第258話 ウォルフの頼み
「ウォルフさんはこちらには使者として来たのですか?」
「いえ、私はゴウさんを探しに来たんです。」
「私をですか?」
「はい、はっきりと申し上げます。
私達は降伏した事もあり、今後魔族との関係を深めて行く必要があります、その際に口添えをお願いできないでしょうか?」
「口添えですか?」
「はい、私達が魔王様を始め魔族の方々と争うつもりが無いことを伝えて欲しいのです。」
「まあそれぐらいならクーラさんに伝えておきますけど、私が何か言わなくとも魔族の方々はちゃんと話をしてくれると思いますよ。」
「勿論、疑っている訳ではないのです、ただ何かあった時に頼れる相手がいないということはかなり不安なのです。」
「わかりました、何かあった時は私に相談してください、ちゃんと公平に判断されるようにクーラさんにも伝えておきますから安心してください。」
「ありがとうございます。」
「まあ袖すり合うも他生の縁と言いますからね、こんな場所で会ったというもの何かのご縁なのでしょう。」
「ゴウさん、どうでしょう。
会った記念に一杯でも?」
「いいですね。」
「ゴウさん、まだ日が明るいうちから飲む気ですか?」
「ミユキさんも堅いことは言わないで、折角のお誘いだからね。」
「わかりました、でも安全な場所で飲むことにしましょう、魔族の方々が好意的とはいえ何かあったら大問題になるんですから。」
「わかりました、駅の方に俺の店があるからそこで飲むのはどうかな?」
「駅なら泊まる所もありますし、わかりました。
その代わり私もついて行きますから。」
「いや飲み屋に高校生は・・・」
「ゴウさん、今日は私とお出かけの日なんですよ?」
「・・・わかりました。ウォルフさんも私の知ってる店でよろしいですか?」
「ええ、私はイーヨに詳しくないのでおすすめの店があるなら是非教えていただきたいと思います。」
「じゃあ、駅の方に行こうか。」
俺はウォルフを連れて駅の側に建てたショッピングモールへと飲みに向かうのであった・・・
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