第25話

りんと離れてみて少しだけ姉はりんとの向き合い方が変わりました。姉の全ての知識はネットでしたが

生き物を飼うという事はその子自身と向き合わなければなりません。

りんの事はネットには載っていませんからね。

りんはりんです。りんにも性格や好みがあります。それらはネットに載っていません。私は姉にネットに載っているジャックラッセルテリアの情報でりんを見て欲しく無かったのです。

りんは正直言って姉の言うジャックラッセルテリアらしくありません。よく吠えますしぴょんぴょん飛び跳ねますがビビりです。音や気配に敏感で家族以外には懐きません。特に男の人は大嫌いで父以外の男の人は眼中にもありません。女の人は大好きです。特に若い女の人は好きみたいです。でも子供は大嫌い。そしてりんは動物病院が大好きです。動物病院はお友達に会える楽しい所としか思ってないので嫌がるどころか喜びます。

姉が入れていたお風呂も父が入れるようになったら大好きになりました。今ではお風呂に入ろうと父を急かすくらい大好きです。

りんは姉が調べたジャックラッセルテリアとはほぼ真逆をいく子なのです。

つまり姉はネットで調べたお犬様の情報に頼りすぎ

てりんの嫌がる事ばかりしていたという事ですね。

だからりんは姉を怖がりますし怯えます。

それが離れてみて姉は分かったのでしょう。何故自分が良かれと思っていた事をする度にりんに嫌われるのか、怯えるのか…。

ネットが悪い訳ではありません。ネットは病院選びなどには役に立ちました。その他にも色々役に立つ事もあります。しかしネットに載ってる通りだとは限らないという事を忘れてはいけません。

ネットはあくまでもヒントをくれるだけです。

姉のように鵜呑みにしてはならない。全部がネットに載っていると思ってはいけない。

りんはりん。

当たり前の事です。それが分かったならどうやってりんと向き合い接していくかですね。

正直姉はまだネットに頼ろうとします。私は止めません。ネットは答えが載っていないけどヒントをくれるから。ネットはメリット、デメリットを理解していれば姉の言う通り便利ツールです。


そんな訳で拗れていたりんと姉の関係は少しだけ改善されました。

ようやく問題が解決したなと思った矢先にりんが小さい頃特有の構ってくれなきゃ嫌だ時期になってしまいました。

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