越えられないバンガーズ山脈

第五章 盗まれたっ!

「何も分からないな」


 不真面目なミラウは、立派なもみあげをいじりながら、クイとサングラスを上げた。


 今年で三十歳の迷える男は、教壇に立つとしっくりきそうな、ベストやパンツ、控え目に黒光りする自慢の靴で、団長たりえる体格には不釣り合いな、生活臭の強い服装をまとっていた。


 アヌボットが北の砂地にとばされた一方で、南の氷地にとばされたのが、このまるで教師のような恰好のミラウだ。


 アヌボットのときはおだてて向かわせたが、そのときとは打ってかわり、メルボネはミラウを脅して無理やり氷地へ向かわせた。どんな脅迫をされたのか、ミラウはその後も語ることはなかったが、しかし確実に効いた。


 ミラウは半分やけになり、実際に氷地へ向かった。


 いざ氷地に近づくころには、遠目に感じていた、中央からの監視の視線もなくなっていた。そうだよな、ぶっそうな噂が氷地までは近づきたくないだろうな、これ幸い、と、ミラウはトラディーを避けるように北上した。


 町でも探して、任期の一か月をやりすごそうとしていた。


 そしてその道中、シャドニー王の家族を、西の古城へ護送中のパディントン軍と出会っていた。


「今はトラディーに帰らない方がいい。最悪殺されるかもしれない」


 銀髪のパディントンから、団長間で噂になっているメルボネによる団長人事の話をされて、ミラウは落胆した。自分が左遷されたこともそうだが、研究所が危ない、という危惧もそうさせた。


 彼は軍学校は出たが、隊員にはならず、元は研究所勤めだった。研究所の地位向上、予算向上のため、ということで軍に派遣されたことには、いささか不本意であった。


 その後、持ち前の胆力や力量で、結果的に団長になったのは何の異論もないとはいえ、そうした、研究所上がりという経歴のために団長になったと思われるのは嫌だ、と、団長の肩書にも快く思っていなかった。


「お前について行こうかな」


 ミラウは、同い年のパディントンに助けを求めた。


「連れては行けないが、途中まではいい」

「おう、その方が安全だしな。それに、あの山脈、どうやって越えるんだよ」

「私たちの軍団に不可能はないよ」


 そうしてパディントン軍団と一緒に、海岸沿いの港町に来たミラウは、そこで彼らと別れた。一緒に行けるのはそこまでだった。そしてそこで聞かされた、彼らの山越えの方法に驚嘆したのも、二週間前だった。


 あとはどのタイミングでトラディーに帰るべきか、と考えながら、少し遠出するか、と、気晴らしに宿を出てぶらついていたのは、そのすぐ後だった。


 ◆


「アヌボットは、この山を越えたことあるの?」


 自分のことながら、団長にこんな口調で話しているとは信じられない。


 ないなー、と、ぼんやりと見上げながら返事をするアヌボットは、恐らくバンガーズ山脈の稜線を見ているのだろう。だだっ広い平原が広がるこの地で、わたしたちは途方に暮れていた。


 トラディー城から、いや、町中でも、少し開けた場所からなら、地平線の先にこのバンガーズ山脈が見える。まっすぐ歩いても三日くらいの距離だ。


 ここに来るまでは野宿だった。わたしもアヌボットもそれぞれにテントを用意していたので、困ることはなかった。そして日が暮れそうになると、わたしはアヌボットからソードの指南を受けていた。打ち稽古が基本だった。


「複数人相手なんて考えるな、タイマン前提でいい」

「でも、偽団員は集団で襲って来ることもあるでしょう?」

「俺がなんとかぶっ飛ばすから、一対一の型だけちゃんとしとけばいいよ」

「そんなの、別々のときもあるでしょ」

「トラディーに着くまではねぇよ。ずっと一緒にいてやる。

 ほら、指先じゃなくて、手のひらで握って」


 アヌボットは打ち返してくることはほとんどなかった。そんなんじゃ練習にならないんだけど、と言っても、反撃される前にやっつける方がいいんだよ、と聞かなかった。そうして疲れると、布を敷いて横たわりながら、彼はぶっきらぼうに指示をする。


