第138話 面会予定

「プレザ、私が足を運ぶような相手ということか?」

「はい、ゴウは無理矢理何かをさせられるぐらいなら出て行くと言っておりました、誠意を持って対応なされる事がラニアン王国の為になると信じております。」

「お前がそこまで言うなら私が会いに行こう、どこに行けば会えるのだ?」

「登城するのが嫌な様子でしたので、港まで足を運んで頂ければ私が呼んでまいります。」

「わかった、手配してくれ。」

「かしこまりました。」

プレザは再びゴウに会いに向かう。


「ゴウさん、ハーツ王太子殿下がお会いしてくれます。」

「早くない?そもそも何処の誰かもわからない奴によく会う気になったね。」

「私はハーツ王太子殿下とは幼馴染なんだ、話をすることは可能だったんだ。」

「そうでしたか、それにしてもこれ程すぐに会うことになるとは思いませんでした。」

「それほどゴウさんの事を重く見ているということです。」

「それはありがたい話ですが、私としては城に行くのは少し・・・」

「大丈夫です、ハーツ王太子殿下に話は通してあります、会うのは港です。」

「港ですか!よく王太子の方が認めましたね。」

「それがハーツ王太子殿下の良いところなのだ、ちゃんと下の者の話を聞いてくれるのだ。」

「それは素晴らしい話です。それではいつうかがえばいいですか?」

「日にちについてはもう一度確認してくるが、ゴウさんは希望がありますか?」

「いえ、私はいつでも大丈夫です。」

「そうですか、それならハーツ王太子殿下のご予定を聞いて会う日を決めたいと思います。」

「よろしくお願いします。」


こうして俺とハーツの面会予定が決まっていくのであった。


「ゴウさん、港に敷地を確保できました。」

プレザが帰ったあと、入れ替わるようにマッサがやってくる。

「早いですね。」

「魔王軍の侵攻によって町を捨てた人もそれなりにいるんです、その土地を私の方で買い取りました。

この土地をゴウさんにお譲りします。」 

マッサが町の絵図とともに確保した土地の場所を見せてくる。


「港にほど近い場所ですね、それに大きさもそれなりにあります、これぐらい大きいなら・・・」

俺は建築出来るものの一覧を確認する、コンビニ、カフェ、ショッピングモール・・・

食料を取り扱う店を中心に候補を選んでいくのだが大きさ手頃な物が少ない。


「あっ、これなら大きさも丁度いいな。」

俺が選んだのは道の駅だった。

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