第127話 ポメに行く前に

俺はあらためてポメへの移動を確認していた。

まずはポメの近くに港を作る、ポメに直接作らないのは土地の所有権の問題があり作れなかった為である。

「港の形は・・・神戸の埠頭でいいか。」

埠頭にホテルを建てるタイプを探していた所、神戸の埠頭なら問題無く作れる事がわかった為、選択する。


「だいたい船で二日ぐらいの距離か、さてどの船で行こうかな。」

船内で一泊する事を考えればベッドがある船がいい、俺はサンフラワーくれないを選択する、この船なら多くの人が乗船でき、食事などに困ることはないだろう。


「お兄ちゃん、何を選んでいるの?」

「ちょっと明日乗る船を用意していたんだ。」

「どんな船?」

「写真自体は無いから明日実物を見たほうが早いぞ。」

「だって気になるよ。」

「まあ明日の楽しみって事で、それより今日はホテルを楽しんでくれよ、このホテル結構気に入っているんだ。」

「うん、凄くおしゃれで最高のホテルだよ!

しかもスイートルームなんて、日本にいた時は泊まれる気なんてしなかったよ!」

「まあね、俺もスイートルームに泊まるなんて想像もして無かったな。

この点は異世界転移に感謝かもしれない。」

「・・・そうだね、異世界だからこそ許される話もあるのかも知れないね。」

カスミはピトリと俺の腕を取りしなだれかかる。


「そうですよ、カスミさん。

異世界だからこそ許されるんです!」

俺の反対側の腕はあとからやってきたアヤカに取られカスミと同じようにくっついてくる。

「アヤカちゃんは異世界でもまだ許されないと思うよ?」

「大丈夫です、この世界は私の歳からしている人もいます。」

「いるかも知れないけど、お兄ちゃんがするとは思えないなぁ?」

「それを言うならカスミさんも同じでは?」

「むむ・・・」

アヤカとカスミの二人は俺を挟んで牽制し合っていた。


「ほら二人共喧嘩をしない明日から船旅になるから今日はゆっくり休むようにね。」

「「はーい。」」

争っているように見えたが本気では無いのだろう、俺が注意するとアッサリと仲直りして楽しそうに話している。


そんなに二人を見て俺は二人に驚いてもらえるようにポメに作った港にもう一つ施設を追加するのであった。

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