第12話 母と息子



絶望の嘆きが黒く深く渦巻く横浜の人の行き交う交差点…。


彼女は、この交差点の信号機の上に腰掛けて、人間どもの声を聞く…。


人を欺き、誑かし、狂わせ破滅の闇へと堕とす…。


交差点で彼女は次の獲物を探していた…。



「あぁ…母として、人として、私は過ちを犯してしまった…」



彼女はニヤリと口角を上げ、フッと吐息をひとつ吐いた…。


吐いた吐息は、茎と葉に小さく鋭いトゲを持つ、赤いアザミの花に変わる…。


アザミの花は、ゆらゆらフラフラ舞い降りて、女の身体にトゲを刺すと、女の身体に解け込み消えた…。


邪悪な彼女も一緒に消えた…。



息子は内弁慶の大学生…。


友達も、彼女さえも作れずに、学校が終えると、自部屋にこもり、動画を観て過ごす毎日だった…。


その日息子は、無修正のアダルト動画を観て、その女優と自分の母親とだぶらせてしまう…。


母親は見た目も若く美しい顔立ちで、その女優に似ていた…。


息子は欲情し、母親を性の対象と思ってしまった…。


息子はわざと、風呂上がりに裸の自分を母に晒した…。


大きくそそり立つ、自分の男根も隠さずに…。


「あんた、裸で恥ずかしくないの?」


母は息子の股間から目をそらせた…。


「別にいいだろ?親子なんだから…」


恥じらう母を見て、息子はほくそ笑む…。


そして深夜になると、息子は母の寝室へ行き、下着を脱ぎ捨て母の隣に滑り込んだ…。


「何?あんた何しに?」


母はいきり立たした息子に言った…。


息子は無言で母に覆いかぶさる…。


母は息子を押し退けようとするが、息子は母の両手を抑え、母に口づけた…。


母は、顔を揺らし逃れようとしたが、息子が口を離すと観念したのか、力を抜いた…。


「今日だけよ…出したいのなら、手で出してあげるから…」


息子は頷き、母はしごく…。


「やっぱ、手じゃなくて口でやってよ!」


息子の瞳が異常に見え、母は怯えた…。


そして、母は諦め息子を咥えしゃぶった…。


息子はすぐに昂ぶり、母の口の中に白い性を吐き出した…。


母は、ティッシュペーパーに精液を吐き、口と舌を拭って言った…。


「これでいいでしょ?今日だけだからね!もう、部屋へ行きなさい」

 

「母さん、なんで飲んでくれなかったの?やっぱ、母さんのあそこに入れる!!」 


「馬鹿な事は止めなさい!親子なのよ!!」


息子は抗う母に、平手を打った…。


そして無理矢理、母の陰部に自分の物を差し込み、激しく腰を動かした…。


母は、早く終われと望んだが、息子の動きに快感も覚えてしまった…。


息子は大量の精液を母の膣へ放出した…。


「今日だけよ…お父さんには絶対に秘密よ!」


「やだよ…母さん、良かったよ…だから毎日やるよ…断ったら父さんに言うよ…」




母は自殺を考え、ひとりふらふら交差点へ差し掛かると、頭の中へ囁やきが聞こえた…。



あぁ、息子に犯されちゃったね…。


あんた、ひとりで死のうとしてるね…。


「私は血の繋がりある息子と…息子の子供…妊娠するかもしれない…」


それで良いの?あんたが死んでも、息子は残るよ?


異常な性に目覚めた息子をひとり残して、あんたは良いの?


犯罪者になるかもよ?


だから、死ぬなら、息子も一緒に連れて行きなよ…。


それが息子のためになるだろ?


「そうね…息子を犯罪者にさせるより…」


母は瞳の奥に狂気を宿した…。



夫が留守の今夜も息子は、必ずセックスをするの為に寝室へ来る…。


母は包丁を二本、敷き布団の下へ忍ばせる…。


そして母は鏡を見ると狂った笑いを浮かべる自分が映っていた…。


鏡を見ている母の背から、アザミの花が現れて、赤い花弁をぞわっと飛ばし、息子の身体に融けて消えた…。



お前、母が好きか?

 

だから抱きたいのか?


「そうだよ…母さんのあそこへ、いつでも入れていたい…でも、父さんがいるし、いつも一緒にはいられないよ…」


ならば、母のあそこを切り取り、お前が持ち歩けばいい…。


母だってそれを望んでいるはずだ…。


「なんだ…そうなんだ…」


息子はいとも容易く狂わされ、涎を垂らして頷いた…。




息子は母が寝室へ入る時間を確認し、母の寝室へ向かった…。


手には大型のカッターナイフを握りながら…。



母の寝室の扉を開くと、母は裸で横たわっていた…。


母は息子の姿を見て取ると、両手を広げて息子を誘った…。


息子は母に覆いかぶさると、母の乳房を口に含んだ…。


「あぁ…早く…」


すっかり濡れている母の秘部へ男根をあてがうといっきに息子は貫いた…。


母は息子の背に腕を回し、歓喜満ちながらも、狂って赤く染まる瞳で息子を見つめる…。


息子は狂気の雄叫びをあげ、激しく腰を動かしている…。


母は一度、絶頂を迎えると、まだ果てず男根を挿し入れしている息子の脇腹と背中に、包丁を突き刺した…。


狂った息子は痛みを感じる事も無く、刺されたままで尚も腰を使っている…。


雄叫びと共に、大量の精液を母の腟内へ放出すると、息子は手に持つカッターナイフで母のみぞおちへ深々と刺し込んだ…。


息子は涎を垂らしつつ、ケラケラ笑い、みぞおちから恥骨に当たるまで、母の腹を切り裂いた…。


母は恍惚の表情で息子を愛おし気に見つめている…。


「母さん、あそこを切り取ってあげるね…でも、その前に僕が入っていた、お腹の中を見せてよ…」


母はすでに、先に逝っていた…。


息子は構わず母の切り裂いた腹へ両手を挿し込み、力をこめて腹を開いた…。


開いた腹には内臓が見える…。


腸を掻き出し脇に置くと、血にまみれた子宮が表れた…。


狂った笑いを浮かべながら、両手で子宮に触れた刹那、背中と脇腹から流れ出ている大量の出血のせいか、息子は意識を失い、母の腹の中へ顔から倒れ込む…。


子宮へ息子の唇が触れて、子宮へ顔を埋めたままで、息子も母を追い、地獄へ堕ちた…。




あははははは…。


いや〜面白かったー!


息子を思う母をたぶらかすのは、楽しいね…。


殺し合っちゃうからね…。


あはは…。




次は誰を欺き騙そうかな?


彼女はまた、交差点の信号機に腰を掛けた…。


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