7話 My awakening. Accommodation, to research section.

 私は現代に戻ってこれた。もう過去に屈することもないだろう。

「過去時計。あなたを完全に破壊する。これは宣言よ」

 私は「相棒」を撃った。時を戻されて対処してしまった。だが、実際にしたいことは違う。

 相棒を放り投げる。これで時を戻す影響は受けない。

 そして、投げた先にいるのはパセリだ。弾は弾倉に戻る過程でパセリを貫いた。自我があっても、そこまでは頭が回らないようだ。

 そして、能力は大抵、一つの対象までだ。銃弾たちという対象に使用している今、がら空きだ。

 私は右ストレートを繰り出した。

 過去時計は粉々に大破した。


 そのままダッシュすること数分間。ついに収容、研究セクションへ隔てるゲートをくぐり抜けた。

 中は……意外と普通だった。たしかに物などは散乱しているが、壁が粉々などの目立った損壊はなかった。

「ミズノ博士、あなたも来ましたか」

 後ろから声をかけられた。そこには白衣を着た初老の男性が立っていた。

「サイトウ博士。あなたは戦闘員じゃないでしょう」

「いいんだ。この状況こそが一見の価値ありなんだ。死んでもいい。いままでNに関われなかったからね」

 私たちは奥へと進んでいった。少しづつではあったが、損壊が生じていった。

「ミズノ博士。気をつけた方がいい。付けられてる」

「サイトウ博士?なぜそんな」

「わかるさ。長年生きてきたおかげか、気配察知能力は高いのさ。戦闘はできないんだがね」

 私は後ろに相棒を向けて、ショットガン型に変形させておいた。

「後ろのやつ、出てきなさい!」

「ちょ、博士。俺ですよ。助手です」

 影から出てきたのは助手だった。

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