 ダンチョーもよく、真似をしろ、と言わんばかりに左右にピョンピョン跳んだり跳ねたりしていた。フットワークを教えてくれているつもりなのだろうか。


 全身ヘロヘロになると、日が暮れる頃には眠りについてしまい、次の日も日が沈む前までくらいしか進める体力が残らない。そんな日々が続いていた。でもそれは心地よい筋肉痛で、着実に力がついていると確信できる。


 でも、ソードをどれほど使えても、山越えができるなんてことには直結しない。うっそうと茂る山の麓を歩きながら、どこからアタックするべきか見当もつかない。


「なだらかな場所に出るまで、付かず離れずの距離間で、西に進もう。そのうち町があれば、必ず山越えの手段をもっているやつがいるだろ」


 アヌボットは頭をかきながらそう提案した。時間は惜しいけど、まだ期限は二十日以上と余裕もある。そのアイデアは良さそうだ。


「なぁ、そうとなるとさ、カラマリに行ってみたいんだよ」


 アヌボットは、木曜岬での話が気がかりなようだ。団長なりの使命感なのかな。


「見ての通り、このあたりは見通しの良い平原だ。このあたりで待ち構えていたって、隠れる場所もねぇ。俺たちはすぐに見つかっちまう。

 ここから西に向かって町を探すのもいいけどよ、北を見てみろよ。ずっと地平線が続くけどよ、潮の香りがしねぇか。海が近いんだ」


 そう言われても、わたしにはそんな匂いは感じられない。アヌボットとの三十センチ近い身長差からくる違いなのだろうか。


「これはつまり、港町だっていうカラマリももう近いのかも知れねぇ。町なら、高見櫓も馬もあるだろ。

 櫓に見張りを雇って、山に向かう集団を見つけたら、馬を飛ばせば追い付く。金ならある。いくらでも人を雇えばいい」


 そうと決まれば、とアヌボットは、白い布を顔にほっかむりをするように巻いた。確かにアヌボットのがたいは遠目でも目立つ。ひょっとしてそれで変装のつもりなのだろうか。


 ◆


 結論から言えば、二人の選択は正解だった。この山の麓をいくら西に進んでも、町はない。このあたりで町といえば、海岸に出てカラマリまで行くしかない。


「建物が見えるぞ。カラマリじゃないか?」


 潮の香りが強くなってきて、彼らの足は早くなったが、なかなか町の存在を確認できない。やはり地図がないのは不便だな、と不満を言い合っていた。


 道中、小高い丘があった。麓にすこし木が茂っていたものの、ここから見れば、カラマリまでの距離感も、カラマリからバンガーズ山脈まで何があるかも分かるんじゃないか、というサーヤの提案で登ることになった。


「これは、危ないな。サーヤ、下りるぞ」


 侵入して五分も立たず、アヌボットは引き返すことを選んだ。うっそうと木々が茂っており、腕でかき分けながら進まざるを得なかった。敵や、あるいは動物の襲撃だったとしても、これではソードを振り回すことが困難だ。その危険をアヌボットは感じ取ったのだ。


 そのときだった。木々の向こうから、人の気配がしたのを一行は感じた。


「下がっていろよ」

「毎晩、特訓だ、なんて教え込んでおいて、まだ守ってくれるわけ? どうせ偽団員でしょ」


 確かにそうだったな、過剰に守る必要はないのだ、とキョトンとしたアヌボットは、しかしこんな少女に戦わせるのはなぁ、と踏ん切りがつかないようで、うーんと見上げてしまった。


