第305話 病人と

「ゴウさん!俺達どうなるんですか!」

「落ちついて、病院を作ったから思い当たる人はトーアに向かおう。」

「治るんですか!」

「絶対とは言えないけど、日本の病院と同じレベルで治療を受けれるよ。」

「やったー!!助かった!」

「やったな!もうムスコの涙を見なくていいんだ!!」

「はいはい、落ち着いて、思い当たる人は全員病院に行くから、準備して。」

男子達は喜びに歓喜するが、女子はそれを冷ややかな目で見ていた。


「はいはい、みんなそんな目で見ない。」

「ナオコは男子を庇うの?あいつら自業自得じゃん。」

「アズミ落ち着いてって、あいつらが病気になったかもおかけで、ゴウさんが病院を建ててくれる事になったんだから怪我の功名ってやつよ。」

「病院って、他のも建ったの?」 

「建ててくれたわ、そうだ、みんなも聞いて、ゴウさんが私達に仕事を依頼してきたの、内容は病院の案内よ。」

「病院の案内?」

「そう、ほら内科、外科ぐらいならわかるけど、耳鼻科とか、泌尿器科とか言われても何を見てくれるかわからないじゃない。」

「なるほど、私達なら少しはわかるし・・・」

「少しは勉強する必要があるけど、それでもゴウさんのお手伝いが出来るならやるべきだと思うんだ。」

「私達は良いと思うよ。」

「そうだね、案内ぐらいなら覚えれると思うし、ゴウさんの施設なら安全だもんね。」

女の子達はそれぞれ話し合いながら協力する話に纏まっていく、女の子達は販売員をしていたが実際ゴウの施設で販売員を雇う必要はほとんど無い、しかも一店でクラス全員を雇っている状態なのだ、人員が余っている事は全員がわかっている、少なくとも他の仕事を見つける必要があるのだが、施設の外は日本と違い危険もある、できる事ならゴウの施設で働きたい土思う者は多くいたのだ。


「それじゃあ、みんなも引き受けるという事でいいね?」

「うん。」

「お妾さんの募集は無いの?」

「こらアユミ、カスミに怒られちゃうよ。」

「でも、それが一番安泰の生き方だと思うんだよね。」

「はいはい、ゴウさんは節操無く手を出しそうに無いからね、無理矢理は嫌われるわよ。」

「わかってるわ、まずはお仕事をしてゴウさんの目に止まるように頑張るわ。」

何人かが頷いている。

「はぁ、ゴウさんとカスミに迷惑がかからないようにしてね。」

ナオコも説得を諦めため息はつくのであった。

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