27th mission ホテルにて集合です
――カルデルーポ・ファミリーという組織に騙された俺は。禁断の石とそして、アリナという美少女を運ぶ仕事を依頼される。しかし、組織と戦う事を決意した俺は、両手両足を拘束された敵対組織のボスの娘アリナと側近の女、サマンサと共にカルデルーポを倒すための冒険を始める。その途中の村で俺は、謎のベイゴマ使いに襲われ、倒しかけるが……。
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――サマンサとアリナが帰って来てくれた事で戦いは、一時中断。俺とサマンサ、アリナ、そしてこの鎧の男は、彼女達が見つけて来てくれたホテルの中に入って行った。
ホテルの中は所謂、西部劇なんかに出てきそうな建物の中に入ってすぐ右の端っこに小さい受付。そして、真ん中に大きくて白い2階や3階に繋がる階段……。レッドカーペットが所々に敷かれている。
そのホテルの入口の場所から左に曲がると少し大きめの食堂のような場所が存在した。俺達4人は、そこへやって来るとホテルを経営している白髭の執事のような男性に案内されて、真ん中の席に座らされた。その席には、俺達の他に年老いた老婆が2人と老父が1人座ってコーヒーカップに入った何かを飲んでいた。
――俺達を待っていたのか?
俺は、そんな事を思ったりしたが、状況がいまいち分からなかったので、静かにしていた。すると、執事の男が手を差し伸べて小声で「どうぞ」と言ってくるので俺達4人は、ぺこりとお辞儀をした後にその席に座った。
全員が座り終わると執事は注文を尋ねてきた。アリナは、ミルクティー。サマンサは、コーヒー。俺は、緑茶と言いかけたがやめて、アイスティーを貰う事にした。……鎧野郎の注文は、覚えていない。
そうして、少し経ってから俺達の元に注文した品物が届くと……早速、鎧男が目の前に見える老婆達に対して喋り出した。
「……ペチュニアおばさん! こんな時間に外出なんてしちゃダメだとあれ程言ったじゃないか! なんで……」
男が、そう言うとペチュニアと呼ばれたモコモコした白髪にメガネをかけたお祖母ちゃんは、優しい笑みを男に向けながらほんわかした声で喋り始めた。
「……まぁ、落ち着いておくれ。ガルレリアス」
お祖母ちゃんが、そう言うとその鎧の男……えーっと、なんだっけ? ガリレオ? ローマ皇帝みたいな名前のソイツは、黙って少しだけ立ちかけていたが座り直した。そして、場がもう一度落ち着きを取り戻した所でペチュニアおばさんが、咳ばらいをした後に俺達へ話をしてくれた。
「……話しをする前に謝らせて頂きます。うちの孫が……本当にすいませんでした」
――へぇ……あの人がガリレオのお祖母ちゃんか。孫と違って凄く良い人そうだ。いきなり、ベイゴマで腹えぐって来ないし……。
お祖母ちゃんは、続けた……。
「……それから今日、ここに皆さんが集まってもらった事には、理由があります」
俺は、黙って話の続きを聞く事にした。すると、おばあちゃんは乾いた口を潤した後にゆっくりと喋り出した。
「……お願いです。この村に突如現れた吸血鬼……ノース・ヘラトゥを退治して欲しいのです」
――それは、俺達のこれから先起こる過酷な戦いの始まりを告げる言葉であった……。
ホテルの食堂の大きな窓から見える闇夜。そして、その闇夜を照らす下弦の三日月が不気味に俺達を照らしていたのだった……。
――To be continued.
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