「なぁ、サーヤ。そういうえば、何歳だ」

「十六だけど」


 自分より九歳下だと知り、またうーんと考えた。


 そんな隙だらけのアヌボットの横を、思い切り真正面から、黒い影が猪のような直線で駆けていった。柳葉刀を盗まれてしまった。


「くそっ、てめぇ!」


 アヌボットの手刀は空を切った。油断していたとはいえ団長の目をかいくぐるのだから、彼らはやはり偽団員であった。サーヤもすぐに抜刀したものの、四方から伸びてくる枝葉が体中にまとわりつくようなこの状況では、まともに応戦するのは難しい。


「ねぇ、ダンチョーがいない!」

「ぐぇぇ!」


 茂みの向こうの方で、謎の影がうめき声と共に吹っ飛んだ。ダンチョーのタックルでことは済んでいた。


「このやろう!」


 怒りと共に、やっと頼りがいが出てきたアヌボットは駆け寄り、ダンチョーと一緒に偽団員を地面に抑えつけた。あの大男に上から体重をかけられれば、偽団員どころか、団長でも逃げられないのでは、とサーヤは頼りに思った。


 しかし、なぜか急に、スゥーっとアヌボットから覇気がなくなっていった。


 アヌボットがばさりと倒れると同時に、ダンチョーも眠るようにコテンと倒れてしまった。


 刺されたのか、とサーヤは焦り駆け寄ったが、血の匂いはまったくしない。彼女がパニックに陥るその前に、偽団員はガバリと勢いよく起き上がり、サーヤの両肩をつかんだ。何が起きたかも彼女が認知する前に、サーヤも同じようにパタリと倒れた。


 しばしの静寂が、この小高い丘を包んだ。


「情けねぇな。急に転びやがって。木の根っこにでもつまずいたか」

「分からん。岩にわき腹を打ったのかもしれない。でもよ、見てみろよ、この大男の赤バンダナ。団長だろう? 団長にも、俺の魔法、きいたぜ。ほら、犬にもきいた」


 あばらを抑えて、少しよろめきながら立ち上がった偽団員の背後から、ぞろぞろと三人の集団が現れた。それはとてもスマートな集団とは言い難く、まるで山賊のようだ。


 そしてその後ろから、リーダー、いや山賊なので頭領という方がしっくりくるだろうか、頭領のような男もゆっくりと歩いてきた。顔を隠すようにタオルを鼻から下に巻き、目元はサングラスをしていた。


「みなよ、ミラウ。あんたに教えてもらった魔法、団長にも効いたぜ」

「団長? なんだ、こいつ、アヌボットじゃないか。そのへんにでも縛っておけよ」

「殺しておかないと、追ってこられたら困るぜ」

「魔法はそんなにすぐに解けない。風邪じゃねぇんだ。いいから、縛るだけでいいから」


 魔法を覚えたぞ! よっしゃー! という歓声とともに、部下とおぼしき三人の偽団員たちは、ささっとアヌボットとサーヤをそれぞれ木に縛り付けた。


「犬はどうしますか?」

「なんだ、犬にも試したのか。放っておけ、それより早く行くぞ」


 ダンチョーの赤バンダナは、眠りこけてしまうことで、茂みでちょうど見えなくなっていた。


 アヌボットは柳葉刀のアヌボット二・零だけでなく肩掛けのリュックを、サーヤもソードやザック、そしてウエストポーチを脱がされ、縛り上げられてしまった。


 そのザックの中には、当然、シャドニー王の封筒も入っている。


 四十分ほどして、アヌボットとサーヤの意識は戻り、覚醒した。


 二人は向かい合うように、太い木に手を縛り付けられていた。両足首も固く縛られており、自由に動くことは全くできない。


「痛ぇ! なんだこれ!」


 ただ足を縛られているだけではなかった。すぐに追いかけてこないように、アヌボットは石で足首を思い切り叩かれていた。骨が折られていないのはさすがの頑丈さではあるが、足先にこもった熱が激痛を走らせた。


