異世界旅行

第334話 再び魔王国に行くかな？

心配だったカツの真面目に働く姿を見て、一安心した俺は再び魔王国に向かう事にしていた。

「マナブくん、緊急で戻って来たけど、また魔王国に向かおうと思うよ。」

「すいません、同級生がご迷惑をおかけしました。」

「いや、何かあればいつでも言ってくれて良いから。」

「ありがとうございます。」

俺は再びマナブに店を任せて、出発の準備を始めていた。

「聞いた？ゴウさんまた魔王国に行くんだって。」

店員達の間でゴウ達の出発の話は広まっていた。

「聞いた聞いた、ミユキさんとカスミ、アヤカちゃんは一緒に行くんだよね。」

「いいよね、私達もたまには旅行したい。」

「はいはい、旅行したいならちゃんと稼いでいきなさい。

ここで働いていたら旅行ぐらいできるでしょ。」

「ナオコ〜わかってないな、カスミ達がしている旅行はゴウさんと一緒なんだよ、何処でも全て最上級の旅が出来るんだよ、羨ましいじゃない。」

「はいはい、それこそちゃんと稼いで予約したら良いじゃない。」

「それこそ、いつになるかわからないじゃない、それにお金も勿体無いし。」

「そうよねぇ〜ちゃんと貯めておかないといざっていう時に困りそうだし。」

「いざっていう時って？」

ハジメは女の子達の会話に口を挟む。

「ゴウさんがあんた達のバカさ加減にうんざりして支援してくれるのを止めた時よ！」

「へっ？」

「いい私達はゴウさんにとってカスミのクラスメイトでしか無いのよ、今みたいに支援してくれているのが不思議なぐらいなの。

だからこそ、今のうちにお金を貯めて生活出来るようにするか、マナブみたいにゴウさんに必要とされる人にならないとダメなのよ。」

男達より女の子の方が現実を見ていた。

性病になっている場合では無いのだ。

今回の騒動で性病になった男子達の評価は最低な物になっていた。

その為、軽く会話に入ろうとしたハジメにキツくあたることに・・・

「あっ、いや、それは確かにそうだけど、ゴウさんもそんなに厳しい事言ってなかったし・・・」

「言われなきゃわかんないの？

迷惑をかけられていい気分の人がいる？

だいたいアンタ達の為に遠い魔王国から帰ってきてくれたのよ、そこまで考えてる？」

「し、しつれいしましたーーー！」

ハジメは言い返す事も出来ず女の子の前から撤退するのであった・・・