第111話 マコト
ゴウが王都に来る前日の夜、マコトはオセロの所に商品を卸しに来たついでに歓待を受けていた。
「最高だな、美味い酒にいい女、やっぱり異世界転移はこうでないとな。」
「マコトくん、遠慮無く楽しんでくれよ。」
「オセロさん、楽しんでますよ〜」
「おっ、いい飲みっぷりだ、さあマコトくんについであげなさい。」
「おっとっと、こぼれちゃうなぁ〜」
溢れ出そうな酒を口で吸う・・・
「そうだ、今度酒の販売も考えるかぁ〜」
「酒の販売?」
「そう、日本の酒だよ、いくつかあったはずだぁ〜」
「ほう、それはいいお話ですな、もう少し詳しく。」
「がはは、今言われてもわかんねぇ〜
あとで話そうぜ!」
「そうですね、今日は心ゆくまで楽しむ日でしたな。」
「そうそう、楽しむ時は楽しむ、それが一番!」
マコトは深く酒を飲み、用意されていた娼婦を抱き、快楽の一夜を過ごすのであった・・・
昼過ぎ、酔いが覚めてから駅へと戻る・・・
「あー、酒って何があったかな。」
酔いが覚めたあと、オセロと酒の販売について話したのだがマコト自身ドラッグストアにどんな酒が置いてあるか覚えていなかった、その為一度駅で確認してから話し合う事になっていた。
マコトがドラッグストアに入ろうとするとカスミが中にいることに気付く。
「あいつが一人でいるなんて珍しいな・・・」
マコトは周囲を確認するのだが、取り巻きの二人の姿は無い、マコトの口から思わずヨダレが出る。
昨晩、娼婦を抱いたとはいえ、相手は少し歳上の女性である、マコトが本当に手を出したいのは歳下の女の子であり、真面目な委員長タイプのカスミは好みにドンピシャであったのだ。
マコトはもう一度周囲を確認する、いつもなら声をかけ部屋に誘うのだが、それだと誰かに見つかり、邪魔が入るのは目に見えている。
いっそこの場所で・・・
ドラッグストアに来る者は数少ない、ほとんどの物がホテルに完備されており、来る必要なんて無いのだ、人があまり来ない場所、しかも外というシチュエーションにマコトは興奮を覚えていた。
一方カスミはゴウと会った事による安心感からこれまであった警戒心がだいぶ緩んでいた、そんな中生理が来てしまい、ドラッグストアに生理用品を買いに来ていたのだ。
「はぁ、こんな時に・・・」
買う物が買う物なのでリュウタやマナブと一緒に来るわけにもいかない、サッと買ってホテルに戻るつもりだったのだが・・・
「カスミ、いい所にいるじゃねえか!」
そこにいたのは服を脱ぎ去り全裸と化したマコトであった。
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