「サーヤは大丈夫か!」

「大丈夫だと思う。足をやられたのは、アヌボットだけみたい。ねぇ、さっきの、何?」


 彼の傷を見て、早く手当てをしないと、と、サーヤも縛られた手首をなんとかしようと体をくねらせていた。


「あぁ?! 偽団員だろ、あんなの!」


 アヌボットは確実にイライラしていた。さきほど急に抜けていった覇気も完全に取り戻していた。


「そっちじゃなくて。あいつに捕まれた途端、急に戦意というか、やる気が抜けていって」


 知るか! と叫ぶ前に、アヌボットは少し考えた。だが、頭に血が上っている状態では結局、


「知るか!」


 と叫んでいた。それでも、だんだんと、今置かれた状況の危険さは分かってきた。武器はとられて、荷物もとられている。それはつまり、


「王様からの封筒も、とられちゃった。中身を見られたら、どうしよう。今のままじゃ、古城に行っても、なにもできない」


 というサーヤの危惧に直結している。アヌボットは股関節から両足をバッタバッタと地面に叩きつけて、ダンチョーを起こそうと必死だ。だが、人間と犬とで起きた事象が違うのか、ダンチョーはまったく起きる様子がない。


 ガサガサ、と茂みが揺れたかと思うと、奥から、さっきの頭領が現れた。


「こ、こいつ!」

「情けねぇな、アヌボット」


 彼は鼻から下を覆っていた布をほどきながらしゃがみ込み、二人の縄を解き始めた。あんたはトラディーの人間か、悪いな、とサーヤにも声をかけながら、ほどいた縄を放り投げた。


 その頭領は、サングラスに、立派なもみ上げ、シャツがはち切れそうな肉体をしていた。それらを見て、アヌボットはハッと思い出したように、叫んだ。


「ミラウ!」

「どうしたんだよ、こんなところで。遊軍でもないのに。

 あぁ、骨は折れていないな。これなら、魔法で治せる範疇だ。」


 ミラウはそのまま、アヌボットの足首に手を当てた。


 ◆


「つまり、戦意を消す魔法、みたいなものか」

「みたい、じゃなくて、その通りだよ」


 あ、この二人、絶対仲が悪い。わたしでなくても、誰の直感でも分かるだろう。


 小高い丘を脱出して、三人で、それとやっと起きたダンチョーとでカラマリに向かって歩き始めてから、まだ五分も経っていない。


 研究所では魔法を開発しているという噂は聞いていたけど、あれがそうだったんだ。急に意識を失ったり、アヌボットの足がたちまち治ったりと、目の前で起きたことが魔法だったのだ、という興奮は、目の前の大人たちの口汚い罵り合いによってかき消された。


「いいか、もう一回言うがな、あの丘からあいつらは監視しているんだ。俺がお前らを連れて、港へ、いやカラマリへ向かっているのはとっくに気づいているだろう。わざわざこんな平地まで降りてくることはないだろうが、その確約さえできないんだ。

 無駄な質問で時間を食うくらいなら、いっそ走れよ」


 ミラウ、様、は、そう言ってアヌボットを煽っていた。


「けっ。好かねぇな。なぁ、サーヤ? カラマリで酒でもおごって、さっきの貸し借りをチャラにしてさ、こいつとはさっさと別れちまおうぜ」

「アヌボット、ちゃんと聞いて。

 もう一回念押しするけど、二人とも師団長からはとっくに目をつけられているし、追っ手も来ると思う。とくにアヌボットは、おそらくもう砂漠での件がトラディーに報告されているんだから。

 利害は一致するんだから、力を貸してもらおうよ」

「おいおいアヌボット、こんな友だちみたいな口の利き方をされているのか?」

「うるせえなお前は!

