五の二
そこには、大きなプール?いや、もっと大きな水の張られた競艇場のコースのようなものが広がっていた。
男「よく、ここまで来たな!待ってたぞ!!」
闘「!!!」
闘「お前が、ここのゾディアックか?」
男「そうだ。俺がこの巨櫂急のゾディアック、クラブ様だ!」
然「それで、ここではどんな対決を?」
クラブ「見ての通り、ボートレース対決だ!」
闘「ボートレース!?」
俺達は、顔を見合わせた。
クラブ「そうだ。このコースを早く3周して、スタート地点に戻ってきた方が勝ちだ。」
闘「そんなのわけないぜ!」
俺は、然に向き直って言った。
闘「然、この宮は俺に勝負させてくれ。今までお前にやってもらってばかりいたからな」
然「分かりました」
クラブ「どうやら、俺の相手が決まったようだな。さぁ、勝負を始めるぞ!」
闘「おぅ!」
クラブ「では、その前に、説明しておこう。これが私の船、そしてお前の船は、それだ」
俺は、奴が指差した船を見て怒鳴った。
闘「それって、お前のはモーターボートで、俺のは手漕ぎボートじゃねぇかよ?!」
クラブ「これは、ホームの特権ってやつだよ。お前らはアウェイなんだから、これくらいのハンデ我慢しろ!
その代わり、何か技を使うのはアリにしてやる。とにかく、何を使っても、早く3周してここに戻って来た方が勝ち。わかったな。じゃあ、行くぞ!」
ブォー
クラブの船は、闘のスキをついて、走り出した。
闘「あっ!汚ねぇぞ、てめぇ!!」
然「あの人 もう行っちゃいましたよ。とにかく、頑張って下さい。」
あっけに取られていた俺は、然の言葉で正気に返り、然に向かって言った。
闘「あぁ、待ってろ。これくらいのハンデ、こっちからくれてやるぜ!」
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