2話 Chain duel. Decisive action decided by grenades.
私の刀には、
これが今回の戦いの肝だろう。
人影は、事務室と書いてある部屋まで入っていった。
蛍光灯を落とすか……。私は斜め上を向きながら、刀を振った。
部屋の中から大きな音がした。
「ちょっと博士、何したんですか!」
後ろから声がしたが、構わずドアを開けた。
ジャリン、と鎖が落下する音が聞こえた。上か。助手はすでに相棒を構えている。引き金を、一心同体で引く。打たれた弾は鎖を弾いた。
私は大きくジャンプした。そして鎖に対して数度刀を振るい、動かすことができないであろうサイズまで斬った。
「博士、危ない!」
後ろを見ると、鎖が奥から迫っていた。刀を振るのが間に合わない。
すると、私は地面に立っていた。助手が時を巻き戻したのか。だが、大きく疲労しているようだ。
鎖は部屋の奥から飛んできた。つまり本体はそっちにいる。
何度か私は空間を斬って、斬撃を奥の方に飛ばした。だが、手応えはない。
「あんまり使いたくない手だけど……」
私は、手榴弾のピンを抜いた。爆発まで後3秒。
着弾する瞬間、爆発させる。1秒待つ。
後2秒。……今!
私が投げると、ちょうど奥の方で爆発した。これでどうか。
だが、私は少しではあるが絶句した。
鎖が絡みつき、爆発の衝撃を抑えていたからだ。
もう打つ手はないのか。刀で切ったところで無意味、爆発は抑え込まれる。
ゴリ押しだ。
刀を振って振って振って――――振る!斬撃の位置は適当でいい。とにかく鎖を切断しまくる。細切れにするんだ。
助手の持つ相棒も適度に発砲し続ける!形はアサルトライフルだ。
残りの手榴弾は2発。相手の鎖が出てこなくなった時に投げ込む!
しばらくすると鎖の動きが鈍くなってきた。そろそろか。
2発を別々に投げ込むのではなく、違う位置に2つ投げ込めば、今の鎖の状態ではどちらかが当たるはずだ。
ピンを抜く。右側と左側、両方に投げ込む!大きな爆発音。これで終わっただろう……。
念のため、そのNの死体を確認しに行く。予想どうり、そこに人形だが、皮膚が崩れ落ちた死体があった。
だが不自然だったのは、周囲の壁や床が崩落していないことだった。
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