 おい、サーヤ、こいつにも絶対『ミラウ様』なんて呼ぶなよ。そんな必要これっぽっちもないからな!」


 勢いよくすごむアヌボットだけど、初めは団長だなんて思わなくて話し始めたアヌボットと、初めから団長だと分かっているミラウ様とは全然違う。どうしようか、と困っていたけど、


「まぁ、少なからず何日かは付き合ってやるからな。俺だけそんな呼ばれ方するのも面倒だ、サーヤ、こいつと同じ感じで呼んでくれ」


 と、彼から助け舟を出してくれた。


「ありがとう、よろしく、ミラウ」


 アン! とダンチョーも吠えた。


 ミラウには本当に助けられた。先ほどの山賊集団は、やはり例に漏れず偽団員だった。山脈を隔てて、港町カラマリともう一つの町とを行き来する行商人を、平原をずっと見渡せる先ほどの小高い丘で見渡して、近くを通ったところを襲撃していたらしい。


 一週間前、カラマリを出て気晴らしにこの丘にやむてきたミラウも同様に襲われそうになったらしい。しかし、ミラウは魔法で応戦した。ミラウを中央の団長だと知らない偽団員たちは、その魔法に憧れ、なんと偽団員たちによる盗賊団に担ぎ上げられてしまっていたのだ。


 逃げ出そうにも、偽団員四人は一度に相手にできない。そう判断して、ミラウはとりあえず折れて、隙をみつけるまでは行動を共にしておこう、と思っていた矢先、一組目の餌食としてわたしたちが選ばれたのだった。


「あいつらは、本当に恐ろしい。少し教えたら、もう、戦意を削る魔法を覚えやがった。あの山を越える気なら、何とかしてあの偽団員たちを討伐しないと話が始まらないぞ」

「中央の追っ手も来るぜ」

「じゃあ、その両方をぶっ倒さねぇと、山越え以前の問題だぜ」


 自分も話にまぜろ、とで言わんばかりに吠えたダンチョーに、思い出したように、そうだ、これ見ろよミラウ、赤バンダナだぜ、と、アヌボットがダンチョーを抱えてミラウに見せた。


「なんだそれ、お前のを巻いたのか」

「違う、違うよ。俺はよ、ピンときたんだけどよ」

「お前のひらめき? はん、歴代で筆記試験最低点だったって話しようか?」

「お前だってお前の代で最低点だったんだろ、インテリぶりやがってこの脳みそ筋肉野郎め」

「え、その風貌でミラウそんな感じなの」

「俺の頭脳は別ベクトルなんだよ」


 トラディーを離れて、二週間は経とうとしているけど、出会う人がみんな武闘派すぎる。


「まったく、話の腰を折りやがって。この犬だけどよ、ミラウ。盗士の団長の噂、聞いたことくらいあるだろ」


 アヌボットは、いくらミラウに悪態をつかれても、自分のしたい話に執着した。


「急にどうしたんだよ」

「こいつな、出会った時からこのバンダナしていてよ、それで、めちゃくちゃ強いんだよ」


 犬が強いってなんだよ、とアヌボットを馬鹿にしたミラウだったけど、わたしやアヌボットの話を興味深く聞いているように見えた。


「普通の犬じゃ、ないな」

「それでよ、こいつ、ギャンブルなんかさせても強くてよ、酒だって飲むんだ」

「えー! お酒飲ませたの?」

「こいつが飲みたそうだったからさ! でさ、ミラウ。愚の方だろ、これ。まったく理由は分からねぇけどよ。サーヤは聞いたことないかもしれないけどさぁ」


 アヌボットが一人だけ盛り上がって、ミラウは対照的に、口元に指を持って行って、黙って何か考え始めてしまった。


「団長が犬に、か。理由は、ちょっと、心当たりがあるがな」

「は? 理由が一番訳わからねぇだろ! 人間が犬になったんだぜ!」

「え、人間? ちょっと待って、わたしにも、説明してよ」


 ミラウは、わたしたちの話をいったん遮り、もうすぐカラマリだから、そこで話すよ、ともみあげをいじった。

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