第6話 俺は恋愛の曲が苦手です

 今、うんこをしながらジャンヌダルクの「shining ray」を爆音で聴いている。良い歌だな。カラオケでたまに歌うが、高すぎて喉が破壊されそうになる。“ray”繋がりで言うと、BUMP OF CHICKENの「ray」も好き。


 rayとは英語で光線だが、光線の名に違わず、この2曲はめちゃくちゃ明るい。


 shining rayを聴きながらうんこすると、めっちゃキレのいい爽やかなうんこが出る。シャイニングうんこが出る。シャイニングうんこは俺の必殺技だ。光り輝くあの未来を目指して共に行こうや。


 数年前までは歌詞で音楽を好きになっていたのだが、今では歌詞なんてかなりどうでも良いと感じる。歌いやすさとメロディーに沿ってるかが1番で、歌の中にある主義・主張には比重を置かなくなった。「音楽」という言葉通り、音が楽しければそれで良い。


 でも恋愛ばかり歌うバンドは好きになれない。例えばback numberとか。


 ある程度、俺の中で好きな系統の歌詞はある。内省的・無常的・切ない・優しい・暗い。5つ好きな要素を挙げるとこんな感じだろうか。


 まあ歌詞なんてどうでもいい。聴いてて気持ちいいか気持ち悪いかの差でしかない。


 あ、わかった。俺は聴いてて気持ち悪い歌詞が嫌いなんだな。


 恋愛系の歌は気持ち悪さを感じる事が多いから、あまり聴かないんだ。


 数年前に流行った瑛人の「香水」とか、本当に気持ち悪かった。ああいう曲が流行る邦楽界は終わっとる。


 ああいう曲が好きな人には申し訳ない。


 俺がひねくれてるからだと思うけど、「君に会いたい」だの「君を抱きしめたい」だの、そういうくだらない恋愛の曲は、ただの性欲に屁理屈を付けて美しく見せているだけだ。欺瞞でしかない。


 それなら「君の赤ちゃんが欲しい」とストレートに歌った方が余程誠実である。


 だから俺は好きな人には「あなたの赤ちゃんが欲しい」と超ストレートに愛の告白をする。「愛してる」なんかより「赤ちゃんが欲しい」の方が余程“愛”だよ……。


 大衆向けの音楽を否定する気はない。大衆向けの音楽は大衆のために作られた物であって、俺のような「はみ出し者」のことは最初から考慮に入ってないからだ。俺も、そういうジャンルとして曲そのものを聴いている。最近の有名なバンドで言うとKing Gnuは好きだ。


 というか、曲が良ければ何でもいい。


 洋楽なんて何言ってるか分からないけど、かっこいいかかっこ悪いかは分かる。俺の中ではニルヴァーナを超える洋楽は無い。あと1年で俺は27歳。カートが亡くなった年齢に並ぶ。しかし俺はカートではないので27歳で死ぬ気は無い。


 以前、知人と「50代になって腹が出たカートコバーンも見てみたかった」という話をした事がある。ほんとにその通りだ。


 今も生きてたら60手前くらいなのかな。まだまだ若い。


 あと俺は気分によっては普通に恋愛の曲を聴く。


 手塚翔太の「会いたいよ」とかカラオケで歌ってて気持ちいい。


 結局俺も会いたいんかーい!


 恋愛曲を貶しておきながら、俺も結局は“会いたい”のだ。


 ◆


 真夜中、パトカーがうるセイー。真夜中、誰かが問題を起こしてる。


 真夜中、俺は自己嫌悪で忙しい。色んな人に謝りたい。傷付けてごめん。人との関わりが下手くそでごめん。


 眠れない時、過去の失敗ばかり思い出してしまうのは俺だけだろうか。


 謝りたいと思うけど、もう誰もそこにいない。だから謝ることさえできない。もどかしい。


 俺は生きてる。君がきっと生きてる。


 それだけがある。


 静かな部屋。隣の部屋からテレビの音が聴こえる。上の部屋から足音が聴こえる。


 生活だけがある。


 不思議と、寂しさは感じていないのだ。独りの夜は誰にでも来ることを俺は知ってる。あなたも例外ではない。


 ◆


 俺は頭おかしいなりに、人を傷付けない対策はしている。それは出来るだけ優しくあること。その為には客観的かつ冷静な自分を常に1つ持っておくのが大切だと思う。


 俺は自分の感情をコントロールするのが上手いと勝手に思ってた。でもそんなことなかった。予想外のことが起これば取り乱すし、たまには別人のようにキレる。


 本当に失敗ばかりの人生だ。


「何もしないのが正しいんじゃないか」と思ってしまい、俺は5年くらい引きこもった。


 でも、何もしないで生きていけるわけなかった。だから俺は働かなきゃいけない。人との関わりの中で生きなければいけない。たとえ傷つけあう結果になろうとも。


 夜、そんなことを考えていた。


 ◆


 それにしても、syrup16gの「Les mise blue」本当に良い曲だな。ライブで聴いたとき思わず泣いてしまった。もし暇なら聞いてみてほしい。自分が一人ぼっちだと思ってる奴に聞いてほしい。この曲に説得力をもたらしているのは、曲の作り手である五十嵐自身だと思う。彼自身がずっと孤独な生活を送る中で作った孤独な歌だから、胸に響く。


 ここまで説得力のあるバンドは他に無い。


 ◆


 最近昔のEXILEばっか聴いてる。懐かしすぎる。ガチの初期のyour eyes onlyが1番好き。歌ってて気持ち良すぎる。


 カラオケ行きたい


 2時間くらい歌ってくるか。


 ◆


 余談だが最近俺は女の子からモテまくっており、酒池肉林の限りを尽くしている。セフレが4217人もいる。と言ったら嘘になる。1人もいない。


 ◆


 ローチケの方でsyrup16gのライブのチケットを予約した。取れるかは分からない。今回ばかりは取れそうな気がするー


 歌いたいから酒に酔ってからカラオケ行ってくる。うおおおおおおおおおおおお






 次回に続く

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