第30話 決戦…いや殲滅だ②
単発だから、直ぐに剣で応戦する、ロレンツィオ君。
「ロレンツィオ様!」
「ロレンツィオ殿!」
とマリエッタちゃんとクロランドちゃんが駆け付ける、自分の相手を倒して。
「ロレンツィオ様、これを。」
イッポリートちゃんが、火薬と弾丸を込めた銃をすかさず、ロレンツィオ君に手渡す。それを受け取りながら、すかさずロレンツィオ君は引き金を引くけど、同時に弾丸に、支援魔法をかける、回転と初速がアップ、狙いも正確に、あ、イッポリートちゃんが同時に聖魔法、光の波動を弾丸に込めた、まさに、愛の協同作業~だね!
剣で戦ったり、短銃や小銃を使うロレンツィオ君の二刀流、器用だよ、合格点あげよう。それに剣さばきも、見事だよ。
「殿下。また、上達なされましたね。」
クロランドちゃんが褒めてくれたよ、よかったね。傍らに寄りそって、耳元で囁いて、ふっと息まで吹き付けて…、あ~、それはレッドカード!
「助かったよ、クロランド殿。」
こらー!どさくさに紛れて、頬を寄せ合わない!不倫は、厳禁だよ!
マリエッタちゃん、何してるの?
「殿下は、私と剣も魔法も日々鍛錬していますから、クロランド殿。」
お、負けずに寄りそって、あ、胸もさり気なく押しつけちゃって~、そんな高等技術どこで身につけたのかな~?偉い!
「ですよね、殿下?」
耳元で息をふうっと。ロレンツィオ君も頬を寄せたね、偉い、夫婦円満。クロランドちゃん、睨まないでね。マリエットちゃんも、これ以上刺激しない、しない。
「弾込め、完了、六丁で~す。」
背中越しで、イッポリートちゃんも銃を抱えながら剣を構えて、さり気なく、背中、ではなくお尻をしっかりと押し付けて、しかもすりすりとして…。さっすが~!
それにもめげず、でもちゃんと反応しているのはよくわかっているよ、クロランドちゃんに一番反応しているけどね、まあ許してあげる、ロレンツィオ君は剣を収めて、両手で短銃を目の前の敵に放つは、小銃で離れたところの指揮官クラスを狙撃する。そして、襲い来る魔族の将兵をバッタバッタと切り刻む、クロランドちゃんとマリエッタちゃん。クロランドちゃんとマリエッタちゃんの魔法攻撃も炸裂。イッポリートちゃんも、剣を構えながら器用に、銃の火薬、弾の装填をしてはロレンツィオ君に手渡して。クロランドちゃんとマリエッタちゃんの聖剣、魔法攻撃はロレンツィオ君の支援魔法でパワーアップ。銃弾の初速、回転も増している。
だから、後方でも次々に、大楯、鎧を弾が貫いて指揮官クラスは倒れるわ、真っ先斬り込んだ精鋭達が死体の山にされてしまうで、あっという間に魔王軍の奇襲部隊全体に感染して、腰砕け状態に。
あ、指揮官が、クロランドちゃんの剣で倒れた!彼女、崩壊を食い止め、士気を高めようと自ら斬り込んできたのだ、
「我に続け!手柄を立てるか、名誉の戦死をするか、あるいは魔王様に逃亡した卑怯者として処刑されるか?勇敢な者として、我に続け!」
と叫んで。
その彼女が倒れて、流石に、それを見て、海の魔王の奇襲隊も、これで逃げ腰、総崩れ、総退却…。
その頃、勇者サルヴィアちゃんの聖剣に、心臓を突き刺された海の魔王は倒れていた。ロレンツィオ君も、奇襲隊を送っていたのだ。
傍らには、執事君と侍女ちゃんに寄りそわれた、茫然自失て坐り込んでいるオルシーナちゃん。
「オルシーナ様。大丈夫ですか?」
とヴァーナちゃん。
「直ぐ、手当を!」
と彼女が魔王から受けた傷に回復、治癒魔法をかけるトルナちゃん。
オルシーナちゃんの身の安全が心配だということで、勇者ちゃん達の奇襲が敢行されたんだけど、その結果、ロレンツィオ君の所まで、魔族の侵入を許してしまったんだ。勇者ちゃんの奇襲隊にかなりの兵力をつぎ込んだからだ。だって、トスカーナ王国王太子の婚約者を救うためということで、同盟国など他国の軍を加えることはできないから、トスカーナ王国軍はだけで組織したためだ。そのために守りの兵力がその分が減ったことが大きいんだ。それに他国軍は、トスカーナ軍の本陣が襲われても、動きが鈍いんだよね。
海の魔王は、彼女の有効性が期待したほどではないと考えてきていたからである。だから、何時処刑してしまえと言うかわからないし、そこまで言わなくても、虐待、嗜虐的扱いをしかねない状況だった。実際が、そんな傾向がでていたんだよ。
あ、それは僕が伝えたんだよ!
オルシーナちゃんの人間、亜人保護のための尽力で、トスカーナ軍内部では、あまり反感は起きなかったんだよ。これも、僕が伝えたんだよ。みんなに伝わるように、自然な形で、僕は大いに協力、手助けしてあげたんだよ。褒めてよ~、誰か!
もう後は残敵処理と事後処理だね、ロレンツィオ君?
まずは、クロランドちゃんに丁重にお礼、スレイマン大帝、カリフへのお礼を述べて…、こら、2人、手を熱く握りしめない!不倫は絶対許しませんからね!
オルシーナちゃんは、無事保護され、海の平和は回復、彼女も連れてトスカーナ王国海軍は帰国の途に。
その間に、イスタンブル帝国に陥落したロードス島の騎士団の生き残りをも、トスカーナ王国騎士だけでなく、収容したんだよ、スレイマン大帝ちゃんは、トスカーナ王国海軍のこうした行動は黙認させたんだ。
もちろん、ロードス島占領は言わないけれど、戦勝祝いに心ばかしの品をクロランドちゃんに託したんだ。別れ際の2人…本当に…まあ、もう最後だからね、大目に見てあげる。
オルシーナちゃんは、王太子妃待遇で、マリエッタちゃん以下にかしづかれて、表情は少し虚ろだったけど、ロレンツィオ君の隣に佇んでいた。
ボルジア兄妹も、昇進、ロレンツィオ君の軍の重鎮の1人に。ギケイ君も、末席ながら、将軍の地位に。う~ん、周りの女の子がまた1人増えてない?海岸のエルフ?
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