第206話 思わぬ繋がりが・・・
「私からもゴウ殿に質問してもよろしいか?」
「ええ、答えれる事ならお答えしますけど?」
「ゴウ殿が地球から来たのは聞き及んでいるが創造神様の系譜にあられるのか?」
「創造神が誰かは知りませんが、私は元々普通の人ですよ、こちらに来る時にサファという神様からチカラをいただきこちらに来たのです。」
「創造神様も元は人であったと聞き及んでいます、ヨシノブというお名前に聞き覚えは?
前田という御家名ではありませぬか?」
「ヨシノブ?知り合いにも・・・いなかったような気がします。
前田の姓にも繋がりがありません。」
「そうでしたか・・・
伝承にある創造神様と同じようなチカラをお使いになられますので何処かに繋がりがあるのかと思ったのですが。」
「申し訳ありません、それに私の家名は桐谷ですので前田は一族にもいないと思います。」
「桐谷!!」
「へっ?なんですかその反応は?」
「なんと桐谷の者にございましたか、それは剣神リョウ様、武神アキラ様の御一族でしたか!」
「リョウさん?アキラさん?
・・・聞き覚えがある名前が出てきたのですけど。」
「ははは、なるほど桐谷の系譜の御方でしたか!」
「待ってください!桐谷で同じですけどリョウさんとアキラさんは本家の人で自分は普通の人ですから、あの二人みたいに剣に生きる人ではありません。」
「さもありなん、桐谷の御方なら創造神様に近いチカラをお持ちでも納得がいきますな。」
アクラの中では納得がいったのか上機嫌になっていた。
「あ、あの、ヨシノブ様ってもしかして前田ヨシノブって名前ですか?桐谷リョウさんは友人のはずです。」
後ろに控えていたミユキが手をあげて質問してくる。
「如何にも、ゴウ殿こちらの女性は?」
「ミユキさんといって地球から私と一緒に飛ばされて来た人です。」
「あの、前田ヨシノブさんは私の親戚なんです、ただ事故で亡くなってしまいまして・・・
桐谷リョウさんはその時お葬式に来てくれました。」
「ふむ、伝承にある創造神様は一度お亡くなりになられたあと、異世界で生を受け、神になられたとある。
ミユキ殿、いやミユキ様は創造神様の御親族ということですな。
これは失礼を、全員敬礼!!」
アクラの後ろに控えていた全員がミユキに対して敬礼する。
「あっ、いえ、本当にヨシノブさんが同じ人とは限りませんし・・・」
「ヨシノブ様が一度死を経験したことを知っている者は多くありません。
ましてやヨシノブ様の葬式にリョウ様が参っていた事を知る者など各族長に伝わる口伝ぐらいでしか残っていない事象です。
ミユキ様がヨシノブ様の御親族ということに嘘は無いと思います。」
アクラはミユキの言葉から嘘を感じる事は無い、思わぬ人に会えた幸運に感謝するのであった。
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