隙間風

 私とあなたの間を、木枯らしがすり抜ける。


「寒くなったね。手が冷たいわ」

「なら、手を繋ごうか」


 私とあなたの肩は当たらない。

 あなたの手の温もりだって、私には伝わらない。


「ママとパパの手、あったかいね」


 木枯らしが、私たち家族を次の季節へと連れて行く。

 さあ、次はどんな思い出を作ろうか。

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