第313話 巻き込まれる騎士団
「少女が助けを求めてきた?」
アユミが慌てたように俺の所にやってくる。
アユミから少女リリカの事情を聞く。
「ゴウさん、お願いします。
リリカちゃんを助けてあげてください。」
アユミは深く頭を下げる。
「たしかに家族とはいえ、無理矢理売春させられるのはちょっとなぁ。
だけど、どうしたものか・・・」
リリカへの同情はあるものの、相手が家族である、説得したところで帰宅後、再びどうにでも出来る、根本的な解決はどうすれば良いのか・・・
「一先ず王都に向かうよ、ハジメくん大人しく治療を受けていてくれよ。」
「わかってます、僕達は大丈夫です。」
「アユミさん、俺はすぐに王都に向かうけどアユミさんは少し休んでから帰ってくる?」
「いえ、私も一緒に帰ります。」
「そう?なら一緒に帰ろうか。
カスミちゃん、一度王都に帰るからみんなに連絡して。」
俺達はすぐに王都に向かう準備を整え、王都へと戻っていく・・・
「駅で少女が監禁されているだと?」
リンナの話を聞いた騎士モルドは自身の部隊長アークにリリカの監禁されている話を伝える。
「はい、家族からの救助依頼が届いております。」
「しかしな、駅は古の魔法使い様の管轄だ、安易に手を出すべきでは無いと思うんだが。」
「隊長!幼気ない少女が監禁されているのです!それを見捨てて騎士の心に恥じぬのですか!
それに古の魔法使い様は駅におられぬ様子、古の魔法使い様がおられぬ事を良い事に不届きな事を考える者が現れているのでは無いでしょうか?
それを正す事は古の魔法使い様の名声を守る事になるでしょう。」
「たしかに古の魔法使い様は犯罪行為を許すような御方では無いな、良しまずは駅に向い引き渡し要求を致す、くれぐれも暴力的に訴えてはならない、まずは確認だ。」
騎士モルドの言葉にアークも納得する、悪い事をする者は何処にでも現れる、ゴウが不在にしている事を良いことに少女を監禁し、悪さをする者が現れてもおかしくない、それを正す事もゴウを守ることに繋がると考えたのだ。
「モルドすぐに向かうぞ。」
アークはモルドと数人の騎士を連れて駅に向かうのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます