17話 To the USA, ready for departure.

 その後も会議は進み……。

 結果的に、日本支部には債権目的で本部から数名人員を派遣。私は同行者を連れて「特別研修」の名目でアメリカへ。

 と、なってしまった。同行者となれば、あの二人しかいない。


 私は待たせていた2人に声をかけた。

「助手、ハル、今から、渡米するわよ」

「渡米?」

 私が経緯を説明すると、二人は嫌そうな顔をした。だが、

「いいですよ。一緒にいきましょう!」

 と承諾してくれた。

 アメリカに行くならば銃じゃありきたりだろう。私はそう思った。

 私の部屋には「秘蔵」といえる武器がある。暫く使うつもりはなかったが、今が使うときだろう。

 2人を連れて私の部屋に行くと、2人は感嘆の声を上げていた。

「こんないい部屋なんですね」

「俺たちもこれくらいの部屋に住みたいですよ」

 と言っていた。それを無視してクローゼットから金属製の箱を取り出した。

 その中にはキラリと光る刀が入っていた。

「なんですかそれ!」

「秘蔵の武器ってところ……。さあ、2人も準備して。飛行機の出発はもうすぐよ」

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