第177話 魔族と人族
「イヅナ殿にお聞きします、我等人族と争う気はありますか?」
ルートはイヅナに質問する。
「理由無く我等が人族とやり合うつもりは無い、侵略してきたりするのなら受けて立つが、我々は主神より任された地を守り続けることが最重要なのだ。」
「そうでしたか、我がジョージア王国は現在貴方方が攻撃しているラニアン王国のポメの町への援軍を検討しております、ですが貴方方が矛を収めてくれるのなら争う事は無くなるかと。」
「それは出来ない、主神を侮辱した者を許せば我等の誇りが傷つく。
少なくとも侮辱した当人の首は頂かねばならない。」
「その為に戦争になっても構わないと。」
「勿論だ、貴国に恨みは無いが戦場で合うなら弓矢で話し合う事になるだろう。」
「ルートさん、イヅナさんと話していて私は争う気はありません、船での輸送も断ろうと思います。」
「いえ、私も一応の確認をしたかっただけです、ゴウ様を軽んじる国に対して援軍送るのは違うと思っております。
イヅナ殿、仮に我が国が魔王国との国交を求めれば話し合いに応じていただけますか?」
「それはかまわない、我々は話し合いで済むならそれを望む。
ただし、我等の神々を侮辱するならその時は争わせてもらう。」
「わかりました、私も国に援軍の派遣を見合わせるように伝え、貴方方魔王国との国交樹立に向けて動きたいと思います。」
「そうですか、それなら私の方から魔王様にもお伝えしておきましょう。」
「お願いしたい。」
イヅナとルートは堅く握手を交わす。
援軍の話がまったく違う方向に変わった瞬間でもあった。
「イヅナさん、シーモと私の拠点との航路を作らせてもらえませんか?
そうすればジョージア王国への往来ができるようになるのですが?」
「構いませんよ、ただジョージア王国との関係が結ばれてからになりますね。」
「わかっています、そもそも私の拠点は私の力無くては簡単に来れない位置にありますから、いつでも封鎖できます。」
「ゴウさんの拠点ですか、一度行ってみたいですな。」
「ええ是非来てください、私の拠点には日本の物が多くありますのできっと喜んで・・・
イヅナさん、この町に私の店を出させて貰ってもいいですか?」
「ゴウさんの店ですか?」
「はい、そこなら日本の物を販売する事ができます。」
「なんですと!そのような事が可能なのですか!」
「はい、私ができる事は移動手段を作ることと店を作ることです、その店で売られているのは日本の物なんです。」
「是非お願いしたい、神々がお使いになられていた物を一目見せてもらいたいのです。」
「一目と言わずに使ってください、いくらでも補充は出来ますから。」
俺は建設していい場所を聞き、後日作る事を約束し、その後は宴を楽しむのであった。
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