第13話 悲しいことがあったので、
おととい、悲しいことがあって、全てがどうでもよくなってヤケクソになり、手元にあった精神薬120錠くらいを全て飲んだ。その結果、俺の記憶がぶっ飛んで、昨日の記憶があまり無い。薬のオーバードーズは良くない。しちゃいけないことだ。でもせざるを得ないくらい辛かった。
首を吊ろうと思って、紙に遺書も書いたが、早まっちゃ駄目だと冷静になって破り捨てた。
でも、もう人生の全てがどうでもいい。
今、レディオヘッドのcreepを聴いてる。「俺はクズで駄目な人間で終わってるが、君は特別な人だ」って延々と言ってる曲だ。仮にトム・ヨークがクズだとしても、俺よりは素晴らしい。レディオヘッドは世界的に売れたからだ。
俺の中の最高のロックスターはsyrup16gの五十嵐だ。「Reborn」は冠婚葬祭の時に流すべき名曲だと思う。
俺の人生がどうでもいい。
結局俺にとっては、酒に溺れる事も薬を大量に飲む事もタバコを吸う事も、全て現実逃避だ。現実なんて知らねえ。
全てが俺の目の前を通り過ぎていく。俺は堕ちていく。
現実なんて知らねえ。ってスタンスで居ると、いつかそのツケを全て清算しなきゃいけない時が来る。現実逃避したまま死ねるなら、それはそれで幸せだ。
いつか俺もちゃんと戦わないといけない時が来るだろう。もう26歳になってしまった。もう多くは求めてない。
タバコ吸いながら朝のテレビを見た。女性が結婚相手に求める条件に「ちゃんと働いてる人」を挙げていた。めちゃくちゃ厳しい条件だなあ。
テレビは野球とニュースしか見てない。
喜びも悲しみも全て過去になる。
さっき亀にごはんをあげた。これも過去になる。
過去が恋しくなって、あなたを想う。それに意味はない。君はいない。なにもない。今さら何を言ったって全部ノスタルジー、生ゴミ。いつまで大切に生ゴミ持ち歩いてんだ?
死んだ人は帰ってこない。当たり前のことだ。以上だ。
今日、こっちは快晴だ。ベランダに出たら春の甘い香りがした。その匂いが好きだから、春はいつも網戸にしている。部屋の中も春の香りがする。鳥の声、車の音、死神の声。
◆
今日、アパートの外に出たら、初めて隣人と遭遇した。人相の悪い男だった。俺は少しビビった。何故なら、1ヶ月前くらいに隣の部屋に向かって壁を思いきり殴ったからだ。隣人がうるさすぎて衝動的に殴ったのだが、まさかこんなに怖そうな人が隣に住んでるとは思わなかった。
アパートやマンションに住む上で、ある程度の騒音は仕方ない。隣人が怖い人の可能性もあるので、賃貸に住んでる人は注意して下さい。安易に壁を殴ると後悔する。
ここ数ヶ月は強盗のニュースをよく見る。
中にはアパートに強盗が入る事件もあった。
俺は強盗が怖い。でも田舎の家賃29000円のアパートだから、わざわざこんな所に来るバカな強盗なんていないはずだ。盗むものなんて財布くらいしかない。
俺は自分を優しい人間だと思っていた。
だが、そうでもない。隣人の騒音に普通にキレる。
◆
引きこもりについて考えていた。
引きこもりは、なるべくしてなるものだ。
俺は5年以上引きこもっていたが、その結論に引きこもり歴1日ですぐ達した。
甘えとか努力不足じゃない。
そういう人間に生まれたってだけだ。生まれ持った性質が社会に適合していなかっただけだ。
これがわからない人は、おそらく一生引きこもりの気持ちは理解できない。まあ普通の人はそんなもん分かりたくないだろうけどな。
俺は常に異物だった。仲間はネットにしか居なかった。きっと俺も君も部屋の中でしか楽になれない。
syrup16gのsonic disorderを爆音で聴いてる。イライラしてる時はこの曲が良い。イライラやモヤモヤを吹っ飛ばしてくれる。徐々に盛り上がってくるイントロが完璧すぎる。ライブで聴くと尚良し。
◆
今日の12時にpeople in the boxの新曲のミュージックビデオがyoutubeで公開された。めちゃくちゃ良い曲だった。前作のアルバムがキーボードばかりだったから、今作はギターで行くんだなと思った。
peopleは作品ごとに作風が全く違うから、どんな音像を見せてくれるのか毎回楽しみ。
新アルバムすごい楽しみ。5月9日に出るらしい。個人的に大好きなバンドだからめっちゃ楽しみにしてる。Canera Obscuraってアルバムです。
アルバム収録曲のタイトルを眺めた限りでは、3曲目の「戦争がはじまる」が1番気になった。おそらく激しいギターロックだと思う。俺の予想は多分あってる。
◆
俺の好きなバンドに「バズマザーズ」っていうのがあるんだけど、もう何年も新譜を出してなくて残念だ。syrup16gもpeopleも新譜出したし、バズマザーズもそろそろ来い。
俺の彩りの無い生活の中では、音楽は必要必需品だ。
文学は、ここ数年全く読んでない。
続く
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