攻撃後一定時間、会心率40%が上がる技だ。習得は巻物・秘伝・口伝・
「動きは特に問題が無さそうね。」
他の
因みに狩ったモンスターは自動的にギルドカードに記録されるとのこと。随分便利になったものだ。
色々な
成果はロックベア2体、ゴブリン9体、猪型のモンスターであるヴァラーハ2体と初日にしては良い結果だと思う。解析鑑定ではロックベアとヴァラーハの肉は食肉となっていたので調理して食べてみようと思う。
冒険者ギルドに戻り依頼達成の報告をする。
「依頼達成しました。買取はどこでしている?」
受付嬢にギルドカードを渡す。
「ギルドカードをお預かりします。」
彼女はギルドカードを読み取り依頼達成を確認した。
「ヒヨリさん、ロックベアとゴブリン、ヴァラーハまで狩っているんですね。ちょっと待って下さいね。」
カタカタと何か作業をしている。
「あぁ、ありました。丁度ゴブリンとヴァラーハの討伐依頼が出てたんですよ。これも依頼達成になるので報奨金が出ますよ。スライムが銀貨1枚、ゴブリンはCランクで銀貨5枚、ヴァラーハはBランクで金貨120枚ですよ。レベル99は凄いですね!素材の買い取りはあちらでしてます。」
お金を渡してくれた彼女に礼を言って私は買取所へ向かった。
「解体と買取お願いしたい。」
「おう、品物はどこだい?」
作業員の男の言葉に私は疑問符が浮かんだ。普通は
「あぁ、ここだ。」
「あんた
興奮気味の男に
「解体はどれぐらいかかる?」
「明日の昼には解体が出来ている。あんた期待の新人なんだろ?」
「さあ、どうだろうね。単にレベルがランクと見合ってないと言われただけだよ。」
出来ればダンジョンに潜れるEランクにはなっておきたい。ゲームでは自由にダンジョン探索が出来たが、実際はEランク以降の冒険者に限定されている。一般に開放されているダンジョンは少ないらしい。
「ゴブリンは素材として使えないがたまに魔石が出る。ゴブリンの魔石にあまり値打ちが無いが、あんたはヴァラーハを狩ってるからな。あの肉は高級食材なんだ。是非とも卸して欲しいものだ。」
「ヴァラーハの肉はそんなに美味いのか?ロックベアはどうだ?」
正直この世界の食事は不味いのだ。それでも美味い肉というなら期待は出来る。
「ロックベアは普通だな。肉が少々固いのが難点だがな。」
「そうなのか、まぁ食うのは私一人だから肉の半分は卸しても良い。」
「そりゃ有難いね!じゃあ、明日の昼頃にでも取りに来てくれ。」
男の言葉に頷き、私は冒険者ギルドを後にした。
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