第307話 診察終わり

「ゴウさん、この施設で本当に性病が

治るのですか?」

「多分としか言えませんね、流行っている物が私達の世界にある物と違えば治らないかも知れません。」

「それでも治る可能性があると?」

「診察結果次第ですね。」

暫くすると1人が診察室から出てくる。


「どうだった?」

「淋病でした。」

「なっ!」

マーサは思わず一歩下がる。


「治るの?」

俺は診察結果を確認する。

「2週間ぐらいお薬を飲んだら治るみたいです。」

「そうか、なら暫くここに滞在だね。」

「ご迷惑をおかけします。」

「反省するなら次は気をつけなよ。治らない病気もあるんだからな。」

「・・・止めないんですか?」

「同じ男だからな、致し方無い気持ちはわかる。

だからこそ、ちゃんと店は選べ。」

「はい!」

ハジメは元気よく答える、その後も治らない病気にかかった者はおらず、俺は一安心するのであった。 


「ゴウさん、本当に治るのですか?」

マーサが確認してくる。

「ちゃんと治療すれば大丈夫だと思います。」

「まさか、信じられない・・・」

「まあ結果は2週間後でしょうか?」

「もし治るようならジョージア王国の民も治療してもらえないだろうか?」

「勿論構いませんよ、ここに来てもらえれば治療ができますから。」

「助かります、多くの性病は治すことが出来ず、苦しむ者も多くいたのですが、治るとなれば救われる者もでます。」

「是非活用してください。」

「ちなみに治療費はいくらになりますか?」

「そうですね、高くても治療に来ない人が出るかも知れませんから診察と薬で一回銀貨1枚でどうでしょう?」

「銀貨1枚ですか?」

「高いですか?」

「いえいえ、安いぐらいです、それでゴウさんはいいのですか?」

「私は構いませんよ。」

「ありがとうございます、父に奏上して国策として行わせていただきます。」

「まあ、この子達の治り具合を見てからにしましょう。

治らなかったら問題になりそうですから。」

「ゴウさんは暫くこちらに滞在を?」

「ええ、この子達の様子をみようと思ってます。」

「それなら私は一度王都に戻って父と相談してまいります。」

「治ってからでもいいのでは?」

「確認も含めて事前に動きたいと思います、その際何人か病人を連れてきてもよろしいですか?」

「わかりました。」

マーサは俺といくつか打ち合わせをしたあと王都に向かうのだった。

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