第93話 親睦会

「なあミユキさん、これから一緒に住むんだし親睦会しないか?」

マコトは見かけたミユキに声をかける。

「えっ?親睦会ですか?」

「そうそう、一緒にいる女の子も誘ってやろうよ。」

「そうですね、それならゴウさんに相談して・・・」

「あんなおっさんどうでもいいじゃん、ミユキさんを奴隷にするような奴だろ。」

「・・・」

「そもそも日本人の癖に奴隷を買うなんて頭がおかしいんだよ。

そんな奴と仲良くするだけ無駄無駄。」

「私はゴウさんに救われたと思っています。

奴隷にされたのはゴウさんのせいでは無いですし、酷い目にも合わされていません。

ゴウさんにそんな感情を持つ人と親睦を深めるつもりはありません。」

「ちょ、ちょい待ってよ!

ミユキさんはリエさんを追放した奴の肩を持つわけ?」

「あれはリエが悪いの、ゴウさんが許さない理由もわかるわ。」

「ミユキさんはリエさんの敵と仲良くするんだ。」

「そんな言い方は止めてくれるかな。」

ミユキはマコトの言動に不快な思いをする。


「ミユキさん、何か揉めてるの?」

「アヤカちゃん、なんでもないわ。

ゴウさんの所に行きましょ。」

「ちょ、ミユキさん、話は終わって無いって、ちょっと!!」

ミユキはマコトの言葉を聞くこと無く、アヤカを連れてその場を立ち去るのであった。


「ミユキさん良かったんですか?お友達だったんじゃ?」

「友達じゃないわ、クラスメイトなだけ、それなのにゴウさんの事を悪く言うんだから。」

「ゴウさんの事を悪く言うなんて駄目です!」

「そうよ、だから相手にする必要なんて無いの。

アヤカちゃんも気をつけてね、あーいった男は何をするかわかった物じゃないから。」

「でもホテルにいる以上、顔を合わせますよね・・・」

「そうよね、ゴウさんに相談してみようか?」

「そうですね、ゴウさんなら良い解決方法を見つけてくれるかも知れません!」

二人のゴウへの信頼は厚い、相談を持ちかけにゴウの部屋に向かうのであった。

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